TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
シェアするシェアする
報告する

何度みただろうか

この夢を

私はいつも通り友達と家に帰ってるだけなのに

嫌な匂いがある場所にいくとつよくなっていく

まるで血の匂いのようだ

その匂いと共に

キィィィイ!!という嫌な音がする

耳に響く車のタイヤをひきずったかのような音

それは本当に気分が悪くなる

私はなぜその匂いその音が嫌なのか

わかっている

私が友達、みあを殺してしまったから

!!!!!

…ハァハァハァハァ

…ゔ…ゔぇぇ

気持ち悪い…

今日は…何日だっけ

希の母

あんたはいつもそうじゃない!

希の姉(しいら)

うるさい!!

…あぁ

まただ…

また…この声が聞こえる

いつだって、一階 から喧嘩の声が聞こえて来る

おりたくないな…

おかあさ…

希の母

あんたはいつもいつも!

希の母

なんなのよ!その髪色は!

希の母

何時まで外に出てるの!?

希の母

お母さんがどれだけ心配してるか

希の母

わかってるの!?

希の姉(しいら)

うっさいなぁ

希の姉(しいら)

私はもう18だよ?

希の姉(しいら)

人生ぐらい勝手にさせてよ!

希の母

じゃあ1人暮らししなさいよ!

希の母

あんたはいつも掃除はしない

希の母

仕事もしない

希の母

ただ夜から朝まで遊び続けて

希の母

帰ってきたらお風呂入って寝る

希の母

ここにいたいならお母さんの手伝いしてよ!!

希の父

…いい加減にしないか

希の父

しいらも、掃除ぐらいしなさい

希の姉(しいら)

…もーほんっとうるさい

希の姉(しいら)

私のピアスどこかしらない?

希の姉(しいら)

希ーしらない?

…しらない

希の姉(しいら)

はー?ほんと役立たず

希の姉(しいら)

邪魔どいてよ

…ご、ごめん

ガチャ

希の父

しいら、もう出て行ったのか

希の父

まったく…あいつは

希の母

あなた…どうにかしてよ

希の父

…できることはやってるよ

私少し出るね

希の父

…どうするか

希の母

ほんっと、困った子だわ

聞いて…ないか

あ…そうだ。カバン

あった…

じゃ、じゃあ行ってくるね

希の父

おいゴミ箱とってくれ

希の母

…もー…自分でとってよ

…はぁ

ガチャッ

やっぱり外の空気はいい。 全てを忘れさせてくれる

さて、どこにいこうか。

私は嫌な思いを忘れるため 無理に笑顔をつくる

あれ、なんかカバンから落ちた

私はその落ちたものを拾った

…紙?

あ!

これ、昨日あの男の子がくれた紙だ!

確か公園への行き方よね

まあ暇だしいいか

行ってみよ

えっーとここを曲がってっと

ハァハァ

やっとついたー!!

ふぅ

やっぱいいなこの公園

いい空気ってのがわかる

なんてね♪

ザァァアっと風が吹いた

それと同時に君の綺麗な髪がゆれる

男なのに天使のような横顔

…ロク君

ロク

君は少し驚いた顔をしたけど、すぐに私に微笑む

ロク

希ちゃん…

ロク

来てくれたんだね

…あっ…うん

(どうしてだろう…目をあわせられない)

ロク

おいで

ロク

すごいもの見せてあげる

…うん

私はゆっくりロク君の方に近づいていく

ロク

みてごらん

…?

わぁあ!

ロク

ね?すごいでしょ?

うん!こんな景色初めてみたよ!

(…あっ、つい大声を)

ロク

クスクス

え、なに笑ってるの!?

ロク

アハハハハハ!

ちょっと!なんなのよ///

ロク

ごめんごめん!

ロク

希ちゃん、すんごいいい反応するから

ロク

つい…クスクス

…もー…

怒るよ?

ロク

クスクス…

…はぁ

ロク

で、なんでここに来たの?

ロク君こそ

ロク

はは!僕はいつもここに来てるよ

いつも!?

