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口付けの先へ 1

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口付けの先へ 1

1 - 口付けの先へ 1

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2019年03月18日

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羽で撫でるような軽く、優しいキスをされた。

…え

戸惑い呆然とする明に、晶はやってしまったとでも言いたげな目で、気まずそうにこちらを見ている。

また明日な

あ、晶…

現実を未だ飲み込めずにいる明を尻目に、

晶は風のように去っていった。

晶が近づいてくる。

晶!お前、さっきのは…

指で口を塞がれる。

晶、お前な…

いいかけた口を、今度は晶の口で塞いだ。

熱く柔らかいものを口の中で感じる。

んんーっ…

こいつ、舌入れてきやがった。

後ずさる明は腰を捕らえられ、身動き出来ない。

ん!んーっ…んぅう…!

舌入れられただけで、自分がこんなに反応するとは思わなかった。

まずい、このままじゃ…

このままじゃ、こいつに落とされる。

目覚ましが鳴った。

ゆ、夢か…

こんなに心臓がうるさいのは、小学校の頃の学芸会以来だ。

荒く息をしながら、もそもそと下半身を確認する。

良かった…

下着が汚れていないことを確認して、明は着替えを始めた。

そうしているうちにも溜息が漏れる。

あーきーらー!起きなさいよー!

起きてるよ!

今日も晶くん来るんでしょ?さっさと準備しなさいよ!

ぶつぶつと何か言いながら遠ざかる足音が聞こえた。

明はもう一度溜息をついた。

晶のあのキスから、1週間が経とうとしている。

明はあの後、晶と気まずくなるのではないかと思ったのだが、

晶の態度は前と全く変わらず、

対して明は晶を意識するようになり、

明はやきもきしている。

なんなんだあいつ…

くそっ、今日の夢は最悪だった…

夢で感じた晶の舌の熱さが蘇ってきた。

顔が熱くなる。

でぃーぷきすってあんな感じ…なのか…

参考になった…か?

気を紛らわすために呟いた言葉で、また晶のことを考えてしまう。

あぁ、くそ…

あいつ、俺の事好き…なのか?

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