碧
ハーツラビュルの庭を離れたあと 私は小さく呟いた。
リドル先輩の言葉は優しかった。 トレイ先輩も、ケイト先輩も エースもデュースも。
ー居場所は、ちゃんとあった。 なのに。
ケイト・ダイヤモンド
背後から軽い声。
碧
ケイト・ダイヤモンド
碧
ケイト・ダイヤモンド
あそこはさ、話をするって言いながら、逃がさないから
笑っているけど、忠告だ。
ケイト・ダイヤモンド
碧
その直後だった
アズール・アーシェングロッド
やけに丁寧な声。 振り返った瞬間、心臓が跳ねた。
碧
オクタヴィネル寮長、アズール・アーシェングロッド。
その隣には、ジェイド先輩。 そしてーやたら近い距離に、フロイド先輩。
アズール・アーシェングロッド
アズールはにこやかに微笑んだ。
アズール・アーシェングロッド
碧
アズール・アーシェングロッド
その"少し"が信用出来ない
ジェイド・リーチ
実は監督生さんにぜひ来ていただきたい場所がありまして
碧
ジェイド・リーチ
即答だった
碧
ジェイド・リーチ
アズールがメガネを押し上げる
アズール・アーシェングロッド
フロイド先輩が、ぐっと距離を縮めた
フロイド・リーチ
碧
フロイド・リーチ
断る理由を探す前に、退路が消える。
碧
そう言った瞬間、3人の表情が微妙に変わった。
捕まった
碧
モストロラウンジは相変わらず別世界だった。
アズール・アーシェングロッド
案内されたのは、奥のソファ席。 逃げにくい。
ジェイド・リーチ
碧
アズール・アーシェングロッド
碧
アズール・アーシェングロッド
断らせる気がない
フロイド・リーチ
フロイド先輩が勝手に決める
ジェイド・リーチ
ジェイド先輩が補足する。
数分後、綺麗に盛り付けられたドリンクが並んだ。
アズール・アーシェングロッド
アズール先輩が指を組む。
アズール・アーシェングロッド
真っ直ぐ、こちらを見る。
アズール・アーシェングロッド
碧
アズール・アーシェングロッド
声が、少し低くなる。
アズール・アーシェングロッド
どこかで聞いた台詞。
でも、リドル先輩とは違う温度。
碧
私がそう言うと、アズール先輩は微笑んだ。
アズール・アーシェングロッド
碧
アズール・アーシェングロッド
即答。
アズール・アーシェングロッド
学園の秩序、注目度、人間関係…
淡々と並べる。
アズール・アーシェングロッド
碧
フロイド先輩がクスッと笑う。
フロイド・リーチ
アズール・アーシェングロッド
ですから、提案があります
碧
アズール・アーシェングロッド
ジェイド先輩が、静かに付け足す
ジェイド・リーチ
フロイド・リーチ
フロイド先輩が、机に頬杖をつく。
フロイド・リーチ
碧
アズール・アーシェングロッド
逃げ道は、もう見えない。
アズール・アーシェングロッド
そう言いながら、笑う。
アズール・アーシェングロッド
眼鏡の奥の瞳が、細くなる。
アズール・アーシェングロッド
私は、ドリンクに映る自分を見た。
ここは、ハーツラビュルの庭じゃない。
優しさだけじゃ、済まされない場所。
碧
アズール・アーシェングロッド
即答。
アズール・アーシェングロッド
アズール先輩は、楽しそうに言った。
アズール・アーシェングロッド
ジェイド先輩が微笑む。
ジェイド・リーチ
フロイド先輩が、耳元で囁いた。
フロイド・リーチ
…甘くて、怖い。 それが、オクタヴィネルだった。
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