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野嶋隆
野嶋隆
化け物、か
……面白い響きね
私は可笑しくて笑いそうだったが 一同は真剣なようだ
新城綾香
野嶋隆
神崎隼也
野嶋隆
神崎隼也
野嶋隆
新海拓馬
野嶋隆
新海拓馬
また 野嶋の面相は険しくなり
こう断定した
野嶋隆
新海拓馬
中村雨音
野嶋隆
新海拓馬
野嶋隆
新海拓馬
神崎隼也
皆、混乱している
陰謀論めいていて 簡単に受け入れられるものではないだろう
それを見越してか 野嶋は説明を始めた
野嶋隆
野嶋隆
新海拓馬
野嶋隆
新海拓馬
新海拓馬
野嶋隆
新海拓馬
神崎隼也
中村雨音
野嶋隆
視線が私の網膜に集中する
ああ、今疑われているのか
野嶋隆
新城綾香
神崎隼也
新海拓馬
中村雨音
野嶋隆
野嶋が一冊の本を出す
私にはよく見覚えのある本だ
タイトルは 「心は紡がれている」 と書いてある
……そう、これは
野嶋隆
野嶋隆
新海拓馬
神崎隼也
野嶋隆
そして私の稚拙な文を読み上げた
「……タイトルにあるように、心というものは紡がれている。人の行動、発言は意思に基づくものである。この意思を服に例えるならば、それを構成するファクターは糸に当たる。この糸を自在に編んだり結ったり、ほどいたり切ったりする事が可能になると、自分好みの色やデザインの服が完成する。それはつまり、意思の乗っ取りは実際問題として不可能ではないということだ。メカニズムは、時に人を壊す無秩序に変化してしまう」
野嶋隆
新海拓馬
中村雨音
意見を求められている?
でも どうしようかなあ
"早かったなあ"
神崎隼也
新城綾香
中村雨音
野嶋隆
新海拓馬
野嶋隆
野嶋隆
さらに野嶋は 「心は紡がれている」 の最終ページ そこに書かれた一節を読んだ
「……心は醜く美しいものである。この心が揺れ動く時、人は世界を創造する。この心理の移ろいは、私を満たす。そして私は、この移ろいを芸術に捉える」
野嶋隆
野嶋隆
新城さん
聡明な老人は よく通る声で言い切った
場はすっかり静まっている
誰もこれ以上は 言葉を出そうとはしない
そう、待っているのだ
私が話し出すのを
野嶋隆
……ふふ
"馬鹿ねぇ"
新城綾香
新城綾香
野嶋隆
新城綾香
新城綾香
野嶋隆
新城綾香
「……しかし、こうした公共の福祉に準じない誤った知識の悪用は、断固禁ずるべきである。心理学は、国民の心の健康の保持増進に寄与できるよう、福祉的なものとして扱われなければならない。では、先程の服に例えたメカニズムを有効に扱うには、どういった用法で適切に行われるものなのか…」
私は暗唱してみせた
新城綾香
新城綾香
新城綾香
新海拓馬
神崎隼也
新海拓馬
野嶋隆
野嶋隆
新城綾香
新城綾香
新城綾香
野嶋隆
新城綾香
野嶋隆
どうやら老人は諦めたらしい
最初から無理だとわかっていて 少しの希望から自白を狙ったに違いない
あとは 形式的に追求するだけだ
新城綾香
新城綾香
……まるで
新城綾香
野嶋隆
神崎隼也
神崎隼也
新海拓馬
神崎隼也
中村雨音
新城綾香
中村雨音
中村は橘真衣の部屋へと入っていき すぐに戻ってきた
手には 化粧道具が持ち出されている
中村雨音
神崎隼也
中村雨音
神崎隼也
新海拓馬
中村雨音
私達は 工具のありかを探しに行った
野嶋隆
しかし 念入りに各自の部屋を探したのに
工具はどこにもない
みーんな焦り始めた
さて
どこにあるのかしらねぇ
私は大いに楽しんだ
…………
私達は食堂に舞い戻った
ここに来るときは いつも疲れているようで
やはり 皆はどっかと椅子に座った
そして 儀礼的に新城と中村は厨房へ行き
男陣はただ黙る
しばらくすると 夕食が運ばれてきた
神崎隼也
神崎隼也
新城綾香
中村雨音
新海拓馬
野嶋隆
新海拓馬
神崎隼也
新海拓馬
新海拓馬
野嶋隆
新海拓馬
神崎隼也
中村雨音
中村が駆けていった
すぐに戻ってきて 恐らく、もともと部屋にあったメモ帳を持ってきた
中村雨音
神崎隼也
神崎隼也
神崎隼也
新海拓馬
新城綾香
野嶋隆
中村雨音
中村雨音
野嶋隆
新城綾香
中村雨音
野嶋隆
新海拓馬
さっぱり分からない
中村雨音
野嶋隆
それからはもう、沈黙が続いた
野嶋隆
神崎隼也
新海拓馬
中村雨音
新城綾香
私は考えた
先程の新城との対話
あれは一つの賭けだった
しかし 結果は芳しくなく、見事に反論された
賭けとはいうものの この事件のを絵を描いたのは 新城綾香しかいない
また、何かが足りない
輪郭は見えてきたのに 犯人だと断定できる証拠がない
それは 新城自身が指摘してきた事件の細部
そこに真相があるのか
野嶋隆
神崎隼也
新海拓馬
中村雨音
新城綾香
解らない
真相が、解らない
野嶋隆
神崎隼也
新海拓馬
中村雨音
新城綾香
皆、コーヒーを飲んでいる
私は右手でカップを持ち ブラックのままコーヒー飲んだ
神崎はミルクを入れて スプーンを左手で持ち かきまわしている そして右手でカップを持ち コーヒーを飲んだ
新海は右手でカップを持って ブラックのままコーヒーを飲んだ
中村は意外にもブラックのまま 右手でカップを持って コーヒーを飲んだ
新城もミルクを入れている スプーンは右手で持ち かきまわしている そして左手でカップを持ち コーヒーを飲んだ
右 左 右 左 右 左 右 左 右 左
ずっと思考は落ち着きがない
何かを思いついては却下し 何かを繋げては却下し
右往左往しているのだ
野嶋隆
神崎隼也
新海拓馬
中村雨音
新城綾香
私は立ち上がった
野嶋隆
神崎隼也
野嶋隆
神崎隼也
中村雨音
新海拓馬
次々と席を立つ
私は、ポケットをまさぐる
野嶋隆
懐中時計を見た
時刻は19時30分だった
まだ朝が来るまでに時間はあるが 私達は解散した
色々とわかったようで 解らない
何度議論を重ねようが 今のままでは何も結論なんか出ない
朝を待つのが得策だ
野嶋隆
それだけ言って、私は床に入った
…………ス
コロス
コロス ベキダ
ジタイハ ヨクナッテ イル
コノママ イカシテオケナイ
カノウセイハ ツブスベキダ
カノウセイ
イツシカ
ヒトヲ ソンナモノデシカ
ミレナクナッタ
イノチナンテ キゴウニスギナイ
ソウダロウ?
タチバナ マコト
2日目の夜
一輪の花は摘まれた