彼との出会いは
溶けるように暑い真夏のある日だった
家から出て健康になろうと公園に足を運んだが、結局スマホを眺めるだけ
もふくん
長袖で隠された肌からは、身体の水分が出てきていて気持ちが悪い
帰ってしまおうか、そう思った途端
目についたのはとある配信者
もふくん
もふくん
興味本位で見ただけの配信
だがそれは俺の心を釘付けにした
まるで目が画面に取り憑かれたように画面から目を離すことが出来なくなった
いや、画面が目に取り憑かれたのかもしれない
もはや周りの音も、景色も見えないほどに夢中になった
いつの間にか暑いという感覚もなくなるほどに、その世界に入り込んでいた
これが俺の人生の変わり目だった
配信者の名前は
じゃぱぱという男
第2話 信じてる
配信が終わり、直ぐに家に帰るとパソコンを開いた
もふくん
自分でも驚く程にじゃぱぱを好きになった
SNSの人間をすきになったことなんてなかったのに、
もふくん
動画を見ているうちに、そんな感情が湧いてきた
もふくん
それは憧れでもあり、もしかしたらこの人と繋がれるかもという期待だった
実況者を初めて間もない頃
俺の願望は直ぐに叶ってしまった
じゃぱぱからDMでメッセージがきた、その時をどれだけ待ち望んだか
自分からメッセージを送るのは少し負けた気がしてできなかった、だからこそずっと待ち続けていた
だがそれは悲しいことでもあった
もふくん
コラボのおねがい、それが俺の夢だった、小さいことだけど俺にとっては大きいことで、、、 叶うまでが楽しかったのを思い返してしまった
それは好きな人と付き合ってしまったら楽しくなるなるのと同じようなもので、俺は少し退屈な気持ちになった
もふくん
だが、
じゃぱぱはその先を作った、予想もしていない夢の先
グループ結成
俺にとってそれは大きすぎるもので
興奮と喜びで眠れないほどだった
グループ結成当時から今まで
友情が築かれていく中
俺はじゃぱぱに対して一方的な愛情を築き上げていた
じゃぱぱ
もふくん
声、姿、動き、全て元々好きだったもの
それが違う好きに変わっていった、
それはlikeとLoveの違いと同じようなもので、前とは違う好きが産まれていた
もふくん
昔のことを思い返しながら、いつもなら隣に居るはずの彼を見るように横を向いた
もふくん
もふくん
もふくん
じゃぱぱ、俺は、俺は信じるから
もふくん
じゃぱぱ!
ガラ
もふくん
前から走ってきなのはじゃっぴだった、驚きともに体も固まって動けなくなった
ドンッ
じゃぱぱ
じゃぱぱ
もふくん
じゃぱぱ
花のように笑いける笑顔が 今では枯れた花のように震えた顔
もふくん
もふくん
つい口に出た言葉は言い訳のように感じた、本当のことを言っているだけなのに、それが嘘に聞こえる
自分でも何が言いたいのかが分からなくなった、どう言葉にすればいいのか、
彼を目の前にして動揺してしまう
じゃぱぱ
もふくん
"もういいよ"
彼の瞳にそう言われたような気がした
追いかけようとする心を引き止めるかのように身体がピタリと止まった
もふくん
いや
違う
俺が悪いんだ
あの日、
動揺する心と周りに流されて何も言えなかった
あの時
泣き叫ぶ声を目の前に声を掛けられなかった
もふくん
フェイク動画でしょ、俺は信じるよ
ただそれを言うだけなのに
ドアノブに手を触れることが出来ない自分が情けない、でも怖い、不安、
そんな小さい気持ちで踏み出す自分を止めてしまった
ほんの小さな小さな不安と恐怖、それに負けてしまった、、、
もふくん
俺が弱いだけじゃんか
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コメント
3件
話書くの上手すぎです!✨️✨️続き待ってます!!