ころ💙
返事は返ってこない。
僕はるぅ💛くんの近くに行った。
ころ💙
るぅ💛
肩を叩くと、少し驚いたみたいだけど、こっちを見てくれた。
ころ💙
僕はゆっくり口を動かした。
少ししてから「はい」と返ってきた。
ころ💙
手を動かしながら、僕はそう言った。
そうすると、彼も手を動かした。
『ありがとうございます』
彼は、耳が聞こえない。
生まれつきって訳ではなくて、事故で聞こえなくなっしまった。
そのことを知っていて、僕は彼と付き合うことにした。
最近は手話も覚えたし、大体はちゃんと会話できる。
ゆっくりなら、口の形を見て分かるから、たまにゆっくり喋って聞かせる。
ころ💙
喋りながら、手話を使って、彼に話しかける。
るぅ💛
声は聞こえてこないけど、僕にはしっかり伝わった。
ころ💙
るぅ💛
彼は、馬鹿にされたりするのが怖くて、 耳が聞こえなくなってから学校に行っていなかった。
そんな彼が半年ぶりに、行くと言い出したのだ。
ころ💙
るぅ💛
手話で会話をしているから、細かい感情は伝わってこない。
ただ、彼は少し怖がっているような気がした。
ころ💙
るぅ💛
そう言って、僕たちは家を出た。
ずっと不登校だった彼は、先生に来たことを知らせなくては行けなかった。
僕は、一緒に職員室に来た。
でも、僕は呼ばれてないから、隠れて見つめることしかできなかった。
るぅ💛
聞こえも喋れもしない彼は、困った表情で先生を見つめていた。
何も知らない先生は、るぅ💛くんに喋りかけた。
先生
るぅ💛
彼は、普通に喋る先生を見て、今にも泣き出しそうだった。
先生
先生は彼の名字を呼ぶ。でも、彼には聞こえていない。
先生
事故にあったのは、学年が上がってすぐの春のことだった。 突然学校に来なくなったのに、学校から連絡すら来なかった。 彼には親が居ないから、事故にあった事は僕しか知らなかった。
るぅ💛
僕は出て行って先生に言いたかったけれど、 入ってくるなと言われてしまった。
るぅ💛
るぅ💛
るぅ💛
ころ💙
彼は、自分の言っていることが聞こえないから、しっかり喋れない。
バンッと先生が机を叩いた。
先生
音は聞こえなくても、先生がすごく怒っているのは分かる。
るぅ💛
彼は、ついに泣き出してしまった。
僕も、もう耐えられなかった。
ころ💙
ころ💙
僕は、るぅ💛くんに駆け寄って、頭を撫でる。
君には聞こえていないけど、「大丈夫」などの、声をかける。
ころ💙
先生
ころ💙
先生
ムカついた僕は、ストレートに言ってやった。
何も知らないくせに。いきなり怒りやがって。
先生
先生は、衝撃的な一言に、驚きを隠せていなかった。
ころ💙
先生
ころ💙
僕は優しく彼の肩を叩いた。
ころ💙
るぅ💛
るぅ💛
ころ💙
ころ💙
ころ💙
僕は、声に出しながらゆっくりと手話をする。
先生は、漠然と僕達を見ていた。
るぅ💛
るぅ💛
るぅ💛くんは、先生の方を向いて、ゆっくりと手を動かした。
先生に少しでも伝わりやすいように、口も動かして伝える。
声は聞こえないけれど、口の形で分かりやすくなる。
ころ💙
るぅ💛
ころ💙
ころ💙
ころ💙
ころ💙
ころ💙
ころ💙
ころ💙
ころ💙
ころ💙
るぅ💛
ころ💙
先生
先生
先生
先生は、すごく動揺していた。
自分の生徒を傷つけてしまった事。
気づいてあげられなかった事。
反省しているようだった。
僕たちは、廊下に出て、教室に向かった。
るぅ💛
ころ💙
廊下にはたくさんの人がいて、るぅ💛くんはすごく怖がっているようだった。
僕たちが通ると、周りが騒がしくなった。
モブちゃん
モブちゃん❷
モブちゃん
モブちゃん❷
1番の悪口。
“障害者”
それは、とても人を差別する言葉だった。
彼は、自分からなりたくて聴こえなくなった訳じゃない。
るぅ💛
ころ💙
ガラガラガラ
僕はゆっくり後ろのドアを開けた。
モブくん
モブくん❷
それでもやっぱり気付かれてしまって、 クラスはるぅ💛くんの話題でいっぱいになる。
るぅ💛
ころ💙
僕は、戸惑うるぅ💛くんを落ち着かせた。
差別する人がいても、僕が守るからね。
紗奈太
陽太
でも、標的にされたのは、るぅ💛くんじゃなく、僕の方だった。
“障害者の彼氏”
僕は、そう呼ばれた。
僕は、気にしていなかった。
僕は、るぅ💛くんの事が好きだから。
好きな事には変わりないから、何を言われても知らん振りだった。
だけど、そんな僕に1つだけ、心に残る出来事があった。
ある日のことだった。
るぅ💛くんは、体調が悪く、学校を休んでいた。
そろそろ学芸会があって、その練習をしている時だった。
生まれつき覚えるのが苦手で、すぐになんでもわ忘れてしまう子がいた。
その子に、紗奈太が怒った時だった。
紗奈太
紗奈太
紗奈太
紗奈太
紗奈太
僕は、最後の一言で、カチンと来た。
しょうがないことなのに、紗奈太はいきなり怒鳴りつけた。
ころ💙
紗奈太
ころ💙
紗奈太
ころ💙
紗奈太
ころ💙
紗奈太
それから僕たちは、取っ組み合いの喧嘩になった。
僕が、紗奈太に馬乗りして、殴りかかろうと、拳を上げた時だった。
紗奈太
ころ💙
こ ろ ちゃん
いつも手で呼んでくれていた。
いつも、手話で好きと伝えていてくれてた。
口で伝えられた事は、一度もない。
僕は、何も分からなくなって、教室を飛び出した。
今まで、考えた事がなかった。
僕にとってはあれで良かった。
なのに…
彼女ちゃん
彼氏くん
彼女ちゃん
彼氏くん
ころ💙
僕は、耳を塞いで家に走った。
僕は…僕は………
ガチャンッと激しくドアを開けても、彼は僕が帰ってきた事に気付かない。
彼の部屋の前に立って、ドンドンと足を鳴らす。
すると、床から伝わる振動で、ようやく僕がいる事に気付く。
僕の方を見ると、もの凄く驚いていた。
僕は目を真っ赤にして涙を溢していたからだ。
僕は必死になって手を動かした。
ころ💙
僕の目からは、たくさんの涙が溢れていた。
るぅ💛くんは、少ししてから、手を動かした。
るぅ💛
るぅ💛
るぅ💛
彼の瞳からは、涙が溢れていた。
未来
未来
未来
未来
未来
未来
コメント
62件
これ、誰もが泣くよね? え?これそのお話を青黄にしたんですか? 元々のお話も気になる あ、こうゆう感動系?好き←どうでもいい
ビッショビッショになるまで泣いちゃいました どうしてくれるんですか(´இωஇ`) ブクマ失礼します(*・ω・)*_ _))ペコリン
続きが投稿されてたから見返した!やっぱり昔から最高だよ!ブクマ失礼します!