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( 'ω')ファッ!?マジすか那月さん!? 𓏸𓏸ちゃん、好きって自覚持っちゃったら一気に国見ちゃんの目しっかり見られなくなるよ。←何目線? 続き楽しみに待ってます!
国見さんに謝りたいと思った日から
1週間が経とうとしていた
○○は仕事の合間を縫って
コインランドリーへ行った
でも国見の姿はなかった
洗濯槽の中で白いシャツが回るだけ
〇〇
○○は軽くため息をついて
コインランドリーを後にした
モヤモヤした気持ちを抱えながら
○○は銀行に向かった
確認したいこともあったし...
〇〇
銀行員
銀行員
〇〇
〇〇
受付でそう尋ねると
受付の女性は少し申し訳なさそうに笑った
銀行員
銀行員
〇〇
銀行員
銀行員
胸の奥がズキンと痛んだ
その時支店の向こうで笑い声が聞こえた
振り向くと
国見がスーツ姿の女性と並んで話していた
肩を寄せ合うように笑っている
○○は何も言えず
視界がぼやけていくのを感じた
喉が詰まって
息を飲むことしか出来なかった
なんでこんなに...
苦しいんだろ
銀行を出た○○は
人の流れに逆らうように
駅前の道を歩いていた
空は薄曇りで、街路樹の枝には
枯葉が少しだけ残っている
冷たい風が頬を撫でる度に
胸の奥に溜まった
ざらついた感情が少しずつ浮き上がってくる気がした
なんであんなに
胸が痛かったんだろ...
足を止めると
道の向こうに若いカップルが見えた
男の子は女の子にヘルメットを被せた
男の子
女の子
女の子は心配そうにそういった
男の子
男の子
そう言いながら笑っていた
笑う彼をみて女の子は頬を膨らませながら
女の子
女の子
と笑った瞬間
○○の視界が揺らいだ
━「ほら、ちゃんと掴まってろよ」
耳の奥で誰かの声がした
眩しいライト
風の音
遠くで誰かが名前を呼ぶ声
そして
衝撃。
頭の奥に激しい痛みが走って
○○は膝を着いた
道路の端にしゃがみこんで
こめかみを押さえる
〇〇
何今の...
息が乱れ
視界の端が霞む
周りの人の声も遠くなっていく中で
誰かが駆け寄ってくる音がした
国見
聞きなれた声だった
顔を上げると
国見が息を切らして立っていた
スーツの上着の裾が風に揺れている
国見
国見
○○は何かを言おうとしたけど
言葉が出ない
ただ、震える指先を見つめながら
〇〇
〇〇
と絞り出す
国見はすぐにしゃがみこみ
視線を合わせる
国見
その声はいつもより低く
焦りが滲んでいた
○○が頷くと
国見はそっと肩を貸して立ち上がらせた
彼の手の温もりに
どこか懐かしい感覚が一瞬よぎる
〇〇
思い出そうとすると
また痛みが走った
国見
○○は無理に笑って
〇〇
〇〇
〇〇
と誤魔化す
国見はしばらく黙っていた
国見
とだけ言って
優しく彼女の肩から手を離した
冬の風が二人の間を通り抜ける
○○はその冷たさの中で
自分に眠っているなにかに気がついていた
日曜日の午後
カフェの仕込みを終えた○○は
那月に電話をかけて近くの公園で会う
風が少し冷たくなってきていて
落ち葉が足元でカサカサと音を立てていた
那月
〇〇
那月は自販機でホットのココアを二本買い
○○の横にドサッと座った
那月
〇〇
〇〇
○○は軽く笑いながら
ココアを1口飲んだ
那月
那月
那月はわかっているかのように
○○の顔を見た
〇〇
〇〇
○○は遠くに視線を置きながら
那月に喋り続けた
〇〇
〇〇
那月
〇〇
〇〇
〇〇
〇〇
少し躊躇いながら
○○はその時のことを話す
国見の優しさ
あの時の光景
しばらく黙り込んでた那月は
ゆっくりと口を開いた
那月
那月
〇〇
那月
那月
その言葉に○○は反応した
〇〇
〇〇
〇〇
○○がそう言うと那月一瞬だけ目を逸らした
〇〇
〇〇
〇〇
那月は何も言わなかった
〇〇
〇〇
那月は低い声で言った
那月
○○は驚いて
笑って誤魔化そうとした
〇〇
〇〇
〇〇
那月
那月
那月
〇〇
〇〇
沈黙が訪れた
那月の表情は強ばっていた
そして視線を逸らしたまま
短く言った
那月
〇〇
○○が少し熱くなると
那月
那月
〇〇
その言葉に
○○は一瞬呼吸を忘れた
〇〇
〇〇
那月
那月
那月
那月
○○は黙った
那月
那月
那月は淡々と話し始めた
那月
那月
那月
那月
那月
那月の声は強かったが
奥底では震えていた
○○は反論しようと口を開くが
上手く言葉が出てこない
〇〇
〇〇
那月
那月
那月
那月は軽く笑った
〇〇
那月
那月
那月
那月
那月
那月
那月
那月
那月
那月
〇〇
那月
那月
那月
那月
那月
那月
那月
そう言って那月は立ち上がった
〇〇
○○が止めようとすると
那月
那月
那月の一言に
○○は固まった
気づいてたのに
ずっと
気づいてないフリをしていたのかもしれない
都合がいいのは
私だ
○○はそれ以上何も言わず
去る那月を止めなかった
いや
止められなかった