主
主
主
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S side
いつからだっけ、
あいつを愛せなくなったのは。
あいつと付き合うきっかけは、俺だった。
”すとぷり”を結成してから初めて顔を合わせた時…
俺はメンバーの中で、最初にあいつと会った。
あの時のことは今でもよく覚えている。
『えっと…さとみくん、ですかッ?』
「えッ、その声…ころん?」
あいつ…ころんは、あのガサガサ声からは想像出来ないほどに綺麗な顔立ちをしていて
思わず俺も、「可愛い顔してんな」と思っていた。
…そう、きっと始まりはここからだったんだと思う。
俺は…ころんに一目惚れをしていたんだ。
もちろん、そう理解するには時間がかかった。
だって男だぜ…? 自分がホモだなんて、誰が認めたいって思うかよ。
でも、ころんが女でも男でも好きになってたんだと思う
そう考えるくらい、好きだったんだ
ころんと出会ってから3年くらい経ったとき、
俺は人生初の告白をした。
もちろん振られる覚悟で。
けど、俺の想像とは裏腹に、ころんは告白を受け入れてくれた。
その時は自我を忘れるくらい嬉しくて、勢いよく抱きしめてたっけなw
幸せってこういうことを言うんだって、改めて実感したのを覚えている。
でも、幸せは永遠には続かない。
あの時、全てが狂ってしまったんだ。
どんなに好きな奴とでも、3年も付き合っていればもちろん倦怠期が訪れる。
ちょうどその頃は、俺も忙しい時期だったから疲れが溜まっていた。
その、悪い方で全てが噛み合った時に、起こってしまった
さと💖
ころ💙
さと💖
ころ💙
いつもだったらここで終わるはずの会話も、その日は終わらなかった
さと💖
ころ💙
忙しさで苛立ってたこともあり、俺の言葉は止まらなかった
さと💖
ころ💙
さと💖
ころ💙
さと💖
さと💖
ころ💙
ころ💙
さと💖
ころ💙
ころ💙
さと💖
ころ💙
ころ💙
さと💖
さと💖
さと💖
そう言って俺は、家を出ていった。
あの時はとにかく、ころんと離れるべきだと考えていたから。
行く宛てがなかった俺は、家が近い莉犬のところへ行った。
そこで、その日あったこと…所謂愚痴を永遠と話していた。
その間も莉犬は、否定することなく、聞いてくれたんだ。
その日を境に、俺はよく莉犬の家で愚痴を言うようになった。
莉犬は、俺の気持ちを受け止めてくれるから。
それに、癒されていたんだ。
彼の無邪気さに。
そうして何度も莉犬の家に訪れて居るうち、莉犬から告白された。
ずっと好きだったから、付き合って欲しい。と
もちろん、ダメなことは分かっていた。俺には付き合っている相手がいるから。
でも、俺はころんにではなく、莉犬に癒しを求めるようになっていた。
加えて、莉犬は俺ところんが付き合ってることを知らない。
今までの愚痴も、遊びに行った時のこととして話していた。
頭ではダメだと思っていても、口は勝手に動いていた。
「いいよ、付き合おうぜ。」
…きっと俺は、癒してくれる存在を求めていたんだと思う。
莉犬と付き合い始めてから、俺は莉犬と電話する時間が増えた。
それと同時に、彼に冷たく接する時も増えたと思う。
「鬱陶しい」とか「迷惑」とか、なかなかに酷いことを言った気がする
けど、莉犬のことで頭がいっぱいだったため、すぐに忘れていた。
何日か経って、会議の日が訪れた。
莉犬と会えるからわくわくしていた反面、ころんと話すのは気まずかった。
朝から顔を合わすことになるだろうと考えていたが、ころんは先に出ていたようだった。
さと💖
さと💖
この時に気づいていたら、未来は変わっていたかもしれない。
会議の時も、俺はころんと関わるのを避けていた。
何となく気まずかったのもあるし、メンバーの前で喧嘩してしまう可能性もあったから。
ころんの様子がおかしいことにも気づいていたが、俺と一緒で気まずいのだろうと、深くは考えなかった。
会議の日から数日が経ったころ、彼から連絡があった。
『話があるから、家にいくね』
その連絡が来てから、ころんがしばらく家に居なかったことに初めて気がついた。
気まずさもあったが、すぐに終わらせればいいかと思い
「はやくしろよ」
と返した。
それから数十分後、ころんが来た
家に入ってからなかなか話出さないころんに少しイラッとしながらも、彼の言葉を待った。
その言葉は、想像以上のものだった。
『僕と…ッ、別れてください』
正直、かなり驚いた。
そんな素振りは全く見せなかったから。…俺が気づかなかっただけかもしれないけど。
その言葉の後、ころんはすぐに帰ろうとした
そして、そんな彼を
俺は引き留めていた
さと💖
自分からしたのにも関わらず、なぜ止めたのかがわからなかった俺は、ころんの手を離した。
きっと俺と同じように、癒しになる相手が見つかったんだなと納得していた
はずだったんだ、あの時までは。
-end-
𝕟𝕖𝕩𝕥 ♡1000
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