目の前には変わり果てた鈴香の姿があった
りりか
鈴香!!!鈴香!!
楓
鈴香が息をしてない……
莉子
(過呼吸)
澪
そんな…どうしてこんなことに…
りりか
しっかりして!!鈴香!!
まり
うぅ…
りりか
目をさましてよっ!!
莉子
……お願いだから…
しっかり…して…
しっかり…して…
ツツジ
私…鈴香のこと下まで運んでく!!
すごく弱いけど脈も続いてるし
すごく弱いけど脈も続いてるし
ツツジ
私が下に連れて行って他の人たちに協力してもらってる間に
みんなは救急車呼んでおいて!!
みんなは救急車呼んでおいて!!
こうして、鈴香は緊急搬送されることとなった
急な出来事に多くのショックを受けた一同は疲弊しきっていた
この緊急事態によって職員会議は急遽解散となり、後日、担任のもと彼女らは事情聴取を受けることとなった
そのためこの日は彼女たちの部活は急遽休みとなり一同は強制下校となったものの、先に駆け付けた場所は鈴香が運ばれていた病院だった
りりか
先生、鈴香は…
主治医
……正直、回復が見込めないと思います
主治医
あまりにも刺された傷が深く、肺と心臓付近を貫通するほどですから
………。彼女は残念ながら今日、おそらく…
………。彼女は残念ながら今日、おそらく…
まり
そんな…
りりか
うそ…本当にもう何もしてあげられないんですか?
楓
……鈴香…
うぅっ……
うぅっ……
ツツジ
(すすり泣く声)
莉子
そんな…残酷すぎるよ……
どうして鈴香がこんな目に……
どうして鈴香がこんな目に……
りりか
早くみんなの所に来れば、こんなことにならなかったのに…
りりか
すごく申し訳ないよ
もう私が全部悪いんだ……
もう私が全部悪いんだ……
ツツジ
…ううん、りりかが悪い訳じゃないよ
まり
そうだよ、りりかは悪くないよ
…だから自分を責めないで
…だから自分を責めないで
莉子
すごく悲しいことになってしまったけど、
そんなに自分を責めてばかりだと私も辛いよ
そんなに自分を責めてばかりだと私も辛いよ
澪
りりか、鈴香のためにも自分を責めないであげて
りりか
……みんな、ありがとう…
彼女の心音図が、途絶えるその瞬間まで、 最後の最期まで、一同はゼロにも等しい希望が実ることを願っていた…
悲痛な事に、その願いが叶うことはなかったが、 ただ一つだけこの痛ましい出来事の真相に近づく、最期の鍵ともいえるような一言を鈴香はその間際一同に語り、儚く彼女命の灯火が消え去った…
鈴香
………あの2人は……
どう…して…私を刺したの?……
どう、し、て…目障り…だ…なんて…言った…の?…
どう…して…私を刺したの?……
どう、し、て…目障り…だ…なんて…言った…の?…
鈴香
む…な…し、いよ…
ピー…っと、彼女の心音図の音が止まった
主治医
……。鈴香さん、ご臨終です…
楓
鈴香……
りりか
犯人は1人じゃなかったの?…
ツツジ
一体、一体、どういうことだったの…?
莉子
鈴香……
こんなの…あまりにも酷いよ…
こんなの…あまりにも酷いよ…
澪
なんで…こんな酷い事を犯人はしたの?