佐久間
えぇ〜??ここの阿部ちゃんの表情!ほっぺぷくーってしてるの。可愛いねぇ?
佐久間がジャケ写の俺の顔を指さしてケラケラ笑ってくる。
阿部
ねぇ、やめてよw 恥ずかしいんだから
そう言いながら視線をそらす俺に、佐久間はさらににやにや近づいてきて――
佐久間
んぇ、恥ずかしがってるのも可愛いよ? ね、この顔やってよ
阿部
やだよ、絶対やらない
佐久間
えぇ〜やってよ〜
そのまま、俺のほっぺをつんつん。 可愛い可愛いってからかうその笑顔に、俺の中の何かがぷつんと切れた。
阿部
(可愛いのはそっちの方なんだよなぁ…)
気づけば、佐久間の腕をガシッと掴んでいた。
佐久間
ちょっ…え、阿部ちゃん!?
そのままベッドに連れていき、押し倒す。 いつもの俺じゃない空気に、佐久間の目がぱちぱち瞬く。
阿部
佐久間さぁ、俺がずっと可愛いキャラでいると思ってた?
佐久間
…可愛いじゃん。あざといし
阿部
じゃあ見せてやるよ。男の方の俺を
すぐ目の前にある顔にぐっと近づく。 佐久間の呼吸が一瞬止まったのが分かった。
佐久間
…見せて?いっぱい、見たい…
耳まで赤く染めながらそう呟く佐久間に、もう余裕なんかない。 唇が触れた瞬間、思わず熱が込み上げて、キスが深くなる。
佐久間
ん…、あ…阿部…ちゃん…
そんな声を聞いたら、もう止まれない。 俺はそっと佐久間の手をベッドに押し付けながら、何度もその唇を奪った。 こうして――あべさくの、ちょっと大人な夜が始まった。







