ゆず
11話目です!
ゆず
今回は松里くん視点です
最近、紅葉様の体調がおかしくて凄く心配です。
みーくんさんの精神状態もおかしいし、どうしたらいいか分からない。
現状の全てが心配で夜も眠れない。
そんな毎日をここ数ヶ月送っています。
みーくん
使用人、そろそろ寝ろ
松里(まつり)
いえ…俺よりみーくんさんが寝た方がいいです
この一言でみーくんさんは今まで見せたことの無い表情を見せた。
みーくん
…寝れないんだ
みーくん
紅葉がこんな状況なのに俺は何も出来ない
みーくん
己の無力さがやるせないっ…
凄く悲しそうで切なそうで…
本当はみーくんさんも心配しないといけないんだろうけど
紅葉様を思う気持ちが溢れかえってしまって
みーくんさんまで心配する余裕が無い。
こんな状況だけど、一つだけみーくんさんには聞きたいことがあった。
これを教えて貰えないと俺は前に進めない。
松里(まつり)
みーくんさん
みーくん
なんだ…
松里(まつり)
俺に教えてくれませんか
松里(まつり)
紅葉様への想いを
みーくんさんは驚いた顔をしてこちらを見て、同時に怒りに溢れた顔になった。
みーくん
使用人には関係ないだろ
みーくん
それに、俺は紅葉が大切なだけだ
虚ろな目をして、視線を送っている先には俺はいない。 だからみーくんさんは嘘をついている。
そういう人は沢山見てきたから
けれど、これ以上聞けない。
俺はあくまで、使用人という立場だから。
数時間後、紅葉様の目が覚めた。
みーくん
紅葉っ!!
松里(まつり)
紅葉様っ!!
紅葉様は相変わらず顔色が悪くて…けれど、どこが吹っ切れた顔をしていらした。
紅葉(もみじ)
みーくん
紅葉(もみじ)
たっくさん!お菓子食べたいからお買い物行ってきてくれる?
みーくん
任せろ
みーくんさんは即答し、すぐさま町へ買い物へ行った。
紅葉(もみじ)
松里くん
松里(まつり)
なんでございましょうか
紅葉(もみじ)
話したいことがあるの
真剣な顔をしてこちらを見る紅葉様は覚悟の決まった目をしていらした。