美亜
ねえ
瑠美
はーい?
美亜
なんかさ
美亜
最近クラスのみんな変じゃない?
瑠美
何が?
美亜
みんな泣いてる
美亜
えーんえーん
美亜
って子供みたいにさ
瑠美
そりゃあみんなも甘えたい時があるでしょ?
美亜
でも流石にあれは変だって!
美亜
一人泣くとみんな泣く
瑠美
は?なにそれ
美亜
だってそうじゃん!
美亜
この前だって麗が泣いてみんな泣いた
瑠美
気のせいだって!美亜は気にしすぎなの
瑠美
誰だってそんなときあるもん!
瑠美
あたしだって泣きたくなるときある
美亜
そういうのじゃないの!
美亜
本当に…信じてよ…
瑠美
もーわかったよ……
瑠美
でも、それを私がわかったところで何をしろと?
美亜
そう!そこでね
美亜
この感染症を止めたいと思う
瑠美
感染症てww
瑠美
でもどうやって?
美亜
クラスの誰かが泣いたら、みんな泣き出す
美亜
でもね、ひと泣きするごとに一人ずつ泣いていくの
美亜
で、その子が泣いたらまた一人
美亜
その子が泣いたらまた一人
美亜
そうやって感染していくから
美亜
その感染を止めるには誰か一人でも泣かなければいいの
瑠美
でも泣いてるの聞いたら泣いちゃうんでしょ?
瑠美
でもさ、泣いてるってだけで何も害はないじゃん
瑠美
しばらくしたら何か知らないけど収まるし
美亜
よく思い出して!
美亜
泣き止む速度がだんだん遅くなってきてるの
美亜
このままじゃ、一生泣き止まなくなって
美亜
泣いて泣いて
美亜
喉も潰れて息も吸えなくなって
美亜
死んじゃうよ
瑠美
怖い!!
瑠美
やめてよ美亜冗談でしょ?そんなの私信じないから
美亜
ちょっ待って信じて!
美亜
信じてくれるのは瑠美だけだったの!!
瑠美
そんな馬鹿馬鹿しい話するからでしょ
瑠美
みんなから嫌われて
瑠美
死ね!!
美亜
やだ
美亜
瑠美何でそんな酷いこと言うの
美亜
私を信じて
美亜
一緒に止めよう
啓太
おい美亜
俺も協力する
俺も協力する
美亜
えっ啓太!?
美亜
ちょっと待って啓太なんか誰が招待したの!?
零
俺でーす!
美亜
零!!
美亜
啓太はともかく何であんたが出てくるのよ
零
酷っ😭
啓太
でさ
啓太
最近みんなが泣いてておかしいの
啓太
俺も気になってたんだ
美亜
だよね!?
美亜
啓太、協力して。
美亜
一緒に止めよう
零
俺は!?
美亜
あんたはどうでもいいのよ 🖕
零
いやその絵文字は使うな!!🤐🤐
啓太
零うるさい
啓太
ところで話は見させて貰ったんだけど
啓太
良い作戦だね
啓太
これでいこう
美亜
本当!?ありがとう✨
零
俺もーやーるー
美亜
あーんーたーはーいーいーのー!
零
ww
美亜
笑ってんじゃないわよ!
啓太
とにかく明日
啓太
やろう
美亜
うん!よろしくね
零
俺抜きで話を進めるなっつっのー!
そして明日
麗
あっ
美亜
……?
麗
えーんえーん!
美亜
始まった!!
美亜
啓太
美亜
絶対泣かないでよ
啓太
うん
啓太
分かってる
零
俺もなっ☆
美亜
(零…)
美亜
(なんやかんやいって協力してくれるのね)
美亜
(なんか)
美亜
(かっこよくみえたり……)
美亜
(いやいやおかしいおかしい!!)
美亜
(あの零がかっこよく見えるなんて……)
美亜
(まあ確かに瑠美は零のこと好きっていってたけど……)
啓太
美亜!
啓太
大分感染してきてる
啓太
気を付けろよ
美亜
うん!
