リューン
う〜ん
リューン
ユキナちゃんはやっぱりエルフなのかしら?
リューン
だとしても何かが引っかかる
リューン
あいつの言ってた3種族をもう少し調べてみる必要があるみたいね
ユキナ
ユキナ
あっ!リューンお姉ちゃん!!
リューン
あらおはようユキナ
ユキナ
お姉ちゃん朝早くから何してるの?
リューン
ちょっとした考え事よ
ユキナ
ふーん
ユキナ
ユキナ
ねぇお姉ちゃん
リューン
なぁに?
ユキナ
私図書館行きたいの!
リューン
それはどうして?
ユキナ
もっと色んな魔法覚えたいから!
リューン
すごいやる気ねユキナ
ユキナ
私もみんなと一緒に戦いたいもん
ユキナ
守られてるだけなんて嫌だ
ユキナ
私もリューンお姉ちゃんと一緒で考え事があったけど
ユキナ
その答えを私なりに見つけたの!
リューン
その考え事って?
ユキナ
私みたいな人を減らすこと!
ユキナ
私は運良く黒騎士さんに助けられたけど
ユキナ
他の人たちはどうか分からない
ユキナ
私だけが助かって他の人は助からないのおかしいと思うし
ユキナ
だから私が助けてあげるの!
ユキナ
同じ境遇にいたからこそ分かり合えるものもある
ユキナ
私はそんなふうに考えててね
ユキナ
そのためにも早く強くなってみんなと一緒に戦って
ユキナ
それで囚われてる人達を助けるの!
リューン
立派な夢ねユキナ
ユキナ
えへへ
リューン
そんな立派な夢を話されたら断る理由なんか見つからないでしょ?
リューン
まぁ元々連れていく予定だったけどね
ユキナ
ほんと!?
リューン
えぇ本当よ
リューン
じゃあご飯とか食べて行くわよ
ユキナ
黒騎士さんは?
リューン
彼なら彼でやる事があるから
ユキナ
黒騎士さん最近忙しいね
リューン
忙しいのが好きなんだろ?
リューン
あんなのほっといて行くよ
ユキナ
忙しくなくなったら3人でどっか行こうね!
リューン
そのうちね
〜風の図書〜
リューン
さて、と
リューン
私はこっちの本を見てるから
ユキナ
はーい
ユキナ
私は魔導書見てくるねー
リューン
あんまり騒がないようにね
ユキナ
大丈夫!
リューン
リューン
ちょっと心配だけどユキナはしっかりしてるし
リューン
問題ないわよね
リューン
じゃあ私もやる事やろうかしら
その後エルフ 竜人 ドリアードの3種族について書かれている本を見つけ読み始める
リューン
ふむ…
リューン
エルフは別名森の守り人
リューン
自然物の声が聞こえるのか
リューン
また、得意武器として弓が有名…
リューン
魔法のひとつに魔力を上手く扱い弓の形を作り魔弾として放つことも可能、ね
リューン
魔力を具現化するって訳か
リューン
有り得なくはない話しよね
リューン
竜人の方は可能性として薄いけども
リューン
一応調べるだけ調べてみたけど…
リューン
身体能力が特に高く近接技を得意としている
リューン
さらに近接技と言っても斬撃ではなく打撃系が多く見られる
リューン
そのため使う武器はツメやナックルとなり
リューン
それらに己の魔力を流し硬度をあげる…
リューン
一対一なら最強レベルだけど
リューン
ユキナがそんなふうには見えないし
リューン
やっぱり竜人説はないかなぁ…
リューン
最後のドリアードだけど
リューン
剣や槍などの武器を使うことはなく
リューン
森そのものが武器となる
リューン
彼女らが念じれば動物もまた味方をする
リューン
魔力量も膨大なようで一説には雷竜との戦闘の際約3日休むことなく戦い
リューン
その長き決戦の末に勝利を収めたという
リューン
これだけ長期にわたり戦闘を行っていたにも関わらず
リューン
疲弊した姿は見られなかった…か
リューン
この事からドリアードは魔素体であることが証明された
リューン
つまり?ドリアードは生物と言うには少し遠い存在なのか
リューン
だとしたらユキナがドリアード説は薄いか?
リューン
ユキナの過去を知りたいけども
リューン
彼女の意思を尊重したいから
リューン
あまりむやみには聞けないわよね…
リューン
もしかするとそれは辛いものだったりする訳だし…
リューン
いやでも…
リューン
聞いてみないことには始まらない……
リューン
リューン
うぁぁ…
リューン
難しい問題すぎるって…
ユキナ
リューンお姉ちゃん?
リューン
ん?
ユキナ
どうしたのそんなに考え込んで
リューン
いや、まぁ……
リューン
リューン
ユキナについて考えててね
ユキナ
私?
リューン
あなたか一体何者なのか
リューン
それを知りたくてね
ユキナ
私は私だよ?
リューン
そっか…
リューン
そうだよね
リューン
別に種族とか関係ないよな
リューン
ユキナっていう存在がそこにあればそれでいいもんな
リューン
だとすればこの辺の本は片付けてもいいか
ユキナ
ちなみになんで私の種族を知りたかったの?
リューン
どの種族か分かれば得意な魔法を簡単に見つけられるからね
リューン
そうすればやりたいことの幅も広がるだろ?
ユキナ
確かにー!
ユキナ
でも私昔のことなんて覚えてない
リューン
ならそのままでもいいわよ
リューン
私も無理に聞き出す事はしないから
リューン
もしあなたが自分の意思で話したいと思ったら
リューン
その時ゆっくり話してくれて構わないわ
ユキナ
分かった!
リューン
それじゃあ私はこの本を片付けてくるね
ユキナ
じゃあここで待ってる!
リューン
ユキナ
リューンお姉ちゃん私のために色んなこと考えてくれてた
ユキナ
優しいな〜
ユキナ
ユキナ
私の事をもっと知ろうとしてくれて…
ユキナ
でもなんだろう
ユキナ
私の正体を知られるわけにはいかない気がする
ユキナ
私自身も何者かわからないけど
ユキナ
それを知られたらこの関係が崩れる気がする
ユキナ
なんでだかそんな気がする……