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第1章-2
男の家に単独で乗り込むのは
さぞ緊張しただろう。
こうして顔が強張るのも無理はない。
高校生活2年目の夏にして
ようやく春が訪れました。
ありがとうかみさま。
紫
紫
紫
俺の言葉を手で遮るようにして
少年は主張した。
おかしい
話が違う。
紫
紫
紫
少年は控えめな胸をむんと張る。
だが
そうはっきりと言われても
俺はこの少年と面識がない。
殺して欲しいと頼まれて
分かりましたと請け負う伝説の殺し屋でもない。
照れ隠しだと思っていたが
どうやら本当に殺害をご所望らしい。
美少年に協力するのはやぶさかではないのだが
あまりにもぶっ飛んでいて脈絡がない。
一体どういうことだろうか。
話は見えないが
僅かな情報から答えを導き出すのは
俺の得意とするところだ。
言葉とは
得てして額面通りに受け取ってはいけない。
少年の意図をしっかりと汲み取る必要がある。
俺はしばしば熟考し
結論に辿り着いた。
紫
紫
紫
反射的に止めてしまう。
何がなんだかわからんが
この夏一番の暇つぶしになりそうな予感がぷんぷんと漂っている。
これもひとつの縁だろう。
とりあえず謝罪を挟み
事情を聞くことにした。
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紫
紫
次回作❤×110