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桃赤 黄赤
俺だけ。
サラサラと保健室の白いカーテンが
風をうけてふわぁっと舞う
今日は快晴に見舞われて
日差しがキラキラしている
赤
桃
赤
そこには幼なじみの桃くんが
桃
彼はため息をついて
俺の寝ているベットに
ぎしりと音を立てて座った
そしてネクタイを緩め、
首元を露わにする
桃
赤
桃
桃くんは俺をギュッと引き寄せた
桃くんの匂いと、
若干汗の匂いが混ざり
なんとも食欲をそそる
赤
俺は桃くんの首元に顔を寄せ、
カプっと血を吸う
桃
桃くんがいつも
血を吸っている時は
何とも言えない顔をしているので
痛くないか不安になる
桃くん以外の血は飲んだ事がないけれど
桃くんのは凄く美味しい
完璧な人間ほど、血は美味しくなると
吸血鬼ではない母さんと父さんに教えて貰った
なぜ俺が吸血鬼なのだろう....
確か事の発端は俺が中学2年の時
暑い夏、桃くんと壊れたクーラーの部屋でゲームをしていて
彼が暑いと汗を手であおっていて....
なんか首元が美味しそうだと思い
気がついたら噛み付いていた....みたいな....
そこから俺は血がないと生きられなくなってしまった
俺みたいな吸血鬼は遺伝じゃなくても
現れるケースは多いようで
血液パック?みたいなのを試してみたが
あの桃くんの血の後だ
不味くてとても飲めなかった
吸血鬼....?といっても
桃くんみたいに運動が、勉強が
出来る、というわけじゃなく....
ただ、血を欲するだけ
発症しても、治る人は治るし
治らない人は治らない
迷惑な話だ
赤
桃
赤
桃
しっかり傷も舐めて早く治るようにする
血は毎日飲んだ方がいいのだが、
桃くんの血は極上だから
最低3日は持つ
だから桃くんには3日に1度
気がついた時に飲ませてくれる
ありがたい....けど、
たまに桃くんが貧血でフラフラしている時があるから
本音を言うと
飲みたくない....
かといって、
血がないと何も出来ない自分に
自己嫌悪
桃くんは俺の事情を知っている
数少ない人間だし
幼なじみだからという理由で
きっと仕方なくなんだろうなぁ....
クラスメイト
桃
体育の授業
俺は運動すると、すぐ貧血になるので
木陰で見学
無念だ....吸血鬼になる前は
クラスメイトと楽しく体を動かしていたのに....
今日はサッカーか
女子グループ
相変わらず人気だなぁ....
と、桃くんに視線を移したその時
桃くんは一瞬ふらついた
だけどさすが、鍛えた体で踏みとどまり
ボールをパスする
赤
あぁ、俺がさっき血を吸っちゃったから
貧血気味なんだ....
体を丸めて膝を抱える
橙
青
顔をあげると、最近仲良くなった
青ちゃんと橙くんが目の前でサッカーに熱中していた
ちょっとズレてるけど
2人は優しいし
事情を話せば血を分けてくれるかもしれない
そんなことを思い2人を見つめていると
赤
目の前が急に暗くなった
桃
桃くんが後ろから俺の目を自身の手で覆ったみたいだった
桃
赤
赤
桃
桃くんはまたため息をつくと
俺の頬をムギュっと引っ張った
赤
桃
赤
桃
赤
桃
赤
俺が素直に頷くと
桃くんは満足したように戻って行った
吸血鬼パロ....書いてみたかったんです。 設定....?説明ムズいなw