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大森元貴side
1年2組 3番 大森元貴
今月に高校生デビューを果たした
高校生ってすごい青春してるものだと思ってた
でも実際には勉強が難しいし単位が取れるかが心配すぎてそれ所じゃない
それに、僕に青春なんてものは来ない
度数の強い眼鏡に少し重めの前髪、
おまけに人見知りと来た
お付き合いなんて一生ご縁が無いね
先生が黒板に書いた文字をひたすら板書する
僕の席は窓側の後ろから2番目
窓が開いていて、風が吹くと教科書がめくれてしまうので筆箱を重石替わりにする
先生の話なんてつまらない
あんなのもう子守唄だと思ってるんだけど?
全て右から左へと受け流している
板書し終わったのでぼーっと窓から外を眺める
4月の下旬
空は青く澄みきっている
早く帰りたいな、なんて考えている時だった
黒い何かが落ちていった
大森元貴
何だ今のは
何が落ちていった?
まあまあ大きかった気がする
ぼーっと外を眺めていただけなのでそれが何なのかは認識できなかった
人間、、な訳ないか
きっと大きめの黒い鳥が羽を広げて落ちていったのだろう
自分の中でそう完結させた
しかし、次の出来事で再び背筋が凍った
1枚の小さな紙切れが窓から入ってきた
大森元貴
その紙切れは掴む間もなく僕の机の上に着地した
何だろう、気になる
紙切れを慎重に丁寧にひっくり返して見ると、
びっしりと「死にたい」と書かれていた
大森元貴
え、何これ…?
ゾワゾワと鳥肌が立つ
ただのメモ用紙に書かれた「死にたい」の文字
何故かそれを見てはいけない気がした
窓から入ってきた紙切れ
窓が開いていなければそのまま落ちていたはず
だから僕は窓からそっとその紙切れを落として、戻しておいた
大森元貴side
僕はバンド部に入っている
親友の若井と校内を歩いていたら、先輩に誘われたのがきっかけで入部した
バンド部はほとんど部員がいない
僕と若井、そして部長と幽霊部員が2人の計5人
しかも片方の幽霊部員は全く部活に来ないらしい
僕と若井は部長にいろいろ質問や審査をされ
僕がボーカル、
若井がギター、
部長がドラムになった
校内の文化祭などで演奏したり、部活中に演奏を見に来る人もいる
たまに自分たちで作曲する事もある
「青と夏」は意外にも大好評だった
大森元貴
大森元貴
若井滉斗
大森元貴
若井滉斗
部活って楽しいな、高校生って楽しいなって思えるようになった
しかし問題は起きた
部長が僕がやれる奴だと見込んだのか、僕だけを贔屓するようになった
次の作曲について、
公演会について、
次期部長について、
全部僕と部長だけで話し合い、若井を輪に入れてくれなかった
きっとそれがいけなかったんだと思う
若井が僕と距離を置き、話さなくなってしまった
それだけじゃない、
僕はいじめられるようになった
若井は僕と違ってクラスの中心にいる陽キャ
だからみんな若井の方へついて行き、若井に従う
当然、若井が僕をいじめればクラスのみんなも僕を「いじめの対象」として見るようになる
その日から僕の高校生活は変わってしまった
何か失敗すれば周りからクスクスと嘲笑う声が聞こえる
先生の手伝いをすれば「内申点稼ぎ」って言われ、
トイレなどに行くたびに「あいつ逃げたぞw」って弱虫扱いされる
正直もう面倒くさかった
大森元貴side
今日も悪口を言われる
別にそんな事は気にしていられない
無視をしていればいいだけの話
一緒に食べる人も居なくなったお昼時間
毎日持ってきているお弁当の味もよく分からなくなってきた
若井がまたわざと僕にも聞こえる声の大きさで話し始める
若井滉斗
若井が何かを言えばみんなはそれに反応する
まるで餌に集まる鯉の様にその輪は広がる
若井滉斗
若井滉斗
若井と口を聞かなくなってから、若井が僕の歌声について触れてきたのは初めてだった
若井滉斗
ピシッと心に亀裂が入る音が鳴った気がした
ねえ、若井
嘘だよって、冗談だよって、言ってよ
若井は忘れてしまったかもしれないけど、初めて僕が人前で歌った時
声が掠れたり裏返ったりで酷い歌だったけど、
それでも、若井は上手だねって褒めてくれたじゃん
元貴の歌は最高だって、言ってくれたじゃん
ねえ、どっちが嘘で本当なの?
僕の歌は上手なの?下手なの?
今の若井と昔の若井、どっちが本当の若井なの?
僕はどっちを信じればいいの?
「まじ?w」
「ちょっと気になるんだけどw」
「ねえ大森くん、今ここで歌ってみてよ!w」
大森元貴
もうこれ以上この場に居たくなくて、行く宛ても無いのに弁当を持って教室を出た
「逃げたw」
「弱虫で泣き虫とか終わってる」
「あーぁ、聞きたかったのになぁw」
そんな言葉たちが背中からグサグサと刺さる
早く、一刻も早くこの場から立ち去りたい
足が勝手に動いていて自分でも何処へ向かっているか分からない
もうどこでもいい、
早く僕をどこかへ連れて行ってよ
主の戯言
こんにちわ!
「僕らの青い記憶の▒ページ」
新連載が始まりました!
一度学パロが書いてみたかったんですよね!
学パロって書くの楽しいです
でも何で病み系に突っ走ってるんでしょうか(?)
いじめとか無い純粋な高校生活送らせるつもりだったんですけど…
何で自分の好みに変わってんだ??(((
歪んだ性癖持ち合わせてるんですよね私
病み系とかバッドエンドとか愛してます(小声)
お仲間いませんか?(小声)
よければいいねとコメントお願いします✨
NEXT→♡100
100もいくかなこれ?()
欲張って申し訳ないです、、🙏🏻
コメント
6件
新連載も最高です!歪んだ性癖を持っている仲間がいたなんて…親近感湧きます!こないだの投稿なのですが、私も仲良くしていただけたら嬉しいです✨️
わぁぁぁ… すごい、学パロかくの上手…。 雰囲気と、言葉選びと、全てが最高で刺さりました、! 続きを楽しみに待たせてもらいますね、!
今回の作品も神〜〜〜✨✨ぶっ刺さりです!こっからどうなってしまうのか…🫣