美亜
(でもやっぱり啓太は頼りになってかっこいい)
美亜
(私…どっちかが好きなんだ)
美亜
(でも…どっち…?)
零
美亜!!危ない!!耳塞げ!!
美亜
えっ?
気づくと私の前に麗が立っていた
泣き腫らした目は
殺気と狂気に満ちているようだった
麗
えーんえーん
麗
えーんえーん
瑠美
えーんえーん
美亜
瑠美!!
美亜
なんで……
瑠美
えーんえーん
美亜
そっか
美亜
感染したんだ
瑠美
えーんえーん
瑠美
えーんえーん
麗
えーんえーん
麗
えーんえーん
瑠美
えーんえーん
麗
えーんえーん
瑠美
えーんえーん
麗
えーんえーん
美亜
やだ……
美亜
だんだん
美亜
頭
美亜
おかしく
美亜
なっちゃ
零
美亜!!!!!!!
啓太
美亜……!!!!!!!
零
しっかりしろ美亜
啓太
作戦成功させろ!!
零
お前の作戦だろ!?
啓太
絶対感染するな!!
瑠美
えーんえーん
麗
えーんえーん
零
あっ
零
あ、あ
啓太
零!?
零
えーんえーん
零
えーんえーん
啓太
クソッ
啓太
なんで零まで!!
啓太
こうなったら
啓太
するしかないのか
啓太
美亜!!
啓太
美亜!!
美亜
あ、ああ
美亜
あああ
美亜
啓
美亜
啓
美亜
太
美亜
啓
美亜
太
啓太
そうだ
啓太
啓太だ
啓太
俺
啓太
お前のこと
啓太
美亜のこと好きなんだ
美亜
は
美亜
はっ?
啓太
俺は
啓太
美亜のことが
美亜
好き
啓太
美亜!
美亜
啓太は
美亜
私のこと
美亜
好き
美亜
私も
美亜
啓太
美亜
好き
美亜
だ
美亜
いす
美亜
き
啓太
美亜……
耳元で聞こえる声
えーんえーん
えーんえーん
何だか懐かしく聞こえた
えーんえーん
えーんえーん
麗
えーんえーん
零
えーんえーん
瑠美
えーんえーん
啓太
美亜!!
啓太
美亜!!
私を呼ぶ声は
徐々に遠ざかっていった
えーんえーん
その声だけが私の頭の中を駆け巡る
えーんえーん
えーんえーん
気がつくと
私は屋上にいた
初めは何が何だか分からなくて混乱していたけど
やっと思い出した
そうだ
あのとき私は感染しそうになっていた
それを啓太は助けてくれたんだ
周りを見渡すとみんなもいた
瑠美
あれー?
私なんでこんなところにいるの?
私なんでこんなところにいるの?
麗
あっ美亜!
零
え?あっ本当だ美亜!!
瑠美
ねえ
瑠美
私たちなんでここにいるの?
瑠美
覚えてない
零
あっ
零
俺も
麗
私もー!
瑠美
美亜、なんか知ってる?
美亜
啓太?
瑠美
啓太?
零
啓太……
麗
啓太……?
瑠美
啓太って
零
誰だ?
麗
は?美亜何言ってるの?
美亜
なんでみんな覚えてないの?
美亜
啓太だよ
美亜
啓太だよ!!
美亜
啓太だってば!!!
瑠美
ちょっと落ち着いてよ美亜
零
啓太って誰だ?
麗
もしかして、恋人!?
美亜
啓太!!
美亜
啓太あああああああ!!!!!!!
美亜
啓太あ!!
美亜
啓太あ!!
美亜
啓太ああああああああああああああ!!!!!!!
美亜
えーん……
美亜
えーん……!!
美亜
えーん!!!!
美亜
えーーーーーーーーん!!!!!
美亜
えーんえーん!!
美亜
えーんえーん!!
そうか
こうやって始まるんだ
どこから発症したか分からないんあの感染症
こうやって始まって
こうやって続いていくんだ
啓太
ごめんね
美亜
えーんえーん
美亜
えーん
美亜
えーん