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美里side 文化祭当日 午前中に文化部と有志の 発表を観劇し 午後からクラスの出し物を する予定になっている。 うちの部活は吹奏楽が 終わったあとに行う予定だ。

中田先生

連絡はこれで終わりだけど、なんか質問ある人いるか?

春樹

蒼生なんかある?

蒼生

特に何も…

中田先生

なさそうやな。んじゃさっき言った通り体育館に入っていけー

みんなぞろぞろと 体育館に入っていく。

中田先生

中村

美里

はい?

中田先生

あんまり気を追うなよ。

美里

わかってますよ。何とかなるのが私のポリシーなので。

中田先生

そうか。中村らしいな。演劇楽しみにしてるからな。

美里

いい作品なんでしっかり見といてくださいね

中田先生

わかった。

吹奏楽の発表中 演劇同好会の方は 体育館裏で 最終確認をしている。

原田

いつも通りにやっていこうな。

美里

はい。

拓海

気をおうなよ。

美里

担任にも言われた。

山本

美里先輩、百崎先輩に届けましょうね。

原田

昨日蒼生にも言っておいたから。目めちゃくちゃ開いて見とけって。

拓海

それもそれで怖いですってw

岡村先生

吹奏楽発表終わったから準備行くぞ〜

美里

はい。

いよいよ本番が始まる。 全力を尽くせるように 大きく背伸びをした。

蒼生side 演劇同好会の発表中。 順調に進んで行っている中 隣に座っていた春樹が話しかけてきた。

春樹

なんかいつもと違うね。中村さん。

蒼生

うん。なんかキラキラしてるって言うか…

春樹

たしかに。

そっと舞台に目を向けると 先輩の胸ぐらを掴んで 怒鳴り込んでいる様子。

山本

「中村さん落ち着いて!」

美里

「先輩なんでそんなこと早く教えてくれなかったんですか?!」

原田

「そんなの決まってるやろ。こいつが中村のこと庇ってたんだから。」

美里

「嘘でしょ。」

原田

「ほんとだって。」

どこか俺らの日常と 似ているような感じがした。 前に見た台本とは 少し違った感じがする。 劇はどんどん進んでいき いつの間にかラストシーンになっていた。

原田

「たしかにな、いじめは辛いかもしれないけど誰かが見てるからな。」

美里

「確かにそうですね。わたし少し考え方変わったかもしれないです。」

山本

「そうなの?」

美里

「うん。なんて言うのかな…今までずっと周りを見ていなかったし。」

原田

「うん。」

美里

「けどちょっと視野を広げてみたら色んな人が支えてくれてたんだなって。例えば担任の先生やクラスのみんな。それに幼馴染のこの人。」

山本

「………」

原田

「あとひとつ大事なことを伝授してもいいか?」

山本

「なんですか?」

原田

「それはな、素直になれ。」

美里

「え?」

原田

「だから素直になれ。そして気まずくなった時も自分に素直になったら相手も話してくれるんだ。」

美里

「簡単に言えば素直に生きろってことですか?」

原田

「まぁそういうこと。俺だってこれから卒業して社会に飛び込むことになるけどな、先生いつも言ってる。素直に生きていけって。」

山本

「俺決めましたよ。先輩の言う通り素直に生きていきます。」

原田

「中村も頑固のままじゃ何も進まないからな。」

美里

「はい。少しずつ直していきますね。」

原田

「よし、もう遅いから家に帰ろうか。」

山本

「そうですね。」

先輩と1年生の子が 舞台袖に向かっていった。 けど美里は少し名残惜しそうに している。

美里

「私も素直に生きよう…」

そう言い残し 舞台袖に向かっていき 演劇の発表が終わった。 終わった瞬間拍手が巻き起こる。

春樹

中村さんすごいな

蒼生

俺も謝らなきゃ…

春樹

やっと?素直になったな。

川道

劇の影響?

春樹

なんでおるんw

川道

移動していいって言うから。んでどうなん?

