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@翌日-緋山side.-

緋山先生

お母さん、赤ちゃんですよ。

緋山が満面の笑みを浮かべ、 bedに横になっている患者さんの 胸に赤ちゃんを乗せた。

患者さん

かわいい。

そう呟く患者さんに 緋山は優しく微笑んだ。

新海先生

お加減どうですか?

新海がRoundで回ってきた。

新海先生

赤ちゃんとご対面ですか。かわいいですね。後遺症もないし、一緒に退院できそうですよ。

新海の言葉に患者さんは嬉しそうに微笑む。 良かったと穏やかに微笑む新海に 緋山はチラリと目をやる。 自分は人見知りだ。と、 緋山は思っている。自分の繊細さ、傷つきやすさも十分わかっている。だから、人を寄せ付けないような 口の悪さを出して自分を 守っている。ヤマアラシのトゲ みたいなもの。 それは彼女が心を許した人しか ごく一部しか知らないこと。 大概の人は、こわい人と自分を敬遠する。 でも、それでいい。 傷つきたくないから。 新海は、人畜無害の草食系だろうと認定した。 荒っぽいこと言わないし、 優しい人だ。藍沢との仲の良さを 見ても悪いやつではなさそうだ。と、少しだけ警戒心を解いた。

@廊下-新海side.-

緋山先生

よかったわね。

藍沢たち仲間にするような気さくな笑顔を浮かべて新海に声かけた。

新海先生

そうですね。

『おや、少し歩み寄ってきた。』と、思いながら、新海も穏やかに 答える。 緋山はご機嫌で廊下を歩き、新海もそれに並んだ。 救命と脳外の分かれ道の手前で新海が立ち止まる。

新海先生

あの。

緋山先生

なに?

緋山の無防備な大きな目に見つめられて、『今度、食事でも。』と、言う慣れた誘い文句は不思議なことに喉に張り付いた。 代わりに出たのは

新海先生

藍沢、ご迷惑かけてませんか?

だった。

緋山先生

迷惑?かけられてるわよ。
毎日、白石がプリプリしてるわ。

と、緋山が屈託なく笑う。

新海先生

それは大変だ。

緋山先生

いいのよ、いつものことだから。
そっちこそ、藍沢が抜けて大変なんじゃないの?

新海先生

まぁ、それなりに。でもこれからの季節は患者が減りますからね。

緋山先生

そう、なら安心したわ。心置きなく藍沢をこきつかえる。あんたも症例実績で負けないように頑張りなさいよ。

緋山はそう言うとヒラヒラと手を振り帰っていった。

無理があるかもしれませんが エレベーターだと思ってください。

@エレベーター-新海side.-

その直後だった。新海が藍沢と白石とエレベーターに乗り合わせたのは。 そうか、藍沢のせいで白石先生は プリプリしているのか。そんなことを考えていたら、つい自然に言葉が出た。

新海先生

白石先生、今度お食事でも行きませんか?藍沢の愚痴聞きますよ。

白石先生

え?

藍沢先生

............

と。 あっけに取られた藍沢と 困惑顔の白石。 お前なぁと、藍沢のどす黒いオーラがエレベーターにまたたく間に充満したのがわかり、新海はエレベーターからさっさと降りた。

@-おまけ-新海side. (ICUとHCUから離れたところの廊下)

そして、新海は壁に手をつき、 うなだれた。

何で白石先生だけを 誘ってるんだよ。

何で『緋山先生と二人で。』と、 言えなかったんだ。

なんとも思ってない人ならば、 こんなにスマートに誘えるのに。 なにやってるんだ。 バンバンと壁を叩きたくなるが、 理性をグッと堪えた。

どうやら、本気で緋山に 惚れたらしい。

その事に気づいて、新海は どうするかなぁ。と、頭を掻いた。

その後・・・

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