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めっちゃ絵上手くないすか!?!? 内容が濃いのが好きです。もう推しにします(?)
やばいくらいテラー開いてなかったです…(( 今回もいいですねえ… 💜🤍🐰さん的にはもう自分は生きれないと思っていたけど 💙💎くんには言わないでなるべく悲しませないように したんでしょうね… その『優しさ』が💙💎くんをあの方向にさせたと考えると 『優しさ』って難しいですよね…
アミノ酸
乳酸
アミノ酸
アミノ酸
乳酸
乳酸
アミノ酸
アミノ酸
乳酸
!注意! ・感動系、及び死ネタ ・青水白 ・微水白、微水青要素 ・仏教的な考えがミリあります ・地雷さんはUターン ・ご本人様には一切関係ありません ・通報、荒らし行為は控えてください
アミノ酸
枯葉の落ちる秋と冬の狭間の季節。
神社の片隅で箒を持ち、 枯葉を集めていた。
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今日も神社にはあまり人は来ないらしい。
来てると言っても平日だし お年寄りの方も多く、 仕事も少なくて済む。
まぁもう夕方やし、 「あの子」が来てもおかしくない。
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鼻歌混じりの軽い足取り。 制服のままの姿だから 学校から直で来ているみたいだ。
水色と紫の髪毛先は跳ねていて、 子供らしい印象を与える。
俺がバイトに来てる 月曜、水曜、金曜はもちろん、 神主さんによると毎日来ているらしい。
参拝の仕方はめちゃくちゃでも、 毎日来るほどの願いがあるのだろうか。
「この子」はいつも通り 水色の長財布から10円を出し、 お賽銭箱に入れる。
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すると10円を出したと同時に いくつかの硬貨が躍り出てきた。
そのまま500円玉が こちらに転がって来る。
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割と最近の500円玉。 ピカピカと見つめられている ような感覚がした。
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他の硬貨を集めるのに必死な少年に、 軽く声をかける。
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初めて近くまで行ったが、 かなり整った顔立ちだ。
整っていると言っても かわいいタイプの顔立ち。
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そう言って「この子」は 俺を見つめあげる。
ブレザーの胸に刺繍された校章は ここの近くの高校のものだ。
高校生にしては 顔立ちも体格も幼めだと思う。
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そう言って「この子」は 10円硬貨を投げ入れ、手を合わせる。
…参拝方法が違う。 一礼一拍手一礼。 本来は二礼二拍手一礼である。
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少年は礼をすると颯爽と 出ていってしまった。
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今日も人は少ない。
何度かご高齢の方が通っていき、 「あの子」の来る時間になった。
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いつもの鼻歌混じりの軽い足取り。
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この言い方からして 誰かから聞いたんだろうか。
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ほとけの顔を見て思い直す。
ほとけが嫌やったら 無理に言わす必要なんてない。
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満面の笑みを見せるほとけ。
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それなら良かったけど…
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ほとけは空を見上げて"独り言"を呟く。
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目線をこちらに向きなおしている。 これじゃ普通に話しているだけやんか。
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そういったきり、 ほとけは肩に掛かった ショルダーバッグからスマホを取り出す。
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ほとけの持った画面には 華奢な少年の姿があった。
左腕から点滴を付け、 ベットに座ったまま 笑顔でピースをしている。
雪のように白い肌と髪、 バイオレットの瞳。
まるで本当の人形みたいだ。
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首の後ろを触るほとけ。
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喜怒哀楽の激しい子だ。
逆に素直すぎるいい子とも言えるか。
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ぐいっと顔を近づけられ、 不意に顔を逸らす。
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干し柿を頬張るコイツに神主さんが 1声かける。
神主さん
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神主さん
差し出された干し柿の皿を受け取る。
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神主さん
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俺はもう時間が終わったから ここにいる理由はないが、 偶然ほとけと出くわしてしまった。
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こいつと居ると "しょーちゃん"という名前が 何度も出てくる。
よっぽどその子の事を 考えているんだと思うとほっこりした。
でもここまで考えるのか…? と言っても過言では無いほど 会話に出てくる。
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思わず聞いてしまった。
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少しの間。 恥ずかしいんか…?
