3年前

学校から帰ってきて、部屋のベットに 制服のまま倒れ込む

うぅ、今日も疲れたぁ……

今年は受験があるからって、 クラスのみんながすっごい ピリピリしてて……

スマホのアラームを30分後に セットして、眠りについた

…………と思ったら、 何かがおかしい

ベットに倒れて寝ているはずなのに、 何故か地面に立っているような感覚

恐る恐る目を開けてみると、 そこには僕の部屋の天井が……

……ではなく、全く知らない部屋が 広がっていた

ほとんど何もない、ただただ広い部屋

あっ、も、もしかして夢！？

うん、そうだ。きっと…… いや、絶対っ！！

突然のことに混乱している中、また 突然聞き慣れた声が後ろから聞こえた

ゆっくり後ろを振り返ってみると……

……と、あともう一人、高級そうな スーツを着た、外国人みたいな 知らない男の人もいる

素朴な疑問、と言うように、 そらるさんが聞いてくる

いや、聞きたいのはこっちの方

だから通話を繋げられないとか、 一緒に作業できないとか、 言われてたはずなのに……

たしかに、学校から帰ってきてすぐ、 ベッドに倒れて寝たけど……

服を着替えてから寝ろって、 そらるさんは僕に何を させたいんだ……？

つ、つかい？ 僕もって、どういうこと？

つ、次はぞくせい？

そらるさん、さっきから 何の話してるんだ……！？

全く理解が追いつかなくて、 答えられずにいる

目をパチパチさせて動かない僕を 見て、そらるさんがそう言ってきた

何で“現実”を3段活用したの、この人

別の場所……？　現実じゃないなら、 やっぱりここって夢の中？

この人達、さっきから 何言ってんの……？

渋々頷いて、言われた通り 目を瞑ってみる

ピピピピ……

アラームの音が聞こえて 目を開けると、いつもの見慣れた 天井が見えた

……いや、やっぱりあれは 夢だったんだ。きっとそう

そんなことより、 そろそろ勉強しなきゃ

頭の中でさっきの夢を 思い出しながら、椅子に座って 勉強机に向かった

何故か服を着替えてこいって 言われて、目が覚めたんだよね

もう行くことは できないだろうけど……

それにしても、やけに 鮮明に覚えてるなぁ……

プルルル……

って、電話？

……あ、噂をすれば

通話を繋げて早々、電話相手…… そらるさんに、そう言われる

まだって、何が……？

プツッ

一方的に色々言われて、切られた電話

今日、そらるさんと約束したことは 特になかったはず

それにさっきの話が、 妙に夢の内容と一致してる

まさか、さっきの夢って……

……こうなったら、試してみよう

言われた通り適当に服を着替えて、 またベッドに転がって目を瞑る