暫く、俺は泣いていた
心に刺すこの痛みが深く深く自分に突き刺さっていく
こんなにも泣いたのは何時ぶりだっただろうか。 自分はいつ、こんなに弱くなってしまったのだろうか
辛い
竈門 炭治郎
顔をあげて気づいた 2人がこちらに心配そうに向けてくる眼差しに
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
ふと、目をそらそうとした時小さな可愛らしい手に俺の頬を思いっきり掴まれその小さな手で優しく自分の頬を撫でてくれた
ライオンの子だった
竈門 炭治郎
驚きのあまり自分は不覚にも変な声を出してしまった
すると今度は後ろからドン!と勢いよく抱きつかれた。と言うより、腕の長さが短すぎてタックルされた
竈門 炭治郎
後ろから飛びついてきた子は他でもない狼の子だった
狼の子は何も言わずただただ顔を俺の腰にすりすりと擦り付けている
その様子はまるで犬が『 撫でて 』と合図しているようで、とても可愛らしかった
竈門 炭治郎
優しく触れるように頭を撫でてみた。けれどなんの反応も帰って来ない。やはり違ったのかと悩んでいるとフサフサしたものが足に何度も当たって来た
自分の足へと目線を下げるとそこには黒い尾が何度も何度もユラユラと揺れていた
喜んでくれていた ただ頭を撫でただけで喜んでくれた
さっきまで心に凍りついていた物が2人の手によって溶けていき今では太陽の下で昼寝をしているかのような気持に変わった
なんて優しい子達なのだろう
暫く俺はその温もりを感じていた
竈門 炭治郎
あの後、俺たちは見違えるように仲良くなった。 2人曰く自分と会うのが初めてだったから警戒していたんだと言うことらしい
煉獄 杏寿郎
冨岡 義勇
竈門 炭治郎
彼らの名前を聞いた時脳の隅で何か思い出せそうな気がしたが、記憶に霧がかかり全く思い出せなかった
竈門 炭治郎
当たり前だが
煉獄 杏寿郎
冨岡 義勇
竈門 炭治郎
煉獄 杏寿郎
煉獄さんはそう言うと自分の尾をベシベシと床に叩きつけていた。猫はイライラすると尻尾を床に叩きつける傾向があると聞くけど煉獄さんの顔を見るとそう出ないことは誰が見ても分かる
俺はそんな煉獄さんの嬉しそうな顔につられてつい煉獄さんのふわふわした頭を撫でてしまっていた 咄嗟に手を引っ込めたが煉獄さんは手を引っ込めたのが気に触り今度は眉間に皺を寄せベシベシと床を叩いていた
煉獄 杏寿郎
煉獄 杏寿郎
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
煉獄 杏寿郎
俺は煉獄さんに心を少し開いてくれているのだと思うと無性に頭をわしゃわしゃしてしまいたくなる。現に煉獄さんの髪はふわふわしていてとても気持ちよかった。これは癖になりそうです
一方冨岡さんはと言うと...
竈門 炭治郎
冨岡 義勇
と無愛想な返事が帰ってきた。
竈門 炭治郎
冨岡 義勇
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
冨岡 義勇
竈門 炭治郎
質問に答えてくれた事に驚き俺は冨岡さんに対して『 はぇ?』と言ってしまった あっ!やば、声が...!
俺は慌てて口に手を当て謝ろうとしたが...どうやらその必要はなかったようだ
冨岡 義勇
冨岡 義勇
竈門 炭治郎
自分は冨岡さんを誤解していたみたいだ 無表情で何を考えているか分からない人だけど煉獄さんと同じでとても優しい良い人なんだな
やはり外見だけではその人の本性かどうかは分からないな
そう言えばお粥を出すのを忘れていた
竈門 炭治郎
俺はそそくさとさっき作ったお粥を温め直し2人の目の前に置いた
竈門 炭治郎
竈門 炭治郎
煉獄 杏寿郎
冨岡 義勇
俺はこの時初めて人と獣人の違いを身にしみた
普通ならばこんなピンクと言いがたい色のお粥を出されて食べれるはずがない。俺には到底できない
だが目の前にいる子どもからはまるで獲物を前にして今まさに食らいつこうとする姿が自分の目に映る
普通のお粥ならばこんなにはならないだろう だけどこれは人血入のお粥なんだからこうなるのも当然で何も怖がることは無い...はず
竈門 炭治郎
重い沈黙が流れた どちらも動く気配は無い 動いているのはお粥の発する湯気だけだ
すると煉獄さんが口を開けこんな事を言った
煉獄 杏寿郎
コメント
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お...遅れてしまってごめんなざい.˚‧º·(ฅдฅ。)‧º·˚.こっこれからも見ていただけたら自分は嬉しいと思っています