殺戮のアメ玉

上の奴が来たら元気に挨拶をしなければ消されかねない

今日も緊張に包まれながら会話する

だがもう4人は洗脳が解けているため、「気持ちよく仕事をするために」ではなく「消されないために」挨拶をしている

まさかここで褒美を貰えるだなんて思っていない4人は、驚きを隠せなかった

やはり自分達のやったことは意味があったのだと感じた

だが、洗脳を強くするためのものではないかと少しばかり疑った

4人:ありがとうございます！！

四人は深々と頭を下げ、上の奴らを見送った

夜

4人は芝生のある河川敷に呼び出された

さすがに夜は冷え込んでいる

虫の音も人の声もあまりしない

かつて人が存在した証拠だけが騒がしい

対して興味もない話に、適当に気分を損ねないように気をつけながら返事をした

ﾋｭｰ

ﾄﾞｶｰﾝ

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞｶｰﾝ

空に大量の花火が打ち上げられた

上の奴は相変わらずにやにやしていて、トランシーバーに向かって「A&S」と言った

ﾋｭｰ

ﾊﾞﾊﾞﾝｯ

天奈と柊は謎の力により、動けなかった

巨大な火の玉は二人にものすごいスピードで近づいている

巨大な火の玉は二人を包み込んだ

二人は完全に火の玉に包み込まれた

二人の悲鳴が静かなここに響いた

そして───

二人は声をあげなくなった