テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
➰ ✿ nrkr
32
りおん
5,264
みかんのかんずめ
246
コメント
1件
第34話、読み終えました。いるまが「患者か、実験体か」と問う場面、一気に空気が変わりましたね。すちの沈黙がすべてを物語っていて、こさめの「笑ってないよ」という言葉もずしりと響きました。設定が少しずつ明かされていく構成が巧みで、らんの過去と重なる「今度こそ」の言葉にも期待と不安が混ざります。次が気になって仕方ないです。
朝。
こさめは、何度目かわからないほど、廊下を見ていた。
🦈
🍍
昨日から、いるまは戻ってきていない。
「検査が長引いている。」
それしか聞かされていなかった。
🦈
🍍
🦈
🍍
🦈
🍍
🍍
こさめを落ち着かせるように、笑っていた。
けれど、その笑顔は、何処がぎこちなく、なつも落ち着かないように指を動かしていた。
二人の間に、いるまのいない空間ができる。
いつもなら、そこにいるはずなのに…。
その時。
コツ、コツ。
廊下から足音が聞こえた。
🦈
いるまだと思い、立ち上がる。
勢いよく扉を開ける。
けれど、入ってきたのはらんだった。
🦈
🌸
🦈
🌸
🦈
🌸
🦈
らんは答えられなかった。
🦈
🌸
🦈
🌸
🦈
らんの目が揺れる。
🌸
🦈
🌸
🦈
笑ってないよ。
🌸
らんは言葉を失った。
なつも黙ってらんの方を見る。
🍍
🌸
答えることはない。
🍍
らんは二人から目を逸らす。
🌸
🍍
🌸
🦈
🌸
🦈
こさめの声が、少し震える。
🦈
らんは拳を握った。
🌸
🦈
🌸
その言葉だけを残して、らんは部屋を出て行った。
廊下へ出た瞬間、らんの端末が震える。
『面会許可申請:不可。』
🌸
続けて、もう一件。
『被験者、# 400220 研究区域滞在継続』
🌸
壁に手をつく。
その頃。
研究区域では、いるまが一人、椅子に座っていた。
検査は終わった。
けれど、病室には戻されなかった。
📢
研究員
📢
研究員
📢
研究員
📢
研究員
📢
研究員
📢
研究員
📢
職員は何も言わず、部屋から出て行った。
扉が閉まる。
カチャ。
📢
いるまは膝に置いた手を握る。
📢
その時、別の扉が開いた。
🍵
📢
すちは部屋へ入る。
📢
🍵
📢
🍵
📢
🍵
📢
すちは黙る。
📢
📢
すちの目が揺れる。
📢
長い沈黙。
🍵
📢
いるまは俯く。
📢
🍵
📢
🍵
📢
すちは答えられなかった。
その沈黙を見て、いるまは小さく笑う。
📢
🍵
📢
🍵
📢
🍵
📢
🍵
📢
🍵
すちは目を伏せる。
🍵
窓の外。
誰かが二人の会話を聞いていた。
らんだった。
らんは扉に手を添える。
けれど、入ることはできなかった。
🌸
自分も昔、同じ扉の向こうにいた。
帰りたいと言っても、帰ることはできなかった。
そして今。
同じ場所に、いるまがいる。
🌸
小さく呟く。
🌸
白い廊下の先で。
研究員が新しい資料を持って歩いてくる。
その表紙には__
被験者:# 400220
そしてその下には。
『次段階実験開始予定。』
と記されていた。