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キミは絶対に騙される

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キミは絶対に騙される

第1話 - 第1話赤い扉の透子さん

42

2024年11月22日

#オリキャラ注意

#ミステリー

ももたろー

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私

ねぇ知ってる？

私

赤い扉の透子さんの話――

私立賽ノ神学園は神社の跡地を利用して建てられたこともあってか、今どき珍しく十三もの階段が残っている

それだけでもこの学園の異質さが際立とうというものだが――参考までに、一から十三までの怪談を列記しよう

一段目――トイレのデーモンハンド

二段目――戦慄の流星老婆(シューティングスターババア)

三段目――天眼の静かな看守

四段目――永久欠番

五段目――注文の多い狐狗狸さん

六段目――おくれ骸

七段目――4時44分の不可視鏡

八段目――パペットマスター・エリーさん

九段目――口裂け女レベル100

十段目――ハナコ・ザ・オーバーロード

十一段目――水中夢想

十二段目――無限回廊

十三段目――赤い扉の透子さん

今回わたしが語るのは、「赤い扉の透子さん」と出会った話だ

十三怪談の十三段目、最終最後にして最強の怪談、学園の生徒なら誰もが知る恐怖の透明人間について、話そうと思う

…先に断っておくと、この怪談は怖くない

なぜならこれは世にも珍しい優しい怪談だからだ

根っからの怪談を期待していた人には物足りない話かもしれない

が、これを語るのもわたしの使命というか、約束というか――まぁ語り部がこの調子なので、どうか肩肘張らずに、最後まで付き合ってくれたらこ幸甚である

それでは――東西東西

あまりにも支離滅裂な日が、誰にでもあると思う

私にとっては今日がその日であり、やり場のない苛立ちを十三怪談にぶつけようとした

今にしてみれば、自棄になっていたとしか思えない――たった一人で、あの「赤い扉の透子さん」に会いにいこうというのだから

怖いもの知らずの不良だってあの旧校舎には一人で近ずこうとしない

なのに私は、深夜の二時という最も無謀な時間に肝試しを決行する

赤い扉の透子さん――それは、旧校舎の屋上へと繋がる「赤い扉」の向こうに潜み、入れ替わりの能力を持っている――は噂によれば、やってきた人間を「扉」の向こうに引きずり込んで、そっくりそのまま成り代わってしまうのだという

赤い扉の向こう側は「透明人間の世界」と呼ばれていて、現実とまったく同じ世界が広がっているのだという

ただ1点、人間や動物が一切存在しない点を除けば

――それって、とっても素敵な世界じゃないかしら、と私は思う

私にはやりたいことも、楽しいこともなく、友達もいない

家に帰ればお父さんとお母さんに、新しい傷を作られるだけだ

クラスメイト達は、そんな私を気味悪がって攻撃するから、また余計に傷が増える

傷、傷、傷、傷

生きているだけなのに、傷はどんどん増えていく

主

はい

主

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主

バイバーイ！