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主
主
主
主
試合が終わった後の静かなロッカールーム
歓声の余韻が遠くに聞こえる中、潔世一はただ拳を握りしめていた。
潔
誰に聞かせるでもない独り言。 けれど、その声に応えるように低い声が返ってくる。
冴
冴
顔を上げれば、そこに糸師冴がいた。 世界一の座に立つ男が、冷たい瞳に熱を秘めて潔を見ている。
潔
冴
潔は言葉を失った。 冴は常に冷徹で、誰のプレーも感情も受け入れないと思っていた。 けれど今、自分を射抜く視線は、まるで名前のない感情に揺れていた。
冴
冴はわずかに目を伏せ、潔に一歩近づく。
冴
冴
冴
その告白に、潔の鼓動が大きく跳ねた。 冴の心に名前を与えられるのは、自分しかいない...そう直感した。
潔
潔はゆっくりと冴の手を握る。
潔
潔
冴の瞳が大きく揺れる。 そして、次の瞬間には潔の唇を奪っていた。
激しく、しかしどこか必死に。 互いの存在を確かめ合うように、何度も重なる口づけ。
冴
潔
二人の心に宿った感情は、もう否定できない。 世界を目指すライバルでありながら、同時にかけがえのない存在。
この心に、名前をつけて。 それは「愛」という答えに辿り着いた夜だった。
主
主
主
主