俺の周りに居るのは家柄のみで寄ってくる人間ばかり。そんな人間関係に疲弊していた頃、俺らしく居て良いのだと言ってくれたのは初めて喋った親戚の子だった。
青
実母
青
実母
青
悲しそうに瞳を細める母を見て俺は言葉選びを間違えてしまったのだと気付いた。 俺は…私は女だ。ただ有名財閥の跡取りとして求められていたのは男で、女として産まれた私は男らしく振舞う事を父や親族から求められ続けている。それでも女の子として接してくれるのはママだけだった
実母
青
実母
青
楽しいお出掛けになるはずだった。そのはずだった誕生日に母は出掛けている最中に突っ込んできた車に跳ねられて先程息を引き取ったのだと医者から伝えられた
父
青
父
私……俺が殺したの? ママを追い詰めて女の子らしく扱って貰う事を求めて困らせた俺のせい?
父
父
青
青
この時、俺の中に居た女の子のいふは死んだんだと思う。勿論可愛い格好に興味はあったし可愛いぬいぐるみも大好きだった。だけど岩崎家の跡継ぎとして相応しくない物はすべて捨てた。何よりも大切だった母を殺してしまった俺にとってそれぐらい何の苦でもなかった。
そうして俺が15になった頃、父は再婚し新たに子供が産まれた。それは今まで待望されていた男児で俺みたいな出来損ないでなく、父は俺には見せた事のない笑顔を浮かべて大切そうに抱き上げていた。
義母
青
義母
父
青
青
父
この人は何を言っている…? 俺に女らしく生きろと言っているのか? 今まで散々男らしく振舞う様に教育しといて跡継ぎが産まれたら女らしく生きろ?立派な嫁ぎ先を見つけて役に立て?俺は家の玩具じゃなく1人の人間なのに…
青
義母
父
青
初めて父に反論した。 勿論、予想していた通りに頬を拳で殴られ口の中は鉄の味が広がったが…これが女性らしく生きろと言った娘に取る行動だろうか?少しでも親としての情を持っているのならこんな行動は起こさないだろう
父
義母
青
父
再度飛んできた拳を反対の頬で受け止める。その時に見えた義母の顔は楽しそうに歪んでおり、この父親と良くお似合いの夫婦になりそうだと心の中で思った。
そうして俺の養子先は2日もせぬ内に決まり、今後どれだけ金銭等に困ったとしても岩崎家と無関係になったので助けを求めない事、互いに関わりを持たない事を書面で約束を交わし家を追い出された。







