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バルムガルド魔術学院の入学式が終わり、 ルカは寮へ向かう廊下を歩いていた。
……はずだった。
お前、ちょっとこっち来い
ルカは確信していた。 この学院で、アリアが女子だと気付いているのは自分だけだということを。 ルカは真っ直ぐにアリアを見据え、切り出す。
ルカ
一瞬。 アリアは目を見開いた。 ……が、すぐに柔らかく微笑む。
アリア
ルカ
思わず声を張り上げるルカ。
失礼とかそういう次元じゃねぇ! 鏡見たことあるか!? その見た目で男子は無茶だ!!
アリアはくすっと笑い、ルカの方へ一歩近づいた。
アリア
ルカ
アリア
ルカ
即答。 だが、アリアは楽しそうに言葉を重ねる。
アリア
ルカ
アリア
ルカは頭を抱えた。
ルカ
周囲の生徒も教師も、誰一人として異変に気付いていない。 アリア本人まで、平然と「男子です」と言い張る。 ……だが。
(魔法で誤魔化してる可能性はある) 性別偽装、認識阻害、幻惑―― 異世界なら、どれもあり得る。 ならば、確かめる方法は一つ。 ルカは顔を上げ、アリアを睨みつけた。
ルカ
アリア
ルカ
ルカ
アリアは一瞬きょとんとした後、首を傾げた。
ルカ
ルカは不敵に笑う。
ルカ
魔力が、わずかに揺らいだ。
ルカ
その言葉に、アリアの瞳がわずかに細まる。
アリア
月明かりの下、二人は向かい合う。 ルカは腕を組み、余裕の表情だ。
ルカ
アリア
アリアは内心で即ツッコミを入れた。
アリア
表情は涼しいまま、しかし脳内は高速回転。
アリア
ルカ
アリアは軽く咳払いをして、平然と言う。
アリア
その足元で、誰にも気付かれないほど小さく―― 魔法陣が展開される。
ルカ
*術式:認識ずらし/対象:ルカ
アリア
一方のルカ。
ルカ
アリア
即答
ルカ
ルカ
よくない。
ルカ
ルカが一歩踏み出した瞬間。 ドンッ!!! 衝撃波が――出ない。
ルカ
ルカ
アリア
アリアの心の中でガッツポーズ。
アリア
アリアは剣を抜き、魔力を込める。
アリア
アリア
放たれた斬撃は、 わざと数センチ横を通り過ぎる。
ルカ
ルカ
アリア
アリア
ルカ
ルカ
アリア
ルカ
目の前のアリアは、必死に剣を構え、魔力を練っている。 表情はクール。 だが、心の中は――
アリア
ルカ
ルカは、ほんの少しだけ視線を逸らした。
ルカ
アリアが放った二撃目。 これもまた、ギリギリ当たらない。
アリア
ルカ
アリア
ルカ
アリア
アリアの思考が一瞬フリーズする。 ルカは手を下ろし、頭を掻いた。
ルカ
アリア
ルカ
アリア
アリア
アリア
その心の声を聞きながら、 ルカは内心で小さく笑った。
ルカ
アリアは知らない。 自分のズルも必死さも、全部筒抜けだということを。 そしてこの時点で、 ルカはもう――
「*正体を暴く」よりも 「*放っておく」選択をしてしまっていた。
??
背中に、刺さるような視線。 ルカは一瞬で気付いた。 強さとか魔力とかじゃない、質の悪い“観察”の気配。
ルカ
ユウ
ルカ
ユウ
ユウ
ルカ
ユウ
ニヤッと、いやらしい笑み。
ユウ
ルカ
アリア
ユウ
ルカ
ルカ
ユウ
ユウ
ユウ
アリア
ルカ
ルカはため息をつき、ユウを見下ろす。 (空中に浮いてます…)
ルカ
ルカ
ルカ
ユウ
ルカ
ユウ
ルカ
アリアは内心で首をかしげていた。
(この人、なんでルカくんに絡んでるんだろ……?) (それより“女みたい”って何……)
三者三様、 全員ズレたまま話が進んでいることに、 誰一人として気づいていなかった。