○○side
高校2年生の春
1人の男子に話しかけられた
スマイル
君、なんの本読んでるの
○○
えぁ?私ですか?
スマイル
うん
○○
これは推理小説ですね
スマイル
へ〜
彼は興味無さそうに
去っていった
一体なんだったんだ
その日から彼は
毎日話しかけに来た
少しづつ打ち解けていき
最近では一緒に本屋に
行ったりしてる
いつの日か
私は彼が好きになったかもしれない
でも彼にはそんな恋愛感情とか
ないんだろうなって
今のままで幸せだしいっか
そんな時一通のLINEが届いた
母
今日大事な話しがあるから早く帰って来てね
○○
わかった
大事な話しってなんだろ
そんなに気にはしなかった
学校が終わって速攻家に帰った
○○
ただいま
母
おかえりなさい
母
手洗ったらこっちに来て
○○
うん
私は手を洗い
母の元へ行った
○○
大事な話しってなに
母
あのね…
母
転校させることになった
○○
は?どゆこと
母
お父さんの転勤が決まったから
母
仕方ないのよ…
○○
いつなの
○○
いつ転校するの
母
1週間後よ
○○
わかった
私は部屋で泣いた
せっかく出来た
"友達"
まだ彼と居たい
まだ遊んでたい
やり残した事なんて山程あるのに
次の日から
彼にはバレないよう
いつも通りふるまった
今日で会えるのが最後か…
私は帰る準備をして
初めて私から彼の元へ向かった
○○
スマイルさん、いいですか
スマイル
なに
○○
明日転校する事になりました
○○
今までありがとうございました
スマイル
は?まじかよ
その時の彼の目には
うっすら涙が浮かんでいた
いつもと違い大きく目を見開いている
ダメだこんな顔みたら
泣きたくなるじゃん
○○
ダッダッダ
私は走った
スマイル
待って!
彼の言葉を無視して
あれから時がたって
高校三年生の冬だ
卒業で頭がいっぱいになる
この時期に
私は彼の事で
頭がいっぱいだった
私の初恋は
何も出来ずに終わった
と、思われた