テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

不思議なおとぎ話

お姫様も青年も結末は悲しい

だけど、それでも好きだった

なんでかはわかないけれど

…ううん、きっと私は どこか似てる気がしたんだ思う

お姫様と自分を…

だから期待してしまう いつか自分を助けてくれる青年が現れて…

ミネ

なんて…夢のお話なんてしちゃダメだよね

ミネ

あ、ごめんね…お兄さんとのお話しなきゃだね

ミネ

…えっとぉ本屋さんから帰って、また別の日に会うことになってね
会う頻度が増えて仲良くなれたの

ミネ

…あ……うん

きっと…ここからだとおもう

あんな事が起きたのは

ミネ

お兄さん、アイス買ってきたよ(* ˊ꒳ˋ*)

ダクダブ

ん、あぁ

この日は、海辺でゆっくり過ごす事にした

ミネ

ハムハム…そういえば

ダクダブ

ん?

ミネ

お兄さんってどんな所に住んでるの?

ダクダブ

…また唐突だな?

ミネ

お家行ったことないから気になって

ダクダブ

…お前からしたら良い場所じゃないぞ

ミネ

え?

ダクダブ

…まぁ良いだろう、来い

ミネ

う、うん!

日が当たりそうで当たらない 少し奥の方にある建物

ミネ

……

ダクダブ

狭いだろ

ミネ

あ、いや……そういう訳じゃ

ダクダブ

住めりゃ良いからな、プロが作ったわけじゃねーし

ミネ

……ん?え?

「これお兄さんが作ったの?」

ダクダブ

?……あぁ

ミネ

え????お兄さん建築できるの????

ダクダブ

おん

ミネ

えッッッ

ダクダブ

そんな驚くか……

ミネ

いやだって!お家作るってッ……凄い!凄いよ!

ダクダブ

……そうか?

ミネ

うん!…本当に凄い
お兄さんなんでも出来るね

ダクダブ

……やれない事の方が多いがな

ミネ

あ、あれ何?

トテトテと奥の方に

ダクダブ

あ、おい!……ったく

私は...「何も考えず」奥に進んでしまった

少し進むと近くに川が見えた

ミネ

あ、こんな所に...

川を覗こうとしたその時でした

ミネ

...あッ

ダクダブ

ミネ!!!!!

運悪く、足を滑らせ川の中に飛び込む

ダクダブ

ックソ!

彼女を助けるために、ダクダブさんも...

深い...

ミネ

(あ゙ッ...うぅ)

ミネ

(また...だ)

ミネ

(また...やっちゃった)

ミネ

(...)

ミネ

(泳げ...ない)

ミネ

(服が重くて、足が動かない)

ミネ

(息...出来ない)

ミネ

(...沈んでく……)

ミネ

(どうしよう)

手を伸ばしても触れるのは水圧だけ

終わった、そう内心思った

ミネ

(……)

ミネ

(やだ……)

ミネ

(やだよ...やだぁ)

ミネ

(こんな所で...こんな……何も無い所で...誰にも見つからないなんて)

ミネ

(やだ...やだぁ...)

その思いも惜しく、彼女の意識は遠のいていく

ダクダブ

ほんの一瞬、彼の姿が見えた気がしたが、気の所為だろう だって...こんな危ない所まで来てくれる訳が無いのだから

ダクダブ

はぁッ!...ッ...

ダクダブ

ッ゙!...

彼女を抱き上げ陸まで引き上げる

ダクダブ

ハァッ...はッ!...

ダクダブ

おい!おいッ!しっかりしろ!

ダクダブ

ミネ!

気絶した彼女を揺する

ダクダブ

起きろッ!死ぬな!

ミネ

......お...にい...さ

ダクダブ

ッミネ!

ゆっくりと半目を開けるが身体は氷のように冷たい、川の中で冷えきってしまったようだ

そんな彼女を抱える とにかく今は温める為に家まで連れていく

風呂をわかせる間、タオルで水分を拭き取り白湯を飲ませる

ダクダブ

...

ミネ

...

ギュッと抱きしめて温める

ミネ

...

ダクダブ

...

沈黙の時間が長く感じる

ミネ

...お...お兄さ...

ダクダブ

...

ミネ

ごめ...ごめんなさ...

ダクダブ

...いい

ミネ

.........ッ...

ミネ

ごめッ...ごめんなさッ...

ギュッとダクダブさんの服をつかみ泣き始める

ダクダブ

...

ミネ

ごめんなさッ...ごめんなさいッ

ダクダブ

...いい

迷惑をかけたからなのか それとも怖かったからなのか

彼女はただ泣き続ける

ミネ

ッ゙ッ...ゔッあッ...ひっ゙...

ダクダブ

...

ただ抱き寄せて安心させるしか出来ることは無い

ダクダブ

...

ミネ

ゔぅッ...グスッ...あ゙ッ...

吃逆混じりの鳴き声がただ部屋に響く

ダクダブ

...

ダクダブ

(こういう時...)

ダクダブ

(アイツなら…「大丈夫」だの「怖くない」だの、言ってやるんだろうな)

ミネ

ッ゙...んッ゙...ヒグッ...

ダクダブ

...ミネ

何故自分が...ここまで彼女に尽くすのか分からない

自分は何をしているんだろう

きっと...前の俺なら見捨てたはずなのに

約束とはいえ、自分の身を滅ぼしかけた

ダクダブ

...悪かった

ミネ

...え?

ダクダブ

...こんな所に連れてきて

ミネ

え?...なん

ダクダブ

俺が連れて来なかったら、きっとこんな目に遭わなかった

ミネ

違ッ...お兄さんじゃない!悪いのは私がッ

ダクダブ

...

ミネ

違うッ...違うのッ!あのねッ私!...

ダクダブ

ミネ

...私...私……ね

「私の不運は...」

「自分の周りにも影響するの」

ダクダブ

...周り...にも?

ミネ

……うん...

ミネ

最近...強くなってきたの……

ミネ

前まで...私だけだったのに

ミネ

最近になって...周りの子まで危ない事が起きて...

ミネ

だから……今日のも...きっと

ミネ

ッ...ごめんなさい......

ダクダブ

...そうだったのか

ミネ

治らないのッ...どうしたらいいか分からなくてッ

ミネ

もうヤダよッ...自分だけならまだしもッ...

ポロポロと涙を流す

ミネ

ヤダよぉッ...巻き込んでッばっかで!...嫌われたくないよッぉ...

ダクダブ

...ミネ

ミネ

ごめんなさいッ...ごめんなさいッ

ダクダブ

ミネ

ミネ

ッ......

ダクダブ

前にも...言ったが

ダクダブ

俺は「巻き込まれた」なんて思ってない

ミネ

でもッ

ダクダブ

もし、お前のせいで俺が不幸になっているというのなら……それは少し違う

ダクダブ

俺が「勝手に」やっているからだ

ダクダブ

今回の事もこれからの事も、俺の不幸だ、お前のじゃない

ミネ

...だけ...ど

ダクダブ

それに...

ダクダブ

俺は...「嫌い」になんてならない

ミネ

...え?

ダクダブ

...すまん...なんでもない

ミネ

......お兄さん...

ダクダブ

...ん

ミネ

...ありが...とう

ミネ

ありがとう...

ダクダブ

...あぁ

暖かい

暖かい言葉

嬉しかった

...心が...少し...軽くなれた

...もしかしたら

私は...この時に......

この作品はいかがでしたか?

27

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