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先に逝く僕を許してください。

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先に逝く僕を許してください。

2 - 濡れた髪に真珠

♥

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2026年02月25日

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意識が途切れる瞬間

見たのは腐った世の中では無く、

翡翠色の宝石のような瞳だった。

目が覚めると、浜辺にいた。

ゴホッ、ゲホッ、、

やっと死ねたと思ったのに。

塩水で目と喉が痛い。

身体の力が抜けていて、思うように動けない。

死ぬことさえ許されないってか、

クソったれが、、

見覚えのない砂浜で周りを見渡すと、近くの岩陰から影が見えた。

ふらつく足取りで近づくと、ビクッとして海の中に潜ってしまう。

影がいた場所を覗き込むとプクプクと泡が海から出てくる。

(放っておけば、苦しくなって出てくるか)

そう思っていたのになかなか出てこない。

(これ...死ぬんじゃね?)

そして海に入ろうとした時、ヌッと鼻から上の顔が出てくる。

...⁉︎

驚きのあまり、後ずさってしまう。

濡れた白い髪に翡翠色の瞳。 同年代ぐらい顔付き。 真っ白い肌。

そこまではまだ親近感がある。 しかし、

人間離れしたヒレ耳と尾鰭が、この少女は人魚だと言い張っていた。

(なんだこいつ!?俺やっぱり死んだ、、、?)

人魚は首を傾げながら、こちらをじっと見ている。

¿¿¿

‥‥

想像の人魚は「キュイ」とか、日本語を話すと思っていたが、こいつは話さなかった。

でも、初めてなにかに興味を持った。

‥言葉、分かるか?

¿¿¿

‥‥

‥‥お前、名前は?

¿¿¿

‥‥

話にならない。

‥‥とりあえず、お前の名前を考えないとな。

‥‥じゃあ、翡翠。
お前は今日から翡翠だ。

翡翠

((頷

それからと言うもの、翡翠の尾鰭や身体を触っては、人間と同じところ、違うところを見ていった。 嫌がるそぶりは全くと言っていいほど無い。

水掻きがついていたり、エラ耳がついている。 一番の違いは脚だった。

‥‥お前、陸に上がったら死んじまうのか?

翡翠は言葉をわかっていないのか、じっとこちらを見ている。

初めて見た人魚を逃すわけにはいかず、誰にも見られないような岩の洞窟のそばに移動する。

今思えば、独り占めしたかっただけかもしれない。

ゆっくり観察していると、あっという間に日が落ちてきた。

(そろそろ帰って飯食いてぇ、)

翡翠、また来るからな。

その‥‥明日またここに来いよ。

翡翠

‥‥

そっと翡翠の頭を撫でては、

ザプン‥ザプンと波打つ海を背に、1人しかいないワンルームの部屋に帰る。

先に逝く僕を許してください。

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