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俺だけ。

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俺だけ。

1 - 俺だけ。

♥

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2022年07月16日

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桃赤 黄赤

俺だけ。

サラサラと保健室の白いカーテンが

風をうけてふわぁっと舞う

今日は快晴に見舞われて

日差しがキラキラしている

きれー....

何が?

桃くん....

そこには幼なじみの桃くんが

だから倒れる前に呼べっていつも言ってるだろ

彼はため息をついて

俺の寝ているベットに

ぎしりと音を立てて座った

そしてネクタイを緩め、

首元を露わにする

ほら、飲めよ

やだ....

はぁ....お前なぁ

桃くんは俺をギュッと引き寄せた

桃くんの匂いと、

若干汗の匂いが混ざり

なんとも食欲をそそる

ごめんね....桃くん....

俺は桃くんの首元に顔を寄せ、

カプっと血を吸う

ん....

桃くんがいつも

血を吸っている時は

何とも言えない顔をしているので

痛くないか不安になる

桃くん以外の血は飲んだ事がないけれど

桃くんのは凄く美味しい

完璧な人間ほど、血は美味しくなると

吸血鬼ではない母さんと父さんに教えて貰った

なぜ俺が吸血鬼なのだろう....

確か事の発端は俺が中学2年の時

暑い夏、桃くんと壊れたクーラーの部屋でゲームをしていて

彼が暑いと汗を手であおっていて....

なんか首元が美味しそうだと思い

気がついたら噛み付いていた....みたいな....

そこから俺は血がないと生きられなくなってしまった

俺みたいな吸血鬼は遺伝じゃなくても

現れるケースは多いようで

血液パック?みたいなのを試してみたが

あの桃くんの血の後だ

不味くてとても飲めなかった

吸血鬼....?といっても

桃くんみたいに運動が、勉強が

出来る、というわけじゃなく....

ただ、血を欲するだけ

発症しても、治る人は治るし

治らない人は治らない

迷惑な話だ

んん....ぷはぁ....

ん、

ありがとう桃くん....

おう

しっかり傷も舐めて早く治るようにする

血は毎日飲んだ方がいいのだが、

桃くんの血は極上だから

最低3日は持つ

だから桃くんには3日に1度

気がついた時に飲ませてくれる

ありがたい....けど、

たまに桃くんが貧血でフラフラしている時があるから

本音を言うと

飲みたくない....

かといって、

血がないと何も出来ない自分に

自己嫌悪

桃くんは俺の事情を知っている

数少ない人間だし

幼なじみだからという理由で

きっと仕方なくなんだろうなぁ....

クラスメイト

桃〜パスっ!

おうっ!

体育の授業

俺は運動すると、すぐ貧血になるので

木陰で見学

無念だ....吸血鬼になる前は

クラスメイトと楽しく体を動かしていたのに....

今日はサッカーか

女子グループ

きゃー!!桃くんかっこいい〜!

相変わらず人気だなぁ....

と、桃くんに視線を移したその時

桃くんは一瞬ふらついた

だけどさすが、鍛えた体で踏みとどまり

ボールをパスする

....

あぁ、俺がさっき血を吸っちゃったから

貧血気味なんだ....

体を丸めて膝を抱える

おお〜青ナイス!

うぇーい!!

顔をあげると、最近仲良くなった

青ちゃんと橙くんが目の前でサッカーに熱中していた

ちょっとズレてるけど

2人は優しいし

事情を話せば血を分けてくれるかもしれない

そんなことを思い2人を見つめていると

んわ、

目の前が急に暗くなった

なーに見てるの

桃くんが後ろから俺の目を自身の手で覆ったみたいだった

美味しそうな獲物でも見つけたの?

獲物って....人聞き悪い....

桃くん一人じゃ、負担かけるかと思っただけだもん....

はぁ....

桃くんはまたため息をつくと

俺の頬をムギュっと引っ張った

いひゃい....

赤は俺だけだと不満なの?

そういうわけじゃないひ....

じゃあいいじゃん
赤には俺がいればいいでしょ

....うぅ....

分かった?

はあぁい....

俺が素直に頷くと

桃くんは満足したように戻って行った

吸血鬼パロ....書いてみたかったんです。 設定....?説明ムズいなw

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