突然最推しがやってきました

〜自宅近辺〜

You Side

ガタガタブルブル ( 大好きな最推しが目の前にいて震える莉那 )

仕事から帰って家の近くまで来たら… すごく整った顔のイケメンさんが倒れていた。 ……が、どこか見覚えがある。 それはあの大好きな最推し… エースのような人。 声も一緒、コスプレにしては似すぎている… そう思って男の人をチラチラ見てみる。 黒髪のくせっ毛、ほっぺのそばかす、 左腕のタトゥー、首にかかってるテンガロンハット、赤いネックレス… 間違いない… エースだ。

アッ… 生の声かっこいい… 死ぬ…😇 アニメで何度も聞いた生の古川さんVOICEだ…

☆

私が推しの生VOICEに悶えていたらエースがここはどこなのかと問いかけ、自分がいた場所を明かしてきた。 マリンフォード… 公開処刑の話だ、 私が… 泣きながら読んだ、ところだ…

〜莉那の自宅〜

ガチャガチャ🔑 キィィイ…

私… 一世一代の事をしたと思う 苦しそうにしてた人を助けたと思えば その正体があの火拳のエースで、 家にまで誘って… 初めて男の人を家にあげた。 ……って、靴はいたまま入ろうとしてるーーー！？！？

ガサゴソいそいそ ( 靴を脱ぐテンガロンさんもといエース )

エースは下を向いた状態でマンガやアニメでもよく見た黒いブーツを右足側から脱いでいる。 靴を脱ぐその仕草すらかっこよく思える私は重度か…

〜莉那の自宅〜

日本を知らない…？ あーでもそりゃそうか… 何せ彼はグランドラインや新世界で海賊として名を馳せてきた。 こんな海賊のいない世界なんて知る訳ないはず。

( そのまま地図を見せたり説明したりするが通用せず )

〜莉那の自宅〜

You Side

自己紹介… しっかりしてるなあ。 私は推しの名前もう知ってるけど…

やっぱりエースだ。ホンモノだ。 こうやって名乗られるとしみじみ実感する。

☆

ゔぅっ… ほんっっっっとイケボだなおい…！！！！

私が名乗ると、エースは自分の名前をキレイでかわいい、と褒めてきた。 お… 推しにそんな事言われると死ぬ…

( ※ゆめちゃんはエースに対してリアコです )

しゅうううううう〜〜〜〜 ( 照れまくった末に顔がゆでダコ状態になる )

エースは私のその反応をおもしろがり、 ニヒルな笑みを浮かべつつわざとらしくからかう。 もうやめてほんとに… 実は推しってSなの…？？？

☆

どうやら警察も知らない様子の推し。 当たり前だ、向こうの世界でいう警察はスモーカーやたしぎ、コビーとヘルメッポ、 黄猿・藤虎などの大将、赤犬やセンゴクなどの元帥、主人公ルフィのおじいちゃんであるガープがいる海軍なんだから。

☆

次いで今度は学校や仕事の事を説明すると エースは案の定首をかしげた。 学校も仕事も知らない… そりゃそうか、説明しよう。

エースって勉強キライなんだ… あーかわいい

☆

わ、私の部屋…！？汚いのに〜！！！ グッズもあるんだよな… どうしよう… でも推しは目をキラキラさせながら行きたそうにしている。早く返事を出さないと…

部屋に行きたがった推しを案内するため、 私を先頭にしながら自室へ向かった。

〜莉那の部屋〜

ガチャ

エースを部屋に通すと彼はそのまま歩いて入っていきニコッと笑いながらかわいい、と褒めて… 私の部屋のぬいぐるみやら置いてある物をキョロキョロと見ている。 私の部屋をかわいいとか褒めてたけど、 アンタがかわいいのよ…

( 推しに自分の部屋をジロジロ見られて照れまくる莉那 )

スッ ( ベッドにいたぬいぐるみを手に取る )

ああああ… 推しにねこちゃんと寝てるのバレた… さりげなく一緒に寝てる子2つとも手に取ってるし もうこれ全部見られたよね…？？

( 全部バレた恥ずかしさでプルプル震え始める )

〜莉那の部屋〜

アッ… 推しから聞かれる日が来るなんて…♡♡♡

私の仕事についての事情を聞かれたから正直に答えると、彼はかわいらしい笑顔とともに目をキラキラさせてこっちを見てくる。 エースのこの感じ… 興味を… 示した？？

☆

か、か、かわいい… 見えないけど 犬の耳としっぽがブンブン揺れてるような感じ… 大型犬だ… しかもちゃっかり名前呼び… 死ぬ… ♡

でも明日は6時半出発だと聞いている。 それには驚いたのかエースは目を丸くさせている。

どうやら推しはそれでもついていく気らしい。 朝早いんだよな… 申し訳ない。

☆

敬語を… はずせ！？ 推しとの距離は縮まる、 でも緊張するうううううう…！！！！

( 顔を真っ赤にさせつつ敬語をやめる )

〜莉那の自宅〜

部屋からリビングに戻って早々、 推しが再び口を開いてこう言った。

私が要求に応えて名前で呼ぶと、 エースは嬉しそうにニヤッと笑いながら褒めてきた。 敬語はずしたり推しの事名前で呼んだり… 1日で進展しすぎ！心臓もたないよ… ////

☆

でも、今の時間は深夜1時前… と、 時計がさしている時間がもう遅い… そろそろ寝ないと寝坊して私のマネージャーさんに怒られてしまう。

スタスタ… バタンッ

エースは部屋に通したあと案内した客間へ行き、私も身支度をして自分の部屋に向かう。

☆

あれから少し買い出しへ行きエースの服と部屋着、 タンクトップなんかをいくつかと生活用品を買った。 帰ってきてすぐのエースの顔… あれは忘れられない。

☆

〜ちょっとした回想〜

〜莉那の部屋〜

この日は撮影漬けで疲れてしまい、 そのまま眠りについた。

☆

〜エースが寝ている部屋〜

( イビキをかき、ぐっすり眠っている )

〜天国・穴がある場所〜

ここは、エースがいた天国と地獄のはざまのような所。 彼を東京へ送り込んだ張本人である神様は… 沢山の穴があるうちのひとつ・下界を見られる穴から 無事に到着したであろうエースの様子を見ていた。

神様はエースの熱望により莉那の撮影現場へ 行くことになったのももちろん見ていて、 少し安心したかのように笑った。

☆

神様は何やら忙しそうにしながらエースを拾って住まわせた人物である莉那へ挨拶すると決めて、 ある人物へと連絡をするために再びあとにする。

〜別の部屋〜

ピッ、ピッ、ピッ、ピッ プルルルル… プルルルル… プルルルル…

プルルルル… プルルルル… ガチャ

ブチッ ( 通信を終える )

☆

そのまま通信を切ると、ふと空を仰いだ。

ヒュンッ ( 消える )

神様も姿を消し、莉那の元へ向かった。