2話【君は誰…?】
りうら
そんな簡単に異世界に来れるものなのか?
ないこ
りうら
そう笑いながら俺に少しずつ近づいてくる
ないこ
まだ何か俺に直接的な危害を加えられた訳ではないが何だか妙な恐怖心が消えない
この人にはあまり逆らわない方がいいのではないのか…そう思えるようになってしまう
りうら
俺の頬に触れ愛おしそうに俺を見つめる
頬に手を当てられるのは とこが不快感がある
ないこ
俺は手を振り払う
ないこ
りうら
ないこ
この人は俺の事どこまで知っているんだ?
本当に全て知っているのか?
ないこ
りうら
やっぱりこの人は様子がおかしい
この部屋もどことなく変な臭いがするし…
血生臭い…?ような…
ないこ
りうら
なんで少し嬉しそうに俺に尋ねる赤髪の人
ないこ
りうら
赤髪は名前を言った後に 俺の目をじっと見詰める
ないこ
りうら
問いかけても何も答えず じーっと見つめてくる
…もしかして
ないこ
少し様子を伺いながら名前を呼んでみる
りうら
赤髪…いやりうらは 急に顔をパッと明るくさせ にこにことしながら俺の手をギュッと掴む
りうら
りうら
ないこ
ただ名前を呼んだだけなのに
異常な反応に俺は戸惑う
ないこ
握りしめる手の力はとても強く 振りほどくことが出来ない
やめてほしい
俺の手を掴んでいいのは まろだけなのに
俺だけの王子様で 大好きな彼
【知らん人に触られたら突き飛ばすんやで?】
【何をされるか分からんし簡単に触れさせたらダメやで】
そんな彼の忠告が脳裏に過ぎる
ないこ
力いっぱいりうらの事を押す
りうら
少し突き飛ばされた事にりうらは目を少し丸くさせながら驚く
そしてさっきまでとは違う表情に変わる
りうら
りうら
りうら
りうら
りうら
目に一切の光がない状態で 詰められるように疑問形をぶつけられる
ないこ
りうら
りうら
りうら
りうら
肩を掴まれ 固い床へ押し倒される
ないこ
りうら
りうら
りうら
りうらは俺の肩がぎりッ…と 音がなるくらい手に力を入れてくる
ないこ
痛い
りうら
怖い
りうら
りうら
ないこ
声と身体を震わせながら か細い声でそう訴える
ないこ
いつもみたいに助けてよ
お姫様のピンチには駆けつけるのが王子様でしょ?
どうしていつもみたいに 俺の元に来てくれないの?
何かされる寸前で俺の元に来てぎゅっと抱き締めて【もう大丈夫や安心しぃ】って声を掛けてよ
でもそんな俺の助けは もう二度と王子様に届かない
コメント
4件
初コメ失礼します!りうちゃんのヤンデレとかないちゃんが困ってるところとかかくのうますぎません?!次の話めちゃくちゃ楽しみにしてます!