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1.通知
20××年、6月。 私こと月乃星凛は突如として通知を受け取ったスマホに終始思考停止していた。
11日(土)天気:晴れ
07:52
X 今 カミナル-Kaminaru-公式 Moonlit Vow ― 聖女守護譚 ―アニメ化決定致しました!皆様のおかげでここまで来られ…
LINE 21分前 柚葉 朝早くごめん😭提出物の範囲ってどこからやっけ?
Google エンタメニュース 1時間前 ジャスミン7月号の表紙は仮面ライダー◯△の主人公横田を演じる今話題イケメン俳優の前…
Google エンタメニュース 3時間前 『Moonlit Vow ― 聖女守護譚 ―』2巻、8月1日発売。
月乃星凛
カミナル先生が描く綺麗で美しくそれでいて儚い超精密なイラスト。 柔らかいタッチに背景や建物といったものまですべて手書き。 単行本一巻発売当初は芸術品だ、大人可愛いとネット上でツイートされむしろ部屋に飾ってインテリアと化することもできるんじゃないかと言われ話題になった。 私は原作勢として追い続けてきた 『Moonlit Vow ― 聖女守護譚 ―』 その名の通り聖女を守る騎士のお話。 舞台は中世ヨーロッパ。 それでいて女性は美しいキャラばかりかというとそうではなく男装キャラや可愛いキャラ、ロリまで登場されるという癖強なところもある。
心の中…いやオタク魂が私の容姿全体に現れていることなんてお構いなしに年相応可愛げのない素っ頓狂な声を上げてしまった。
そんな『Moonlit Vow ― 聖女守護譚 ―』 その主要キャラクターかつ聖女・アメリアを守る騎士・ローレリアン。 ローレリアンこそ私の生きる希望…つまり推しだ。
月乃星凛
ベッドで投稿を見ていると階下からお母さんの声がした。
お母さん
月乃星凛
部屋の扉を少し開け顔を隙間から覗き込ませ返事をした。
お母さん
お母さん
月乃星凛
そういうとヒールの音、扉の音が立て続けに起こりそれ以降音がしなくなった。 私は階段を降り鍵を閉めると自室に戻る。 祥輔とは私の家の真向かいに住んでいる私と同じ同級生。 ママ同士も仲良くてよくこうしてカフェでお茶している。
私は『Moonlit Vow ― 聖女守護譚 ―』の6巻中の第2巻を本棚から取り出した――
2.共感
ローレリアンが推しになったのは人の個性や性格を尊重してくれる性格にあると思う。 聖女・アメリア。 彼女は王族家系 であり姉と妹がいた。 姉のリーフィスは第一王女だからという理由だけで国王や王妃、貴族からの評判が良かった。 妹のシュリンカは第三王女だったものの様々な才能があったためアメリアよりも対応が優遇されていた。 対するアメリアは王女の中では1番可愛く優しかった。 けれどそこにつけ込まれ貧しい男性から詐欺にあい偶然街中で人々達にその様子を見られてしまった。 この家系は顔や性格よりも地位や才能を重視している。 そして国王や王妃は家系の恥だとアメリアを攻めた。 姉も妹もなんの才能もないアメリアに強くあたった。 そんななかアメリアは奴隷として売られ道中騎士団長のローレリアン率いる隊がアメリアと他に捕まって売られそうになった人々を助けた。 そこでアメリアが聖女、第二王女だということを知るのだがその時ローレリアンがかけた言葉を私は忘れられない。
ローレリアン
ローレリアン
ああ。 私は誰かにこう言ってもらいたいな。 比較されず私自身をしっかり見てくれる"推し"に――
3.幼馴染の兄
月曜日。 早朝、憂鬱、最悪、学校―― 早朝でまだ本調子だからなのかさっきからネガティブな2語しか頭に重い浮かばない。 私は重い腰を上げ顔を洗い髪をヘアアイロンで整えナチュラルメイクをする。 そして制服に袖を通すと朝食を取るためにダイニングへと向かう。 お父さんはもう会社に行ったのか今日は姿は見えない。 お母さんはテレビでニュースを見ていた。
月乃星凛
お母さん
月乃星凛
朝の挨拶を程々に朝食を取ると私は家を出る。
朝の気温はまだ低いけど真夏の時よりかはちょうどいい。 私は自転車の前カゴにスクバを入れると自転車を道まで押す。 すると向かいの家から扉が空きそこから珍しい姿が現れた。
吉葉蒼琉
私の名前を呼んだのは裕輔の兄の蒼琉だった。
月乃星凛
吉葉蒼琉。 彼はこう見えて人気声優。 ご近所や声優、芸能界では知れ渡っているため人気声優だと悟られないよう普段から帽子にマスクをしていた。 とはいっても最近予定が合わず会ってなかっただけど。
吉葉蒼琉
月乃星凛
吉葉蒼琉
月乃星凛
吉葉蒼琉
月乃星凛
吉葉蒼琉
月乃星凛
褒められ慣れていないからか少しぎごちない。
月乃星凛
チラリと様子を伺うも蒼琉の表情は変わらなかった 。
月乃星凛
吉葉蒼琉
吉葉蒼琉
※ムンヴァウ=『Moonlit Vow ― 聖女守護譚 ―』の略
月乃星凛
吉葉蒼琉
吉葉蒼琉
吉葉蒼琉
月乃星凛
月乃星凛
月乃星凛
吉葉蒼琉
吉葉蒼琉
蒼琉は苦笑いを浮かべた。
月乃星凛
蒼琉は星凛らしいや、と呟くと口を開く。
ボイス
月乃星凛
吉葉蒼琉
月乃星凛
吉葉蒼琉
吉葉蒼琉
月乃星凛
月乃星凛
吉葉蒼琉
月乃星凛
吉葉蒼琉
吉葉蒼琉
月乃星凛
蒼琉はスマホ画面を私に見えるように向けてくれた。
07:25
予定時間よりも確かに10分時間が過ぎていた。
月乃星凛
自転車に飛び乗り振り返る。
月乃星凛
吉葉蒼琉
吉葉蒼琉
私はペダルを強く踏む。 こうして私は予定より10分遅れて学校へ向かうこととなった。
吉葉蒼琉
吉葉蒼琉
ふわねこカラメル