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昼休憩 , もぐもぐと 口いっぱいに ご飯を頬張る私に 声を掛けてくる 友人
クラスの扉側を 見ると , おっとりとした 雰囲気を纏わせた 背丈の高い男の子
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扉の方へ向かうと , 首を曲げて 私を 見る
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私は 一年の男の子に 着いて行った 。 顔立ちの良い子 だから , クラスメイトは 少し 驚いていた
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二人になった途端 , 頬を少し ゆるめる
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ポケットから出した 少し小さな 個装された お菓子 。
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早速 ひとつ取って 頂いた
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今まで 何度も言われてきた 言葉だったけれど , 初めて 別の男の子から 言い放たれたことに 戸惑いを隠せない
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休み時間 , どうにも 頭が働きそうになかった 。 一人 通り廊下の窓を 見つめる 。
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初めて , 呼び捨てされた 。 振り向くと , 何か 不機嫌そうに 顔を顰めている
辺りはもう 授業が始まるチャイムが 鳴る前で , 段々と 人気が なくなっていく
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そう言って , その場を 去ろうとした
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右手首を 掴まれて , 振り向く
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口を開かない 彼に 段々と 苛立ちが増して
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その 掴んだ手首に , 力が込められてきて 痕が残りそうなくらい 。 思わず 声を荒げて 言い放った
愕然として , 腕を解放してくれた
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眉を下げて , 近寄ろうとした 彼を 私は 拒否した
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その言葉に , 絶望したかのように 顔色がだんだんと 変わっていく
oi
その言葉に 私は 止まらず , 振り返らず 去っていった 。
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校門から 出ようとした時 , 花巻と松川に 会ってしまった
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察し能力の高い 松川は , 元気のない私をみて 問いかける
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これは 私と 及川くんの 問題なんだ 。
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私を元気づけさせようと , 頬を優しく 包み込む 花巻
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後ろから マフラ - を 纏わせた 岩泉が やってくる 。
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そんな事を話していると , 待っていたと いわんばかりに 雨が降ってきた
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私自身が 持っていた傘を差して , 花巻に貰った 傘を腕にかけて 校門を出た
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家に 着くまでの 路上で , 傘もささず とぼとぼと 歩いている
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傘を差し出して 話し掛けた 。
丁度 , 彼の 家の玄関前で 。
振り返ったと思えば , ぎゅぅ と いつものように 抱擁される
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私の手から落ちた 傘なんて 気にせず , ただ二人 雨に打たれていて 。 顔を見せてくれない
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やっとのことで 口を開いた彼の声は , 思っていたより 小さくて 枯れている 。
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淡々と 言葉を続ける彼に , 私は 相槌すら できない 。
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彼は , 他の女の子達からの チョコを 受け取っていない 。 全て断っていた 。 なのに , 私は
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そう 呟いた 。 何故だか , 私の視界が 滲んでいく
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小さな箱から ひとつ , チョコを取りだして 此方へ向ける
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雛のように 素直に口を開けて チョコを受け取った
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そう伝えると , いつものような 笑顔に戻って
oi
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雨の中 重なりあった唇 。 甘くて , 少し しょっぱかった 。
コメント
2件
及川さんの好きな子には弱々しくなるのがたまらなく好きです😶︎💕︎