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ロディ
エレン。
エレン
あ、ロディ。おかえり。
ロディ
ママはミオに 奥に行かなきゃ大丈夫って言っていた。
ニック
奥になにかあるって事か？
エレン
行って確かめてみよう。
エレン
でも、発信機…。
ロディ
ミオは柵の外に行ったって言っていた。
ロディ
でも、ママはそれを知らなかった。通知などはされないんだろう。
ロディ
鬼ごっこに夢中だったって、言い逃れもできる。
ニック
じゃあ、行ってみるか。
エレン
うん。
タッタッタッ…
エレン
エレン
うそ…。
ニック
壁…？
ロディ
静かにしよう。鬼がいるかもしれない。
ロディ
…壁の中は静かだ。
ニック
この壁高いなぁ。5mぐらいはありそうだ。
ロディ
エレン、木に登って壁の厚さや外を確認してきてくれないか。
エレン
うん。わかった。
エレン
エレン
外は森。厚さは…2、3mくらいある。そこそこ厚い。
エレン
外にみんなが住んでいるであろう家や街はなさそう。
ニック
じゃあ本当に出荷されてるのか…。
エレン
そんな…。
ロディ
この壁、すべすべしてて素手では登れそうにない。
ロディ
はしごか何かあればいいんだけど…。
ニック
物置に脚立があったと思う。
エレン
でも、持ち出すのには大きすぎない？
ロディ
そうだね…。ママに見つかったら疑われてしまいそうだ。
エレン
じゃあ、ロープとかでも登る？
ロディ
あの木の枝に括りつけて飛べば行けそうだね。
ニック
ロープなら持ち運びに便利だし、疑われる確率も少なそうだ。
ロディ
あと、いつ脱走するか。
ロディ
プラン1は、僕の出荷の夜。
エレン
出荷の夜はダメ！
エレン
ロディを置いていけないよ…。
ロディ
まぁ、1つのプランとして考えとく位で大丈夫さ。
ロディ
プラン2、昼の自由時間、鬼ごっこと見せかけ脱走。
ニック
夜は静かに歩けばバレる確率は少ないな。昼の方が自然に行けるだろうけど。
エレン
でも、夜は小さい子達が起きていられるか、心配じゃない？
ニック
小さい子達？
エレン
え？うん。
ニック
何お前、あのチビ達も連れていく気か？
エレン
当たり前でしょ！？置いて言ったら出荷されちゃうんだから。
ロディ
エレン、もしかして全員連れて行く気なの？
エレン
うん！
ニック
大半が6歳未満だぞ？ろくに歩けない赤ん坊もいる。全員は無理だ。
エレン
でも置いていったら殺されちゃうんだよ！？
ロディ
でも待って。今までの出荷順から考えるに、6歳以上スコアが低い順に出荷されているんだ。
エレン
あ、確かに！トーカ、マキ、その前の子もスコアが低い順だ。
ロディ
量より質のこのハウスなら、おそらく絶対6歳未満の子どもは出荷しないと思う。
ニック
たしかに。
エレン
でも、本当にそうとは限らないじゃない。
ロディ
ここは1/2に賭けるのが正解だ。
ニック
4歳ならある程度体力はあるし、2年後にまた連れてくりゃいいだろ。
エレン
でも、突然私達が居なくなったらあの子達不安になるんじゃない…？
ロディ
そこはまた後で手を考える。僕達が見つけたみたいに図書室の本に隠したりすればいいと思う。
ニック
だな。
ロディ
そろそろ自由時間が終わるし、今日はこれで帰ろう。
ママ
ジュディ、お皿並べて。
ジュディ
はーいママ！
ママ
ミオはフォーク、持ってきてね。
ママ
…あっそうだ。
ママ
エレン達、今日は何して遊んでたの？
エレン
…！？
ママ
どうしたの？エレン。顔色が良くないわよ？
エレン
(髪をかきあげてる…。発信機があるか確認してるんだ…。)
エレン
今日はね〜、ニックとロディと一緒に鬼ごっこして遊んでたの！
ママ
あらそう。楽しそうね。
ママ
エレンはスープ盛ってちょうだい。
エレン
うん！
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