好きなんやろーな、とは思う。 好きでなきゃここまでする理由もない。
友達だから、と言われても おかしくはないが……
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思ったよりあっさり。
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興味なかったと言えば嘘になる。
別にコイツの惚気を 期待していた訳では無い。
でも正直「好き…かもね」みたいな 甘酸っぱい恋くらいあって欲しい。
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元旦の神社は何かと参拝客が多い。 当然だが、正月にほとんど義務で 駆り出されるのはキツイ。
少しだけ出ている屋台の匂いが俺を誘う。
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水色と紫の髪毛先は跳ねていて、 子供らしい印象を持った影が見える。
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YESが前提の質問ではある。
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ほとけが水色の財布から 1000円札を取り出す。
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できるだけ5円の倍数である方が いいらしいが、それ以外は特にない。
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幸福な顔。 本当に幸せな時の顔って こんなんだと思う。
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午後の神社。
いつもより何故か口の中で もごもご喋るほとけ。
返事がくるまで抑えているようだが、 少し満更でもなさそうに 期待の表情が滲み出ている。
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そう答えるとほとけは顔を緩め、 ニコニコと笑う。
ほとけが鳥居の影まで駆けつけ、 "その人"を呼び出す。
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そう声をかけられた"その人"は 髪をふわりと揺らしながら こちらに近づいてくる。
???
その立ち姿には見覚えがあった。
雪のように白い肌と髪、 バイオレットの瞳。
まるで人形のような容姿。
ほとけとは違うタイプの可愛らしさを 持つ彼は、小さく口を開く。
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動揺が隠せない。
病院におるんやなかったっけ? あれ、治ったの…?
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初
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初
微笑み合う2人を見て 心に「安心」という2文字が浮かぶ。
初
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初兎さんは口に握った手を添えて 考えるような仕草を見せる。
初
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初
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自由な人だ。
写真を見た時は大人しめなタイプだと 思っていたが、意外にも社交的らしい。
個人的にはそっちのが助かるが。
初
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初
全て見透かしていると 言わんばかりにニヤリと笑う初兎さん。
初
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近くに備え付けの売り場に行く。
絵馬や御朱印帳が並ぶ中、 ふたつのお守りを手にし、お金を入れる。
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水色のお守りには縁結び、 紫のお守りには健康祈願と書いてある。
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ほとけはお守りの入った 小さい紙袋を胸に押し付ける。
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ニヤニヤするほとけ。 まぁ否定は出来ない。
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胸を張るコイツを見て顔が緩む。
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それからは何日かごとに しょにだ も来るようになった。
ほとけはいつも通り毎日参拝に来る。
だんだんと話す機会も増え、 しょにだの状態も良くなっていった。
この調子なら退院も夢では無いと ほとけは言ってた。
でも…もしも、しょにだが元気になったら…2人は来なくなるのか…とは考えた。
まぁそんなことはどうでもいい。
とにかく、しょにだの体調は 良くなっていた。
だけど、最近は3日間 来ない日が続いている。
何か…あったんか?
今日もほとけは来ないんか?
ここ3日、ずっとそればっかりだった。
そろそろ来ても おかしくない時間帯ではある。
そんなことを考えていると、 水色と紫の髪毛先は跳ねていて、 子供らしい印象を持つ影が見えた。
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久しぶりに見たほとけの顔は 少しげっそりして見えた。
久しぶりに見たからか…? 違和感を感じた。
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いつもの笑顔より作り物のようだ。
強ばっている、 と言えばいいのだろうか。
いや、むしろ何も感じられない。
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あれだけ毎日来てたのに 3日間休むって時点で何かおかしい。
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会話のはずなのに、 ほとけの独り歩きみたいな。
耳に入ってるのに、 頭ではスキャンできない。
この表情を どう受け取ればいいのか分からない。
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震えた声で言い訳しようとする 水色の瞳からは涙が止まらない。
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まるで雨みたいに止まない涙。
笑顔は崩れ、ひっきりなしに雨が降る。
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そう言って、 裏側の休憩室の縁側に座らせる。
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ほとけが深呼吸をする。
それと同時に肩が微妙に上下する。
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縁側に座るほとけの足は宙に浮き、 落ち着いていない。
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少しの間が空く。 嫌な時間。
嫌な不安が募ってたまらない。
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一瞬、ほとけが何を言っているのか 分からなかった。
どこか、遙か遠くの土地の言語を 喋っているみたいな。
それは時間をかけて頭に入ってくる。
死ん…だ?
