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ウルターニャが王国地下に入った直後

ルビィ

さて、私も早く向かわないとね

ルビィ

ダイヤねぇに叱られちゃうから

リルフ

リルフ

ようやく見つけました

ルビィ

!?

リルフ

あなたが裏でコソコソしてたんですね

ルビィ

あんたは?

リルフ

私ですか?

リルフ

確かに私から名をあげるのが礼儀ですかね

リルフ

私はリルフと申します

リルフ

あなた方の求める悪魔本人ですよ

ルビィ

つまり黒幕ってことね

ルビィ

私の前に現れたってことは

ルビィ

ここで私を始末する気ね?

リルフ

可能でしたらそうしたいですが

リルフ

できるか出来ないかで言われると

リルフ

まぁ、できないに近しい答えになりますよね

ルビィ

なら尚更なによう?

リルフ

あなたの存在確認と行動を把握しておこうかと

ルビィ

なに?

リルフ

一応あなたの事は私知ってますよ?

リルフ

ジュエルズの1人炎獄のルビィさん

ルビィ

それくらいならもう夜に出回ってるわよ

リルフ

他の情報もありますよ?

リルフ

例えば………

リルフ

”捨てられた才ある子供”とかね

ルビィ

………

リルフ

あなたのことはおろか他の方々の過去も知りえます

ルビィ

今ここで死んでおく?

リルフ

ふふっ……

リルフ

それは困りますね

リルフ

とは言っても今の私を殺すのは難しいですね

リルフ

消すくらいなら何とかなりますけど

ルビィ

殺すと同義じゃない…

ルビィ

なら遠慮なく殺れそう…

リルフ

あの発言はやはり地雷でしたか…

リルフ

なんにせよ各々が知られたくない過去を持っているのはこれで確信が着きました

リルフ

あとは揺さぶって……

ルビィ

爆ぜろ……

リルフ

ん?

リルフが思考する隙に腰に当てた薄紅色の細剣がリルフの体を引き裂いていく

リルフ

おやおや……

リルフ

少しやりすぎましたか…

ルビィ

私の前でそのことを二度と口走るな…

リルフ

大変申し訳ないですね

リルフ

まぁ、あなたからすれば私の存在は邪魔ですから

リルフ

ある意味地雷を踏み抜いて正解かもしれませんね

ルビィ

消えろ汚物が…

リルフ

先に言っておきますが

リルフ

今私を消したところで進歩も何も無いですよ?

リルフ

ただただ無駄な力と情報を私に知らせるだけ

リルフ

それはやはりやめて置いた方が

リルフ

あなたのためにもなると思いますが…

ルビィ

私の力がバレたところで

ルビィ

私が負けなければどうということはない

リルフ

かなり強気でいらっしゃるようで…

リルフ

では最期に私からあなたにひとつ

リルフ

面白いお話を聞かせてあげましょう

リルフ

まず前提として私は本体では無いです

リルフ

では本体はどこかということですが

リルフ

ウルターニャさんが既に入っている王国地下に私はいます

リルフ

本体ではない私はこの大陸中に最低でも10人は存在してましてね

リルフ

その中でも現王と行動を共にしてる私がいるのですが

リルフ

彼を止めないと本体である私を完全に抹消することは出来ないです

ルビィ

あんたの口からそれが言われても信憑性がほとんどないけど?

リルフ

信じる信じないはそちらの勝手ですよ

リルフ

ですがもし本当に私を止めたいのならば

リルフ

現王と行動を共にしてる私を見つけ出し

リルフ

現王を取り返さないといけないですね

ルビィ

そう……

ルビィ

じゃあもう用はないから

リルフ

私も話すこと話したのでどうぞご自由に

瞬間リルフの体を神速の刃が切り裂く

傷口には黒炎が付着し跡形もなく消すつもりだ

リルフ

やはり乱暴な方ですね…

半分しか残っていない顔でそうつぶやくと黒炎に飲まれて存在が消える

ルビィ

現王がこの事件の鍵を握ってるの?

