クローゼットを開ける。
お気に入りの服を引き出して、
リュックサックに詰め込む。
ポーチを取り出して、
化粧品を掴んで、詰め込む。
財布の中身を確認してから、
リュックサックの中に放り込んだ。
友達のメールに返信してから
スマホの電源を切った。
無地のベージュのコートを
ふわりと羽織る。
マフラーを取り出して、
ぐるぐるっと細い首元に巻いた。
部屋を見渡す。
吹っ切るように部屋を飛び出した。
『ちょっと、こんな夜遅くにどこに行くの?』
「んー、」
「友達の家」
『気をつけてね。』
「…うん、」
「“いってきます”」
凍りつきそうな、真冬の空に
私は飛び出した。
いってきます
fin.
コメント
18件
おお……。家出か…… 友達の家に行くっていうのは嘘なのか、本当なのか…?わからないな…。 …ん?真冬の空に飛び出したってことは…まさか…!?そして友達の家ってまさか…!? …深い。…不思議な感じがするストーリーだった…! 今回も素敵だったよーーーーー!!!
あぁ、…… お母さん結構優しそうなのになぁ…←そこ? こういうクイズ?みたいにするの好き💕