妖魔伝

きんとき視点

水樹と別れた後、暫くして爆発音があちらこちらで聞こえてきた。

シャケやきりやんたちよりも人間である水樹が心配でならない。

あんな無茶なことして…。

水樹から託された想いを胸に歩き出す。

大丈夫、水樹は大丈夫だから。

こんな広い館で巡り会うとは。

Broooockの後ろからひょっこりと、きりやんとスマイルが顔を出した。

Broooockから青鬼の弱点についての話をされた。

勿論、コンタミさんから既に無線で聞いていた。

どっちが悪いと判断しにくいな…。

レウクラウド視点

どうやら無線だとらっだぁの影響で通信郊外に合うらしい。

そこで、俺とガスト一家の視覚を共有して、みんなに探してもらっている。

その都度、コンちゃんが状況整理をしてくれている。

取り敢えず周りを探索する。

時間が経つにつれて、すれ違う青鬼の数が増えている…気がする。

包帯まみれのシャークんさんが部屋の中に入ってくる。

所々に血が滲んでいて、痛々しかった。

シャークんさんは悲しそうにコクリと頷いた。

らっだぁ視点

自分の作り出した化け物の気配が増えるのを感じる。

俺は、1番始めの青鬼以外作り出していない。

数を増やしているのは、紛れもなく彼ら自身だ。

青鬼は分離されると各々ので自我を持ち始める。

コアを破壊するか身体ごとどうにかして消すかの2択でしか殺せない。

爆発四散なんて以ての外だろ？

こんなSOSなんて、誰にも聞こえる筈ないのに…。