太宰くん
太宰くん
太宰くん
誰もが分かるほどに 綺麗に片付けられた 白が中心に飾り付けられた寝室
涼しい風が吹き、カーテンが舞っている。 そしてその隙間からは白い光が合間見える。
太宰くん
太宰父
太宰くん
太宰くん
太宰は、訳が分からなかった。 先程まで中原先生達と 水族館に居たはずだ
だが目が覚めたときには 自分は白い部屋で眠っており、 先生ではなく父親がいる
太宰父
太宰くん
太宰父
太宰くん
突然の父親の言葉に、 太宰は衝撃を受けた
そしてすぐにその衝撃は、 不安と混乱に変わった
太宰くん
太宰父
太宰父
お前を失うところであった
太宰くん
太宰父
俺の会社に所属して、
いずれ社長を継いでもらう
太宰は、初めてこの事を 知った。今まで何も 聞かされていなかったのだ。
太宰父
保健室登校を許可したが、
矢張り所詮は"暴力団"の息子だったな
太宰くん
太宰父
太宰父
太宰父
全てを駆除する
太宰父
太宰父は淡々と 今後の対処を太宰に伝える
太宰くん
太宰くん
太宰はおずおずと 太宰父に聞いた
太宰父
養護教諭だ
太宰くん
太宰父
お前に関わったものは
全員退学、退職だな
太宰くん
太宰は酷く動揺していた、 汗が滲み出ており、 酷く絶望した顔を 下を向き父から隠している
太宰くん
中也
中也
くっそあの凶暴犬だな、、
中也
敦くん
鏡花ちゃん
貴方とも食べたい
芥川くん
乱歩さん
国木田さん
賢治くん
葉萌似
太宰くん
太宰父
太宰くん
太宰の声は震えていた、 微かに雫が目に溜まっている
太宰くん
まだクレープ食べてない、、っ!
太宰くん
不器用なりに優しく接していてくれたっ!!
太宰くん
何回も僕を助けてくれたっっ!!
太宰くん
暖かいし、っ
太宰くん
平等に接してくれて、、
太宰くん
お店の券もくれたっ!!
太宰くん
太宰は最後の力を振り絞る
太宰くん
初めて"僕"を見てくれたっ、大事で大切で、
大好きなせんせなのっっっ!!!!
太宰くん
太宰父
太宰は初めて父親に 大声を、本音を伝えた。 太宰父は呆然としていた。
太宰くん
しかし太宰の言葉はまだ続く
太宰くん
どうして何時も僕の大切を
落としちゃうの、、?
太宰くん
大切だったの、、?
太宰くん
"むすこ"にしたの、、?
太宰父
太宰の積み重なる 質問に、男は一瞬 顔を顰めた
太宰父
太宰くん
太宰くん
太宰くん
太宰くん
太宰は服を思い切り掴んだ
太宰父
プルルルルルッ…プルルルルルッ…
場違いにも、 男の携帯から着信音が響いた
太宰父
ピッ
男はその場で着信に応えた
太宰母
電話を掛けてきたのは、 太宰母だった
太宰父
太宰母
来ていく服について仰っていなかったでしょう?"
太宰母
太宰父
太宰母
太宰母
太宰母は電話から少し距離を置き 何かを聞くと、その名を出してきた
太宰父
太宰父
太宰母
ピッ
太宰父
太宰父
太宰父
男は太宰に決まりを伝えた後、 すぐに部屋を出ていった
太宰くん
太宰くん
聞いていたのは、勘違いだった)
太宰くん
"いらない"、、よね?)
太宰くん
"もう一度"──────