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紫音@リア充撲滅委員会副会長
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文化祭当日
朝から校門前は
色とりどりの装飾と人の波であふれていた
吹奏楽部の音合わせ
焼きそばの匂い
呼び込みの声
いつもと同じ校舎なのに
別の場所みたいに騒がしい
○○
○○
○○
〇〇は門をくぐった瞬間に言った
夜々
夜々が呆れたように言う
その横で
矢野
矢野
透華はすでにチョコバナナを頬張っていた
○○
夜々
矢野
○○
透華の手には既に
たこ焼き、フランクフルト
ベビーカステラ
夜々
矢野
夜々が吹き出す
夜々
矢野
○○
夜々
矢野
○○
3人で笑う
文化祭独特の浮かれた空気が、少し心地いい
昇降口の前に大きく掲げられた看板
クラス、部活、模擬店の案内をまとめた装飾
〇〇がデザインしたものだ
夜々
夜々
夜々が見上げる
矢野
もぐもぐしながら透華は言う
矢野
○○
通りすがりの他校の生徒が立ち止まる
○○は視線から逃げるように顔を背ける
夜々はニヤッとする
夜々
○○
教室の廊下を通ると
クラスメイトに捕まる
○○
矢野
○○
笑い声が広がる
午前中は各クラスを回る
夜々はゲーム系に全力で挑み
透華は食べ歩きを極め
○○はその後ろをゆるくついていく
○○
夜々
○○
透華は新しい串を掲げる
矢野
○○
矢野
夜々
昼前
校内を歩いていると
後ろから声
菅原
振り返るとこうちゃんが手を振っていた
菅原
菅原
○○
透華は焼きそばを掲げる
○○
〇〇と菅原は笑う
菅原
菅原は近くにあった看板をみた
菅原
菅原
菅原
〇〇は少し照れたように笑う
菅原
○○
菅原
その言葉は、まっすぐだった
そのまま校内を歩く
菅原は知り合いに次々声をかけられ
菅原
菅原
笑顔で応じていく
○○はその様子を横目で見る
○○
菅原
○○
中庭に出ると
澤村
低く通る声
振り向くと大地さんとバレー部の面子
澤村
菅原
菅原
澤村
後ろを見ると日向と影山が喧嘩をしていた
○○
○○
〇〇はしばらくその光景を見る
菅原
○○
○○
○○
菅原は目を細めて笑う
菅原
その後、みんなで騒いで写真を撮り
他愛ない話で盛り上がり
笑い声が途切れない時間が過ぎていく
特別なことは何もないのに
胸の奥があたたかい
○○は人の少ない廊下を歩き
大きな展示スペースの前で立ち止まった
天井から吊るされた装飾
壁いっぱいに広がるデザイン
照明の光に浮かぶ色
自分の作品
昼の喧騒が消えた今
それはまるで別物のように
静かにそこにあった
〇〇はただ見上げる
達成感とも、安堵とも違う
その時
背後から落ち着いた声
振り返らなくてもわかった
佐上恭弥
〇〇は顔を向けないまま言う
○○
少し間を置く
○○
○○
静かな声
○○
○○
○○
沈黙
恭弥は小さく笑う
恭弥
1歩近づく気配
恭弥
恭弥
〇〇は何も言わなかった
ただ、展示を見上げ続けた
そのとき
コツ、コツと
ヒールの音
静かな空間に、不思議なほどよく響く
○○はゆっくり振り返る
そこに立っていたのは
神楽凛だった
凛は展示を見上げ
喉の奥で小さく息を鳴らした
凛
指先で空気をなぞるように視線を巡らせる
凛
そして〇〇を見る
凛
胸の奥が揺れる
嫌悪がほんの一瞬
けれどそれより強く
本物の凛がここにいるという現実
自分の作品を見ているという事実
認められたという
確かな感覚
興奮
誇らしさ
どうしよもなく湧き上がる感情
〇〇は何も言えなかった
恭弥が静かに言う
恭弥
凛は既に踵を返しながら
凛
凛
短く
それだけ
恭弥が名刺を差し出す
日程と場所が記されている
恭弥
凛は足早に去っていく
ヒールの音が遠ざかる
恭弥も軽く手を挙げ
恭弥
と言ってその場を追った
静寂
○○は手の中の名刺を見つめる
白い紙
シンプルなロゴ
洗練された文字
指先に残る現実感
胸の奥で、小さく灯るもの
拒絶でも
憧れでもない
好奇心だった
コメント
2件
お久しぶりです‼️ いつも思うですけどきんにくまんさんの作品見てるとなんかドラマ見てる気分になるんですよね😖💖なんでこんなに書くの上手いんですか⁉️まじ尊敬してます👀✨