蒼生

俺がさっさと動かなかったのが悪かったかも。俺午後のクラスの出し物の時ちょっと抜けていい?

春樹

いいよ。人手足りてるし。ひとりいなくてもなんとかなるでしょ。

川道

後悔すんなよ。

蒼生

うん。

美里side クラスの方に戻ると みんなに演劇の感想を 次々に言われて 結構好評だった。 クラスの方は任せとけと言われ お言葉に甘えて ほかのクラスの方を 回ることにした。

春樹

ほら早く行ってこい。

浅井

蒼生焼きそば買ってきて。後でお金渡すから!

蒼生

わかったって。

春樹

中村さんも回っていいからね!

浅井

ほらせっかくの文化祭なんだし楽しまなきゃ損だって!

美里

え?あ、うん。

回るのを躊躇っていたら クラスの子に 楽しんでこいと追い出された。

のんびり気ままに 校内を回っていると 後ろから話しかけられた。

原田

中村ー!

拓海

やっと見つけた。

山本

先輩の分の焼きそば買ってきましたよー!

美里

ありがとー

後輩に焼きそばのお金を渡して メンバーとブラブラする。

拓海

あ、お化け屋敷。

原田

入る?

山本

先輩どうします。

美里

遠慮しておきます。このクラスのクオリティヤバいって聞いたんだけど。

原田

うん。俺のクラスだからね。

拓海

え?先輩ここだったんですか?

山本

早く言ってくださいよー

原田

まぁとりあえず入ろうぜ。

拓海

あ、蒼生見っけた。行ってこい。

美里

え?

山本

ほら百崎先輩呼んでじゃないですか。

拓海

俺らは3人で楽しんでるから中村は蒼生と仲直りしてこい。

原田

素直に生きるんや。若者よ。

美里

先輩だって若いじゃないですか!

山本

先輩入りましょ!

拓海

待って、マジでこわそうじゃないですか!

原田

意外とビビりやんw面白そうw

先輩のクラスのお化け屋敷に 入っていった。 3人の様子に呆気に取られていたら 蒼生に話しかけられた。

蒼生

美里ー

美里

なに?

蒼生

ちょっと今大丈夫?

美里

まぁうん。

蒼生

ちょっときて。

美里

え?あ、うん。

少し警戒しつつも 蒼生の後を追いかけた。

どこに連れていくのかと 思っていたら 運動部が使っている 部室だった。

美里

んで、どうしたん?

蒼生

今までほんとごめん。

突然頭を下げてきた蒼生。 多分今までの事を反省しているのか お辞儀が深かった。

美里

別に気に来てないし、蒼生悪くないって。

蒼生

いや、あの時はっきりと拒否れば良かった。

美里

多分私の事庇ったんでしょ?みんな言ってた。

昨日偶然部活の休憩中に 松本くんに会って 蒼生のこと詳しく聞いてみた。 蒼生なりに私を守ろうと 必死だったみたい。

美里

私その優しさだけで十分だよ。

蒼生

ありがと。

美里

お昼食べた?

原田

まだ。

美里

半分食べない?焼きそば。

原田

食べないの?

美里

多いの。一口も口つけてないから。

たしか3年生のクラスで 焼きそばをやっているところがあり 野球部員が多いのか 量が尋常じゃないぐらい 多かった。

蒼生

マジで貰っていいの?

美里

だから多いの。このクラスの焼きそば。

蒼生の焼きそばが入った 器の中に焼きそば半分入れた。

蒼生

ありがたくいただきます

美里

どーぞ

そういえば 昔喧嘩した時も 一緒にご飯食べて 仲直りしていた。 お互いに素直になれずに 仲直りに時間がかかったけど。

蒼生

美里も素直になったよね。

美里

蒼生もね。

蒼生

ていうかなんで庇ったの知ってんの?

美里

松本くんと川道くんから教えてもらった。

蒼生

まじか…

あの二人には感謝しないとなと 思いながら 蒼生とご飯を食べるのだった。

向日葵のような君に

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