ロク

うん!それよりロク君って君いらないよ!

え…そう?

ロク

うん!

ロク

それより、君こそなんでここに?

だって、ロクが昨日私にまた来てって…

ロク

え?僕そんなこと言ったの?

なんで自分で言ったこと覚えてないのよ!

ロク

え…なんでそんな顔するの…

ごめん…強く言いすぎた?

ロク

ちがう

ロク

ちがうんだよ

(なんでそんな悲しそうな笑顔をするの)

ロク

ロク

なんかあった…?

ロク

ん?

ロク

なんでもないよ?

そう?

私にはそんなふうに見えないけど

ロク

希ちゃんはかんがいいね!

それよりロクも希ちゃんって

ちゃんつけるのやめてよ

ロク

僕はいいの

…勝手だなぁ

ロク

ハハ

ロク

希ちゃんには話して良さそうだね

…なにを?

ロク

僕の秘密

…秘密?

ロク

僕はね…

ロク

記憶が1日しかもたないんだ

え…?

今…なんて言ったの?

ロク

だからね

ロク

僕は記憶が24時間しかもたない

ロク

だから、今君と話してることも24時間後には忘れてしまう

そ…そんな

(でも…確かに昨日も)

(名前を聞いた時、少し考えたりしてた)

ロク

あと、希ちゃんに渡したその地図

あ、ずっと持ったままだった

ロク

その地図はね僕がこの公園を好きだから

ロク

自分で道のりをかいて覚えられるようにしたんだ。

へー…。

でも、私の名前は覚えてた

ロク

だって、昨日話したのは2時か3時ぐらいだっただろ?今はまだ、朝の9時だ

ロク

だから、まだ24時間たってない

あ、そっか

ロク

それに、たとえ君を忘れたとしても
君のことはノートに書いてあるからね

ノート…?

ロク

そ、僕はいつもこのノートを持ってるんだ

君が出したのは古い汚れたノート だった。

ロク

はは!古いノートだなと思ったでしょ

え…いや

ロク

いいよ!いいよ!

ロク

僕もそう思ってるから

ロク

でもね、これは僕にとって宝物なんだ

…へー

ロク

ここには忘れたくないことや家族のことなどをメモしてるんだ

…忘れないため…?

ロク

それもあるけど、

ロク

僕はこのノートを書いてる時幸せだと思えるんだ

…幸せ?

(こんな記憶がないのに)

どうして…?

ロク

僕にはこんな家族がいて

ロク

こんないい生活で

ロク

そして、どんな人なのかも書いてる間はいろんなことを想像できるんだ

ロク

それは僕にとって本当に楽しい時間なんだ…

へー…

辛くないの…?

ロク

ん…?

あ、ごめん…無責任な質問しちゃった

ロク

いいよ!

ロク

それは、人間だから

ロク

辛いと思うこともあったよ

ロク

でもね、今みたいに君と喋れてること

ロク

僕が生きているということ

ロク

それを考えただけで、辛いことは忘れちゃうんだ!

ロク

しかも僕1日しか記憶もたないしね!はは!

そっか…!

ロク

綺麗だね…景色

ロク

…うん。

ロク

ここの空気、景色、匂い全部が好きなんだ

…私も。

ロク

希ちゃんとは気が合うな〜♪

…そう?

ロク

そう。

ロク

それより、よくここまで来れたね

ロク

坂キツかったでしょ?

ロク

男の僕でもきついのに

…うん、キツかった!

でも、なんか来る時初めて見る場所とかあって楽しかったよ

ロク

そっか

ロク

それならよかったや

ロクの家はどこなの?

ロク

そこの坂をくだったところ

へー

ロク

…そろそろ

ロク

行こうか…

(…帰るのかな)

ロク

ほら、早く、

…え?

その言葉と同時にロクが私の手をつかんだ

え!ちょ///

…ロク!?///

ロク

散歩…いや

ロク

デートに行こう!

99回目のサヨナラを前に。

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

236

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