テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

一覧ページ

幻想屋にお任せ下さい。

第4話 - 4-せかい🔮💰

2025年02月05日

#異能力

#ミステリー

#きな文学団

りむ(天)💪😎

ハノン

...

ノートとペン...

お兄ちゃんに渡して、調子に乗った所で寿命が来て...

私の目の前で突然死する...

ハノン

(...よし、いい感じ。)

ハノン

(後はこれを実行するだけ...！)

リリ

ハノンちゃんっ、！

ハノン

リリちゃん！

リリ

異能力、どうだった？

リリ

私は、瓶だったよっ。

ハノン

瓶？

リリ

うんっ

リリ

瓶の中に血を入れると、自分の理想の世界の夢を見れるの。

リリ

そして、夢を見れる時間は、入れた血の量に比例して長くなる

リリ

例えば1滴だと5時間、2滴だと10時間...とか

ハノン

血っ...！？なんか、怖いね...

リリ

そうだよねっ、！

リリ

私も最初、怖いなと思ったんだけど...

リリ

血以外でも代用出来るんだってっ。

リリ

血よりは、効果は薄いみたいだけど...

ハノン

へぇ、例えばどんなの？

リリ

えっと、例えば...

リリ

さっき自分が飲んでたジュースとか、勉強した時に出た消しカスでもいいんだって、！

リリ

重要なのは、直近に自分が触れた物であること...らしいよっ。

ハノン

それなら、使うハードルは低そう...！

リリ

うんっ。

リリ

あ、えっと、ハノンちゃんの異能力は？

ハノン

私の異能力は、このノートとペン。

ハノン

ノートにペンで願いを書いたら、それが叶う。

ハノン

ちなみに、どちらも専用の物だから、これ以外の物で代用は出来ないよ。

リリ

ふむふむ...っ

ハノン

で、このペンのインク残量は、使用者の魂と連動していて...

ハノン

...つまり、使えば使うほど、寿命が縮むってことかな？

リリ

こ、怖いっ、！

リリ

インク残量は...魂以外で代用出来ないのっ？

ハノン

出来ないよ。ただ、寿命の消耗はそこまで早くないから

ハノン

何回でも何十回でも、何百回でも...？使えるみたい！

リリ

うぅ...それでもやっぱり怖いよっ

ハノン

だ、だよね！

ハノン

私も...これ使うの、ちょっと怖いかも。

リリ

ハノンちゃん...

アオネ

2人とも、お話は終わったかしら？

ハノン

...アオネさん！

リリ

アオネ、さんっ

アオネ

うふふ

アオネ

そんなに驚かなくてもいいのに。

アオネ

それより、今から重要な話をするから、よく聞くのよ。

アオネ

「幻想屋」の仕事内容について...

アオネ

...を、話す前に

アオネ

この世界の"常識"とも言える話をするわね。

リリ

！

アオネ

まず、貴方達の住んでいた世界では、食物連鎖の頂点は「人間」。

アオネ

でも、そうじゃない世界線もあるわ。

リリ

世界線...？

ハノン

パラレルワールド、みたいな？

アオネ

そうそう、そんな感じよ。

アオネ

この宇宙には幾つもの「世界」がある。

アオネ

ある1点で分岐し、完全に一致する世界線はありえない...

アオネ

私たち「幻想屋」は時間や空間のルールを無視して、いろんな世界線に行けるの。

アオネ

「世界線」の話だけれど

アオネ

貴方達の世界線では、恐竜は大昔に絶滅したのよね？

リリ

は、はいっ。

アオネ

でも、とある世界線では、恐竜は絶滅しなかったの。

アオネ

何故なら...その世界線では絶滅の元凶となる隕石が生まれなかったの。

アオネ

だから恐竜は生き残り、その後に生まれた人類は恐竜によって滅ぼされたわ。

アオネ

そして、その世界線での食物連鎖の頂点は「竜族」よ。

ハノン

そんな世界が...

アオネ

まあ、その世界線にはまたいつか連れて行ってあげるわね。

リリ

！

リリ

どんな所か、今から楽しみですっ！

アオネ

うふふ

ハノン

あの、アオネさん。質問です

アオネ

なにかしら？

ハノン

そんなに沢山の世界線があるのに...

ハノン

どうして、幻想屋は私達含め6人なんですか？

ハノン

それに、私とリリちゃんは同じ世界線の出身みたいだし...

アオネ

まず、幻想屋の人数の話だけれど...

アオネ

...これは、仕事内容の話にも繋がるのだけれど

アオネ

幻想屋はここだけじゃなくてね、各地に沢山の部署と班があるの。

アオネ

部署は4つ。「管理部」「人事部」「探査部」「設置部」...

アオネ

「管理部」は異能アイテムや世界線を管理する部署。異能アイテムって言うのは、貴方達に渡した異能力のことね。

アオネ

「人事部」は幻想屋に入れる人材を選抜する部署よ。貴方達も、意識の無い間に人事部の審査を受けたはず。

アオネ

「探査部」は私達が所属する部署よ。新たに世界線を発見し、そこの調査に向かうの。

アオネ

そして、その世界線で安全確保ができたら「設置部」を呼び、拠点を作る。

リリ

つまり、私達の仕事は...

アオネ

未知の世界線の安全確保。

アオネ

一番重要で、一番危険な仕事ね。

リリ

い、一番危険...っ！？

アオネ

そして、その「安全確保」のやり方は

アオネ

さっき授かった異能力で、不要なものを消す。簡単でしょ？

リリ

も、もしかして、異能力の代償が血とか、死とかなのって...

アオネ

そう。不要なものを消す為のものよ。

ハノン

不要なものって、例えばどんなものなんですか？

アオネ

例えばねぇ...

アオネ

例えば、異世界転生のアニメでは、女神様とやらに強力な異能力を授かるわよね

アオネ

そして、強大な力を持った主人公が、異世界で無双する＿＿

アオネ

＿＿それが駄目なのよ。世界の秩序を乱す余所者が入ってはいけないの。

アオネ

あとは、何らかの原因で私達と同じ世界線の移動＿＿「時空間移動」能力を持っている生物がいるの。

アオネ

魔法だったり、ワープ装置だったり、使う種族も方法も様々だけれど

アオネ

私達はその生物たちをまとめて「異常組織」と呼んでいるわ。

ハノン

「組織」...？

アオネ

時空間移動能力は巨大で多方面に影響力がある組織が持つと考えられているの。

アオネ

小さい組織なら、そもそも開発すらできないものね。

アオネ

ちなみに、現状確認できている数は4つよ。今後増えるかもしれないけれど

アオネ

...っと、長くなったけれど、話はここまでよ

アオネ

もし忘れちゃっても、また私や他の社員達に聞いたらいいからね。

ハノン

はい！

リリ

はいっ。

リリ

な、なんか

リリ

情報量多すぎて、訳分かんなくなっちゃったよ...っ

ハノン

私も同じ！

ハノン

急にあんな話されて、なんか...

ハノン

本当にあの話が現実なのか、疑っちゃうよ。

リリ

だよね、っ

幻想屋にお任せ下さい。

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

0件

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう！

りむ(天)💪😎

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

幻想屋にお任せ下さい。

第4話 - 4-せかい🔮💰

作者の他の作品すべて見る

#異能力の新着小説
一覧

関連するタグ

幻想屋にお任せ下さい。

第4話 - 4-せかい🔮💰

作者の他の作品すべて見る

#異能力の新着小説一覧

関連するタグ

#異能力の新着小説
一覧