ルビィ

あんな無能な奴が……

〜忘れ去られた古の国〜

リルフ

リルフ

この辺まで来てしまえば誰も追えないでしょう

現王

よく私をここまで匿ってくれたな

リルフ

いえいえ…

リルフ

お互いの利益のためにやってることですから

現王

私は国を手に入れて

リルフ

その裏方で私は力を手に入れました

現王

お互いに価値ある契約だな

リルフ

そうですね

現王

あの国をいずれ世界最強の国にする

現王

ギルドの連中すらも従わせて

現王

私が世界のトップに立つ日も近しいな

リルフ

リルフ

まぁ、それはもう叶いませんがね

現王

あ?

リルフ

長年ご協力感謝致します

現王

いきなりなんの真似だ?

リルフ

私の方で準備が整ったんですよ

現王

まさかこのタイミングで裏切るつもりか?

リルフ

裏切る、ですか……

リルフ

ふふっ……

リルフ

ハッハッハッハッハッハ!!

リルフ

何をおっしゃっているのか分かりませんねぇ?

リルフ

いいですか?思い出してください

リルフ

私たちの関係は互いを利用し合うだけでした

リルフ

つまりただ協力をしていたそれだけなんですよ

リルフ

”協力”という行動であなたが勝手に”仲間”と捉えてしまったのならば

リルフ

それはそれは滑稽ですねぇ?

現王

き、貴様ァァ!!

現王

私があの部屋からでも魔法を使えるよう細工してやったり

現王

隣国の国宝をお前の体に与えた恩を忘れたというのか!?

リルフ

忘れたことは1度もありませんよ

リルフ

ですが、それはあなたが勝手にこちらに信用を寄せていたそれだけです

リルフ

私自身はあなたに信用もくそもないですから

リルフ

あくまで利用価値のある道具です

リルフ

あなたもそのうち見限るつもりでしたよね?

リルフ

たまたま私の方が早かったそれだけです

現王

ゆ、許さんぞ……

現王

汚いことに手を染めているが私はギルドも認めた

現王

歴史に名を残すほどの呪術師だ

現王

悪魔と言えど私の呪術で……

リルフ

私最後に欲しかったものがありまして…

リルフ

それがあなたのその才能と力なんですよね

そう言いながら彼はゆっくりと王に近づき心臓目掛けて右手を貫こうとする

現王

悪魔と言えど人間に勝てる要素はない!

現王

【呪術 地縛霊の誘い】

リルフの足元から黒い無数の手が現れ拘束を始める

現王

貴様がそう来るのならば私を加減はせぬ!

現王

貴様をここで消してあの国はこの先私の力のみで大きくしてみせる!

リルフ

フッフッフッフッ……

リルフ

もうあなたにそんな時間は残されてないですけどね

現王

なに?

リルフ

さよなら国王様

不敵に笑うと僅かに動かせる指を動かしパチンと指を鳴らす

その瞬間国王が胸を抑え始め苦しみ出す

現王

カハッ!?

そしてあろうことか大量の血を吐き出す

リルフ

あなたと契約を交わした時

リルフ

心臓にある刻印を記したのを覚えてますか?

リルフ

それは契約違反を起こした時のみ発動できる

リルフ

死の契約ですよ

現王

ば、馬鹿な……

現王

そんなもの……

現王

貴様だって……おなじ…

リルフ

そうですね

リルフ

私も同じ契約を結びました

リルフ

ですがその時既にあなたは私を利用するために

リルフ

あの部屋からでも魔法を使えるようにしてますよね?

リルフ

その時点であなたは私の手の中なんです

リルフ

あの時契約を交わした私は私本人ではなく

リルフ

今ここにいる”影”と契約を交わしたのです

現王

く……そが………

リルフ

私も契約違反で死にますがその後私のこの体は本体に戻ります

リルフ

そしてあなたの魂も私の本体に入るんです

リルフ

これが意味することは理解出来てますか?

現王

ま、まさか……

現王

私の……力を………利用……

リルフ

察しが良くて助かります

リルフ

ではまた後ほど本体の中で会いましょう

リルフ

最もそれまでに意識自体があればの話ですが

現王

あがっ……

限界を迎えた王はドサッと地面に転がる

リルフ

さて……

リルフ

準備が整いました

リルフ

これからが楽しいショーの始まりですね

そう呟くと死の契約によって己も心臓を潰され黒い灰になり風に煽られ消える

残ったのは御魂無き王の器のみ……

お気の毒ですが魔王は勇者になりました

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コメント

1

ユーザー

終着点までまだまだかかりそう

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