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ほとけの息が詰まる。
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信じ…られへんよ
この前まで、ピンピンしてたやん…
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ほとけの真剣な眼差しに負ける。
ほんと、何言ってんだ、俺。
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脳内で処理しきれない量の考えが 行き来する。
頭の中がグルグルして、 吐き気がしてきた。
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膝の上で手を強く握るほとけ。
俺だって信じられへん。
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飲み込めない。
喉に何か引っかかっているような ナニカに戸惑いが隠せない。
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ほとけは目線だけ俺に一瞥して 口を動かす。
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少し、躊躇う様子を見せられる。
何を、しに来たんだろうか。
ただ単に、俺に報告しに 来ただけなんだろうか。
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聞かなくても分かった。
こいつが、 この後何をしようとしてるかなんて。
こいつ…
自殺、しようとしてる
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すっと立って背を向ける ほとけの腕を何も考えずに 掴んでしまう。
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こっちを見てもくれない ほとけ。
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あほや。 こんなの、誰も幸せにならん。
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急に振り向いて怒鳴られ、 ビビってしまった。
ほとけの圧に負けそうになる。
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顔も見たことないお父さんは 僕が生まれた数週間後に 亡くなったらしい。
お母さんは酒癖が悪かった。 でも男癖も凄くて、金遣いも荒かった。
父さんがいない今、 沢山の男の人の所に行って 男女のソレというものをしでかす。
お金はだいたい父が生きていたころに 稼いでくれたお金であろうものを お母さんが生身でくれる。
hの母
胸の前に突き出された1万円札を 優しく受け取る。
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散らかった部屋。 充満するお酒の匂い。
もう、だいぶ慣れた。
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hの母
hの母
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返事はない。
お母さんはマスカラ片手に 鏡と睨み合っている。
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それを横目にドアの鍵を開ける。
ガチャッ
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毎日こんな感じ。
休日は特にこれだけ。
カフェとか図書館で勉強して、 近くのファミレスで チーズ入りハンバーグを頬張るか、 コンビニで唐揚げ棒とサラダを 買って食べるか。
…これだけ
家にいてもお母さんに 変に絡まれるだけだ。
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空が暗くなってくる。
空を見上げて帰るのは 流石にかっこ悪い。
だから斜め下の方を向いて歩いた。
お先真っ暗、心底真っ黒。
これが僕の生き様。
変わらない毎日。
家の前まで行こうとした。
でも自然に足が止まる。
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てかドアの前でしないでよ そんなの
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周りの冷気を纏った手は かじかんでいる。
どうしようもない寒気、 どうしようも無い眠気。
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膨大な眠気に襲われる。
うわ、眠…
初
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目先真っ白、感情真っ新。
気づけば目の前に バイオレットの瞳を持つ少年が居た。
頭にふわふわした感覚を感じる。
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初
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初
あのまま寝落ちたのか。
確かに後頭部が痛い。 倒れた時に軽く打ったのかな。
背を起こして少年の隣に座り直す。
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初
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真冬の路上。 寝ていてあんまり感じなかったが 極寒の中である。
それにしても、 知らない人にここまでするのか…?
