…やっぱり、また…
一織
…
陸
な、何だよ一織!?じーっとこっち見て…!!
一織
…七瀬さん、最近変わったことはありませんか?体調とか、発作の頻度とか。
陸
え…特に平気…かな?
一織
そうですか?毎晩咳に混じった喘息発作特有の喘鳴が微かに聞こえてきますし、胸を抑えて痛みに耐えるような仕草が増えましたよね。季節の変動もありますがここまで酷かったことはありません。仕事にも影響するかもしれませんし…
陸
ちょ、ちょ、そんな一気に言われても…
一織
あっ…すいません。とにかく、体調面で何かありませんか?
陸
なっ、無いよ…?
一織
本当ですか?今は誰も居ないので正直に答えて下さい?
陸
ん…最近、ちょっと調子悪くてさ…でも大丈夫だから!!!明日は病院だし発作止めのお薬いっぱい貰ってくるよ!!
一織
いつからですか
陸
え?
一織
体調に異変を感じたのはいつからですか?
陸
え…いつ、だったかな…?
一織
はぁ…。全く、世話がやける人ですね。とにかく、明日病院ならひとまず安心ですね
陸
一織は心配しすぎだよー!!別に大丈夫だって!!
「大丈夫」
綺麗な赤色の髪を揺らしながら貴方は言った。
私はその言葉に、少なからず身を委ねて仕舞っていた。
誰も正解は与えていないのに