一条ゆかり
ねぇ、優子
一条ゆかり
今日の放課後はお暇かしら?
牧瀬優子
今日の放課後は暇だよ
牧瀬優子
どうかしたの
一条ゆかり
私、バスケ部の練習を見にいきたいの
一条ゆかり
優子も浩君の練習を見たいでしょ
牧瀬優子
それはそうだけど
牧瀬優子
また高梨ファンに絡まれたら面倒だし……
一条ゆかり
心配はいらなくってよ
一条ゆかり
また高梨ファンに絡まれたら
一条ゆかり
私が温めた秘策を使って
一条ゆかり
高梨ファンを黙らせるから
牧瀬優子
温めた秘策?
牧瀬優子
それって、なに?
一条ゆかり
ここではまだ言えなくってよ
一条ゆかり
ただ私には絶対の自信があってよ
牧瀬優子
(ゆかりは根拠のない自信の塊だからなぁ)
牧瀬優子
(本当に信じていいのかなぁ)
一条ゆかり
迷ってても仕方なくってよ
一条ゆかり
もうバスケ部の練習は始まっているわ
一条ゆかり
優雅にゆとりを持って
一条ゆかり
体育館に向かいましょう
牧瀬優子
わかったよ
牧瀬優子
ゆかりを信じるからね
一条ゆかり
信じてくれて大丈夫よ
一条ゆかり
私は一条財閥の長女で一人娘
一条ゆかり
私が遠慮する理由はなくってよ
ゆかりと優子が体育館に入っていくと
黄色い声援がいきなり聞こえてきた
きゃあああああああ!
牧瀬優子
今日もすごい声援だね
牧瀬優子
高梨ファンはやっぱりすごいわ
一条ゆかり
恐れることなんてなくってよ
一条ゆかり
今の私には高梨ファンが子供に見えるわ
牧瀬優子
(ゆかりの根拠のない自信って……)
牧瀬優子
(ある意味、これも才能なのかも)
ゆかりと優子がバスケ部の練習を見学していると
それに気づいた古参の高梨ファンが二人の方にやってきた
古内アキ
あなたたち、また来たの?
古内アキ
にわかファンは迷惑だって言ったよね
南理子
そうよ、そうよ
南理子
目障りよ
牧瀬優子
ゆかり、どうしよう……
牧瀬優子
古参の高梨ファンがまた来たよ
一条ゆかり
心配なんていらなくってよ
一条ゆかり
古参の高梨ファンなんて
一条ゆかり
私からすれば子供のよう
一条ゆかり
私が古参の高梨ファンを黙らせてあげるから