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別に悪くない。 見た限り要らない心配をする必要も なさそうだし。
すると彼の右手首に目が行く。
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初
初
初
初
そう言ってこの少年は月を見上げる。
取って付けたようなセリフの はずなのに、何故か心に響く。
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初
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華奢な体つきに整った顔立ち。 本物の人形みたいに綺麗だ。
でも、確かに痩せてみえる。
あまり外に出なさそうな 感じっていうか。
初
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初
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初
僕の名前を暗唱すると 彼ははっとして僕の方を向いた。
初
初
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その発想はなかった。
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初
初
ピッタリな名前だな、とは思う。 兎みたいに ふわふわ してるし。
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頭が固い僕には"いむくん"と並ぶほどの あだ名は思いつかなかった。
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初
それでもしょーちゃんは 満足そうに頷く。
初
人差し指を道の反対側にある 焼き芋の屋台の方に突き出す。
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どうせ1万円札、残ってるし。
初
しょーちゃんは少し照れたように笑う。
その笑顔を直視出来ずに、 僕は足元を向いた。
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初
初
そう言ってしょーちゃんは 胸の前で両手を合わせる。
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初
立ち上がったしょーちゃんを 見て思い出す。
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逃げてきたんじゃないのかよ…w
危機感の無さに世話を焼く。
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初
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初
にこり、と微笑まれる。
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初
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人に言うべきことでもないとは思う。
しょーちゃんなら…大丈夫な気がする。
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お先真っ暗、心底真っ黒。
先の見えない毎日。
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初
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もしかしたら この子は 「同情」してるだけかもしれない。
可哀想って見下してるのもしれない。
でも、違う気がする。
初
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初
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深くにも照れてしまった顔を 左手の甲で隠す。
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初
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こんな事言って貰えるの、 初めてだな。
ギュッ
しょーちゃんに抱きつく。
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初
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初
しょーちゃんは初めて 僕を受け入れてくれた人。
しょーちゃんは僕の神様。
しょーちゃんは…僕の大好きな人。
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ほとけが怒りをいい加減に吐き捨てる。
今までで見たことなんかない。
お先真っ暗、心底真っ黒。
そんな、"ひとり"の目。
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咄嗟に口を出してしまう。
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聞こえていない。
聞こえているわけない。
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ほとけは我に帰ったように 目の焦点を合わせる。
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謝って欲しいんやない。 今はただ、聞いて欲しいんや。
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今でもお前が笑って言ったのを覚えてる。
そんな懐かしい感情を胸の内にしまった。
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覚えてなくてもいい。 思い出してくれればいい。
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ほとけが思わずという形で口を抑えた。
脳内で自負をかけているのか、 ほとけの顔が少し青ざめる。
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そう、願いが叶いにくく なってしまった。
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泣きそうな顔。泣くのを堪えている顔。
そんな顔しとっても、 初兎は帰ってこない。
お先真っ暗、心底真っ黒。
もう元には戻れない。
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元に戻れないからこそ、 元に戻れないなりに努力するしかない。
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"もしも…もしもやけどさ、 僕が…いむくんを置いて行くようなことが あれば、渡して欲しい。"
俺はズボンの右ポケットから 紙を取り出す。
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ほとけの小さい手に紙を落とす。
ほとけはそれを慎重に開ける。
カサッ
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静かな時間。 俺はただただコイツを見ていた。
それだけなのに、 密度が高い時間だった。
ほとけの顔が緩み、 水色の瞳から想いがこぼれる。
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神様が居ない信徒は人生において 縋る物がなくなってしまう。
しょにだ は こいつの神様みたいな 存在やったんやな。
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ポフッ
ほとけの水色の髪の上に手を添える。
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ほとけはこちらを見ずに静かに頷いた。
なるべく歩幅を合わせて歩く。
そして、神様の方を向いて。
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10円玉を投げ入れる。
二礼二拍手一礼。
パンパンッ
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瞑った目を開け、1つ礼をする。
一連の流れを終えたあと、 ほとけの方を見ると まだお祈りを続けていた。
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彼に声を掛けずに静かに待つ。
1度礼をしてから振り返ったほとけは、 何時もより優しく微笑んでいた。
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先が見えて、心も晴れる。
彼の満面の笑みが、 彼の神様に届いていますように
-大切なあの人はきっとあなたを 見守ってくれているはずです- アミノ酸
乳酸
アミノ酸
乳酸
アミノ酸
アミノ酸
アミノ酸
乳酸
アミノ酸
乳酸
アミノ酸
アミノ酸
乳酸
アミノ酸
アミノ酸
アミノ酸