老人
では、この首飾りをつけて奥様のことを考えてください。

国王
はぁ、めんどくさい工程だな全く…

国王
(妻のことを考える…)

老人
(合図だ)

老人が首飾りに触れ、同時にルビーを自身の額にかざした
老人
(私を記憶の通り道にする…)

しばらくすると首飾りの光は弱まり、ルビーが輝き始めた
老人
国王様、終わりました。

国王
おぉ、終わったか

国王
なんだかいい思い出を思い出しただけのような感覚だな。

老人
不快感が無くて何よりです。

老人
無事ルビーは完成致しました。

国王
おぉそうかなら早くしろ

老人
…はい。

国王に急かされ、完成したルビーを人形にはめ込むと木の人形がだんだんと人間の肌に近しいほどに柔らかく変化し、人間のような髪の毛が生えてきた
国王
おぉ!素晴らしい!

国王
これは正しく妻の面相だ

老人
もう少しで奥様の目が覚めます。

国王
おぉそうか

国王の妻
…ここはどこ?

国王
おぉ!目が覚めたか!

国王の妻
あなた?

国王
そうだ!お前の夫だわかるか?

国王の妻
えぇ、わかるわ

国王の妻
私、死んだのでは?

国王
この者の力を借り、蘇らせたのだ!

国王の妻
そう、

国王の妻
私、まだ人生を生きていられるのね…

国王
そうだ!これからも共に暮らそう

老人
国王様…私はそろそろ帰ってもよろしいでしょうか

国王
あぁ、そうだったな

国王
衛兵!

国の兵士
はい!お呼びでしょうか!

国王
…『この者を反逆罪でこの国から追放しろ!』

老人
っ!

国の兵士
はっ!承知致しました!

老人
こ、国王!なぜそんなことを!

国王
ふん!お前の力は確かだったがそのような危険な力この国を脅かしかねない!

老人
そんな…それではただ私を利用して捨てるようなものではないですか

国王
その通りだ元からお前をこの国から追放する予定だった

国王
お前のような老いぼれ追放すればすぐどこかで野垂れ死ぬだろう

国王
蘇らせる方法はわかったしもうお前は用済みだ!

老人
なんてことを…

国王
ふん!衛兵!さっさとこいつを追い出せ!

国の兵士
はい!さぁ!こっちに来るんだ!
