カップラーメンを食べ終えた 赤犬と華那。
赤犬
よ〜し
赤犬
それじゃあ腹も満たしたし
赤犬
シュミレーションすっか
華那はその言葉に疑問を抱いたのか、 訝しげな表情で赤犬を見る。
華那
シュミレーション?
華那
何の?
赤犬
あ?
赤犬
お前のこと傷付けてる奴ら倒すためのだよ
くすっと笑って華那が言う。
華那
ふーん
赤犬
何だよ
華那
いや、何かさっきの作戦会議とかも含めて意外だなぁって
赤犬
何が
華那
あの有名な赤犬でも、
シュミレーションとか下準備するんだぁって
シュミレーションとか下準備するんだぁって
華那
ぶっつけ本番で行くと思ってた
赤犬
何でそんな風に思ってたんだよ?
華那
だって赤犬は強いから
赤犬
あのなぁ…
赤犬は呆れたような表情で華那を見る。
赤犬
これだけ準備して戦ってるから
赤犬
俺は強いんだよ
華那
え、ナルシスト…ww
赤犬
あ?うるせぇ
華那
だって自分で自分のこと強いって…ww
話を遮りたいのか、 やたらと強調して赤犬が言う。
赤犬
だから
赤犬
そういう戦いは準備しないと負けるんだよ
華那
華那
ほぉ
赤犬
さっさとシュミレーションするぞ
シュミレーション後
赤犬
はぁ…
赤犬
終わったああ〜
大きく伸びをする赤犬と華那。
華那
疲れたわ〜
華那
寝ていい?
赤犬
お前
赤犬
ここで寝てどうするんだよ
赤犬
昨日も今日も家帰らないと親心配するぞ
華那
あの
華那
私一人暮らしなんで
赤犬
あー…
赤犬
ならまぁいいけど
赤犬
俺何するか分かんねぇぞ
ぷっと吹き出して笑う華那。
華那
あんた別に変なことしないでしょ
赤犬
赤犬
お前さ
赤犬
この前さんざん初対面の奴助けるなんて不自然とか言っておいて
赤犬
その初対面の奴信じるのかよ
華那
……
赤犬
俺のことむやみに信じない方がいいぞ
華那
…なに急に
華那
どうしたの
赤犬
お前は俺のこと信じすぎだ
赤犬
普通出会って2日の男のアジトに泊まったりしない
赤犬
帰った方がいい
華那
華那
この2日であんたと私は初対面じゃなくなったでしょ?
華那
少なくとも私はそう思ってる
華那
この2日間ずっと一緒に居て
華那
あんただって優しくしてくれたじゃん
赤犬
俺は優しくなんてしてねぇよ
赤犬
お前が勝手に勘違いしてるだけだ
華那
…は?
華那
マジで何なの急に
華那
そんなに私に泊まって欲しくない?
赤犬
…まぁ、そういうことにしておく
華那
…何か嫌な感じ
華那
いいよ
華那
帰ればいいんでしょ
華那
それじゃあ
華那
おやすみ
赤犬
おう
赤犬
またな
華那
はぁ…
華那
疲れた〜
華那
華那
マジで何なのあいつ…
華那
情緒不安定かよ…
ピコン(通知の音)
華那
ん?LIME?
華那
誰だろ
蒼真
おい
蒼真
やっと家に帰ってきたか
蒼真
昨日からずっとどこにいたんだ?
華那
蒼真…
蒼真。
彼は華那のことを困らせている 不良グループのリーダーだ。
ちなみに名前は「そうま」と読む。
華那
何で今帰ってきたとか
華那
昨日家に帰らなかったこととか知ってるの…?
華那
怖いんだけど…
蒼真
おい華那
蒼真
既読無視かよ
蒼真
もしかして俺達から逃げようとしてる?
蒼真
そんなの無理に決まってるからな
蒼真
今のうちに諦めておいた方がいい
華那
何で私が今帰ってきたって知ってるの?
蒼真
そんなの監視してるからに決まってるだろ
華那
ねえ怖いんだけど
華那
本当にやめて
蒼真
嫌だね
蒼真
やめて欲しかったら俺らから逃げようとせずに
蒼真
明日いつもの場所に来い
蒼真
来ないとどうなるか…分かってるな?
華那
華那
分かったよ…