エキザカム

剛side 試合前のストレッチやトレーニングを 行い、その間美羽は栄養士関係の 話を聞いていた。 一通り終わるとブルペンに 彼女と一緒に入っている。 俺がずっと彼女の横で 話しているのが不思議なのか 先輩たちが眺めていた。

監督の話と美羽自身の話を 湯浅さんに一通り話すと 納得した様子。

慌てて美羽の耳を塞ぐ。 彼女は何を話しているのか 分からないようだったが ざっくり言うと 美羽にバレないように撮った写真とか 彼女の一挙一動の話しやら 話をしていた。

お風呂に入る時は外しているみたい。 それに彼女が言っていたが 眼帯つけてたら目の周りが 蒸れてしまって悪化してしまうかも しれないと たまに外して換気してるみたい。 美羽眼帯眼帯を外し 湯浅さんと淳哉に見せる。

美羽の顔に手を添えて 目の中を覗く。 少し瞳の部分が白くなっていた。

美羽が徐にカバンから 雑誌を取りだし とあるページを俺らに見せてきた。

そんなことを話しながら 試合の様子を見ると 打席には同期で高卒の修也が 長打を放ち先制点を入れていた。

次の日の夕方 今日はオフの日でお昼頃に 美羽から即入院の連絡を受け 元々貰っていた合鍵で 必要なものを持ち 病院にやってきた。

付き合い始めて 半年ぐらいに 俺が両親に交際を認めてもらいたくて 挨拶に向かった。 美羽自身は結婚の挨拶みたいで 躊躇っていたが 元々そういうつもりだって言ったら 恥ずかしそうにしていた。 最終的には認めてもらい 今でも家族ぐるみで 仲良くしてもらっている。

花瓶に花を水を入れて テレビ台のところに置いた。

お花屋さんの店員さんに聞いたが 言葉に出すのが恥ずかしくて スマホで花言葉を映し出し 彼女に見せた。 スマホ画面を見た美羽は 段々と顔を赤くしていく。

そう言って美羽の病室を出た。 ちなみにエキザカムの花言葉は 『貴方を愛します。』 帰り道に 美羽にとあるサプライズをしようと 予定を考えながら帰るのだった。

美羽の手術日の夜 遠征先のホテルで 佑弥と淳哉でとある相談をしている。

初めて一緒に出かけたのが 花火大会だったなって 思い出に深けてると 佑弥に肩を叩かれる。

実は8月に付き合って2年になるから 最近結婚について考えるようになり 次の記念日にプロポーズしようと 佑弥と淳哉に相談をしていた。 今出ている案では 花火大会でするか 無難にレストランでバラの花束と 一緒にするか悩みどころ。

純矢から手紙を受け取り 手紙を開くと1枚の便箋と 押し花が入れられたしおりが入っていた この間お見舞いに行った時に 美羽の病室に落としてしまって そのまま気づかずに帰ってしまった。

美羽にお見舞い時期を伝え 同い年と一緒にご飯に向かうのだった。