この城

ガチャッ…

次の日

昨日の記憶が鮮明に出てくる

顔が熱くなるのが分かる

ジャー…

風呂に浸かる

ぽたぽた

俺は

ぷりっつから

恋愛相談を受けていた

あっきぃのことが好きらしい

[なんで？]

そう聞くと

ぷりっつは自慢げに [ああいうとこ]　[そういうとこ]

たくさん出てくる

その時は

男が好きなやつってほんとにいるんだ

そのくらいにしか思わなかった

でも

そこからあっきぃと会うたび

ぷりっつの話してたことが 嫌でも頭に浮かぶ

一度、そんなことを言われると こっちだって気になってくる

相談を受けるとき

俺は毎回 [そうだね]なんて共感はせずに

あくまで

知らない顔をして

友達として…

[そうなんだ〜]　[いや、無いでしょ]

自分のことを否定するように

俺は聞くだけでいい

そういう役だから

ましてや好きになるなんてこと

あっきぃのことを好きなのは

ぷりっつで十分だから

だから

溢れそうになった あっきぃへの[好き]を

両手で抑える

俺は

目を閉じた。