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リオルが古代航路の地図をテーブルに広げる。アズールが目を細め、フロイドが興味を示して覗き込む

フロイド

おお~、なんか面白そうじゃん!で、これ何?

リオル

古代航路を示した地図だ。この地図について何か知ってることはないか。

アズール

ほう……これは興味深いお話ですね。しかし、それを持ってわざわざオクタヴィネル寮に来た理由は何です?

リオル

情報通のあんたに協力してほしいんだ。なんでもいい、知っているなら教えてほしい。

少し間を空けてアズールが口元に手を当てながら話し始める

アズール

協力ですか……ですが、私が動くためにはそれ相応の対価が必要ですよ?

リオル

そりゃ分かってる。だから、こういう取引はどうだ?

アズール

話が早いですね、
では聞かせてください。

リオル

お前らの寮で、何か困ってることがあるんじゃないか?

アズールは驚いた表情を一瞬見せ、すぐに笑顔に戻る。

アズール

……なるほど。あなた、初対面の割には鋭いですね。

フロイド

もー、確かに最近変なことが起きてるけどさー。あれ、すっごい面倒なんだよね~。

ジェイド

フロイド、そこまで詳細を話す必要はありませんよ。

リオル

詳しく話せよ。それを解決するのが、俺の対価ってわけだ。

アズールが少し考え込み、ジェイドに目配せする

アズール

……実は最近、寮内で奇妙な現象が起きていましてね。水槽の中の魚が一斉に暴れ出したり、水魔法が勝手に発動したりすることがあるんです。

リオルは腕を組みながらで考えた

リオル

……なるほどな。それは不可解だ……今まで誰か調査した者はいるのか?

フロイド

いいや、面倒だから誰も調べたがらないんだよね~。オレたちも忙しいし。

リオルはティッカーを見てからアズールに目を戻す。

リオル

いいだろう。その問題、俺が解決してやる。

アズール

それは助かります。
ただし、問題が解決するまで私たちが地図について協力することはお約束できません。

リオル

上等だ。それが終わったら、この地図について調べてくれ。

アズールが契約書を取り出し、リオルに差し出す

アズール

それでは、正式に契約を交わしましょう。
この『水槽の問題』を解決すること、それがあなたの対価です。そして、問題解決後、私たちはこの地図の調査に全面的に協力しましょう。

リオル

こりゃ随分と細かく書いてあるな……ま、問題が片付くなら構わねえ。

リオルはしっかりと契約書を読んだ上で ペンを持って署名する

リオル

よし、これでいいだろ。

アズール

はい、これで正式に私たちの契約は成立しました。
ですが、一つだけ忠告させていただきます。

リオル

忠告?

アズール

契約とは、双方が同等の責任を負う約束事です。もし、リオルさんが契約内容を守らない場合……その結果がどのようなものか、お分かりですね?

リオル

契約違反のペナルティ……
ってやつか?それで俺が痛い目を見ると。

アズール

痛い目……という表現は少々控えめかもしれませんね。

アズールが契約書の一節を指差した。そこには**『契約違反をした際、寮長は違反者に適切な罰を科す権利を有する』**と記されていた

アズール

契約違反をした場合、その代償は、リオルさんが想像している以上に『重い』ものになるでしょう。たとえば、あなたとお友達のそのワニさん……それにこの地図自体を回収することもできます。

リオル

ほう、そう来たか……

その瞬間部屋中が重い緊張感で満たされた

to be continued

「NRCと海賊の影」

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