コメント
2件
奏くん😭せっかく初めての体験を経験して楽しいと思えるようになったのに母親...許せない! 奏くん、無理しないで欲しいな 続き凄い楽しみ!✨️
ザッザッザッザッザッザッ
北条 奏
屋敷に帰る途中も、僕はずっと 小湊くんの事を考えていた
北条 奏
彼が去り際に言った言葉、
友達と交わした何気ない挨拶だ
でも僕にはそれがどの書物にのっている名言達よりも深く響いた
北条 奏
北条 奏
タタッタ–ッ ターターターッ タータータッタータッ タッター
北条 奏
タータッ タッタッターター タータータッタータッ タッター
北条 奏
今まで明日を迎えるという事が 憂鬱で仕方なかった僕にとって
それも初めての経験だった
家に帰るまでの道のりさえ楽しかった
スキップをして 独特なスタップを踏んで
背に羽でも生えたような 身軽さを感じた
今はただ、この幸せに浸っていたい
そう思った
北条 奏
タッタッタッタッタッタッタッタッタッ…
屋敷に帰り、勢いそのままに道場へ向かうと
僕は今までに無い程のスピードで素振りを終わらせた
北条 奏
稽古後に、こんなに気持ちよく汗を拭ったのは生まれて初めてだった
その日は、本当に一日で沢山の初めてを経験した
どれもこれもが新鮮で、何年経った今でも鮮明に思い出せるほど
北条 奏
丁度その時、ふと時計に目をやると
もう夜の8時半、もう時期父達が屋敷に帰ってくる所だった
北条 奏
北条 奏
僕は足早に玄関に向かった
北条 奏
カーペットを敷き変え スリッパを並べ
母が気に入っている花瓶に花を生ける
夕食の準備を使用人に任せ、 湯もわかした
迎える準備は万端だ
___その時だった
ガララッ……____
北条 奏
玄関の扉が開き、父 兄
そして華やかな着物を纏った 母が立っていた
北条 奏
北条 光夜
北条 圭章
北条 光夜
北条 奏
ススッ
北条 光世
北条 奏
北条 奏
母に呼ばれ、僕はすぐに姿勢を正した
母はそんな僕の姿を、脳天から足の爪先までゆっくりと見つめこう言った
北条 光世
北条 光世
北条 奏
そうしてニッコリと微笑んだ
僕はそれが、ただただ嬉しかった
あぁようやく認めてもらえたのかと、そう思っていた
北条 奏
北条 光世
しかしそれは違った、僕の考えが甘かったんだ…
ガシッッ
北条 奏
北条 光夜
母は僕の髪を掴むと、左右に振りながら力一杯自分の方へと僕を引いた
北条 光世
北条 光世
北条 奏
北条 光世
北条 光世
北条 奏
北条 奏
齢六歳の子供に対し、これが親のすることだろうか
段差があっただけなのに、ほんの数センチ程の段差があっただけなのに
バッ…
北条 奏
北条 光夜
北条 光世
北条 光夜
スッ スリスリ…
北条 光世
北条 光世
北条 光夜
北条 光夜
北条 光夜
北条 光世
ススッ…
北条 光世
ギュッ
北条 光世
北条 圭章
トッ トッ トッ…
北条 圭章
トッ トッ トッ…
北条 光夜
北条 奏
北条 光夜
北条 光夜
先ほどまでの幸せだった気持ちも
この一瞬の出来事、全て消し飛んでしまった…
北条 奏
北条 奏
続く