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まに
3
#ホラー
名瀬口にぼし
221
#タグ?それならついさっきサイモンと一緒にたべたよ?
白嵐
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コメント
4件
うわあ、このエピソードめっちゃ緊迫感ありましたね……!千尋が電車の中で「今命を狙われている人間は他にいますか?」って自分に問いかけるシーン、すごく切実で心臓がぎゅっとなりました。それでいて夏樹が出てきてからの「走れ!」の掛け合い、一気に空気が変わる感じがたまらなかったです。中学の体育の話とか、ちょっとした日常のノリが入ることで、逆に危機感が際立ってました。チェインレターを根絶できるかもしれない「新しい作戦」、めちゃくちゃ気になります!次が待ち遠しい……!
時刻は正午に差し掛かろうとしていた
千尋は電車に揺られていた
往復を終えてまた電車に乗ったので
不自然な感じがした
だが千尋は急いでいた
各駅停車の電車
小刻みな間隔で開くドア
減速と加速
そうしたひとつひとつの事柄が
鬱陶しくてたまらなかった
「もっと早く!」
「そこで止まっている暇はないはずだ」
急げ
急げ
急げ
千尋はほとんど無人の車内で
落ち着かない様子で
ドアの傍の席に座っていた
手提げに入った茶封筒が
窮屈そうに膨らんでいる
こんなにも急いでいるのに
ただ座っているしかできないなんて——
千尋
千尋
千尋はとにかく焦っていた
いつもの駅まであと30分
30分もどうしていろというのか
千尋は他の乗客を見回す
いくつか駅を過ぎ
新しい人間が乗ってきはしたが
それでも空席が目立つ
この時間帯は少ないのだろうか?
スポーツ新聞を広げ
時折汚い鼻息を吹き出す白髪の老人や
一点に視線を集中させて
時間が過ぎるのを待つサラリーマン
小さなスマートフォンをいじくる女子高生
そんな「ほぼ意味をなさない」人間
いつものありふれた「視界の片隅にうつる人間」が
この後どんな道に進んでいくのかはわからない
だがこの中で
今の自分ほど悲壮的な運命を辿ろうとしている者は
いないだろう——
千尋はそう思った
「今命を狙われており
しかもそれがわかっている人間
そんな人間が
他に誰かここにいらっしゃいますか?」
宙に尋ねてみる
「いません」
すぐに4文字の返答で自己完結した
そんな愚かしい問答を繰り返していると
「次は横賀、横賀駅です」と
アナウンスが告げた
「自分」が降りる駅だ……
千尋は息を呑んで
ドアが開くのを見守った
千尋
千尋
千尋
千尋
千尋
千尋
それは結果として
あらぬ方向へ自身を転落させていく
千尋
千尋
千尋
だが
暗い考えを振り切り
無我夢中で走り出した
千尋
チェインレターで苦しんでいる時
いつも彼に相談していたじゃないか
今回もきっと
どうにかしてくれるんだ
千尋
改札を抜けてすぐのところに佇んでいた夏樹は
千尋を見るなりその目を細めた
見たこともないような
堅く険しい表情だった
夏樹
夏樹
夏樹は小さいが鋭い声を放った
千尋はその声に弾かれるかのように
口を開いた
そしてそのまま
夏樹のもとに駆け寄る
千尋の右手が夏樹に伸ばされるが
夏樹はそれに背を向け走り出す
千尋
夏樹
千尋
千尋
夏樹
千尋
千尋
すると夏樹は足を止め
千尋に向き直る
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
千尋
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
千尋
へとへとになりながら 玄関に滑り込んだ千尋の肩を
夏樹はぱんと叩いた
夏樹
夏樹
千尋
千尋
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
千尋
千尋
夏樹
夏樹
千尋
夏樹
千尋
夏樹
千尋は唇をへの字に曲げたままだったが
内面的な何かが変わった気がした
さっきまでの自分は酷く落胆していたが
今の自分なら
何かができる気がした
夏樹の長い前髪の間隙から覗く目が
「内面」から何かを洗い出したのかもしれない
千尋はそう思った
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
千尋
夏樹
千尋
千尋
千尋
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹
夏樹